
転職理由でやりがいを伝える際のメリット・デメリットと例文もご紹介
転職活動の面接で、転職理由にやりがいをあげる方は多いでのはないでしょうか。しかし、転職理由にやりがいの伝え方を謝ると、熱意ではなくネガティブに捉えられる可能性もあります。そこでこの記事では、転職理由でやりがいをあげるメリット・デメリットや、転職理由でやりがいを伝えるコツを紹介します。また、転職理由でやりがいを伝えるのに使える例文や、体験談についても紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
転職理由として「仕事のやりがい」を求める人は多い
転職理由で仕事への満足度をあげている人は26.7%いる
「やりがいがないという理由で転職してしまってもいいのか」
「転職理由として仕事のやりがいをあげている人は、どれくらいの割合でいるんだろう」
と思っている人もいるのではないでしょうか。
厚生労働省発表の調査によると、転職理由で仕事への満足度をあげている人が「26.7%」いることがわかりました。
50代手前までの世代は高い割合で「やりがい」重視しており、給料の次に多い転職理由でした。
よって、転職理由として「仕事のやりがい」を求める人が多いといえます。
参考:厚生労働省 表16 性・年齢階級・現在の勤め先の就業形態、自己都合による離職の理由別転職者割合
やりがいは仕事をする上で重要事項になる
仕事のやりがいは、働く上で重要な要素です。
2019年4月から働き方改革法案が施行され、「ディーセントワーク」という言葉が注目されるようになりました。
ディーセントワークとは、「働きがいのある仕事」「人間らしいやりがいのある仕事」を意味します。
1999年に開かれた国連労働機関総会ではじめて使われ、世界中に広まりました。
日本でも2019年の労働基準法改正に伴い、同一労働同一賃金制度の義務化や、年5日有給休暇取得の義務化など、ディーセントワークに向けた改革が進みはじめています。
参考:ディーセントワークと企業経営に関する調査研究事業
転職理由にやりがいをあげるメリット・デメリット
- ・【メリット1】本音で転職理由を話せる
- ・【メリット2】前職の不満をポジティブに言い換えやすい
- ・【デメリット1】仕事のパフォーマンスが気分によって変わることを懸念される
- ・【デメリット2】他力本願な内容に捉えられてしまう
- ・【デメリット3】興味のある仕事以外は取り組まないのではと懸念される
- ・【デメリット4】企業の業務内容とマッチしない可能性
【メリット1】本音で転職理由を話せる
転職理由にやりがいをあげるメリット1つ目は、本音で転職理由を話せることです。
転職をすることは、今の仕事や前職になんらかの不満があることは、採用担当者も理解しています。
しかし、本音を隠してしまう転職者も少なくありません。
やりがいのある仕事がしたいことを理由で転職する人は、そのままストレートに伝えられます。
なぜ応募先企業を選んだのか、どこにやりがいを見出したのかなど、言い方を工夫すればポジティブな転職理由として説明できます。
【メリット2】前職の不満をポジティブに言い換えやすい
転職理由にやりがいをあげるメリット2つ目は、前職の不満をポジティブに言い換えやすいことです。
JobQにも、面接で前職のネガティブな部分について隠した方がいいのかと言う質問が投稿されていました。
こちらも確認してみましょう。
転職理由にはネガティブなものが含まれると思うのですがいけないことなのでしょうか?
転職を考えています。
転職の理由って面接で必ず聞かれると思います。
「自分のキャリアを考えた時に転職をしたい。御社で働くと〜だから」
といった話を面接ではする予定なのですが、本当のところをいうと社内の仕事にやりがいを感じられず、嫌気がさしたというのも事実です。
結局、転職理由にはネガティブなものが含まれると思うのですがいけないことなのでしょうか?
ネガティブな理由がなく会社を辞めることなんてないですよね、仰るとおりです。
ただ、それをそのままストレートに面接で言うかどうかは別問題だと思います。
今回の理由になっていらっしゃる「やりがいが感じられず、嫌気が差した」というところにはきちんとご自身で向き合えているでしょうか。
面接官として一番避けたいのは…続きを見る
転職理由を伝えるときは、本音で話すことが大切です。
しかし、前職の不満をストレートに伝えるのは避けた方が無難でしょう。
ネガティブな要因ばかり述べてしまうと、マイナスな印象を与えてしまう可能性があります。
前職への不満が大きい転職の場合、その不満を「やりがいのある仕事がしたくなった」というようにポジティブに言い換えられます。
【デメリット1】仕事のパフォーマンスが気分によって変わることを懸念される
転職理由にやりがいをあげることは、デメリットもあります。
1つ目は、仕事のパフォーマンスが気分によって左右するタイプではないかと懸念される可能性があることです。
気分がいいときは積極的でも、仕事への関心や興味を失ったとたん、パフォーマンスが下がるのでは、と思われてしまいます。
マイナスな印象を持たれてしまうと、選考に通過しづらくなる可能性が生じます。
仕事のパフォーマンスが気分によって左右するタイプだと思われないよう、伝え方に注意しましょう。
【デメリット2】他力本願な内容に捉えられてしまう
転職理由にやりがいをあげると、会社や周りの人達にやりがいを与えてもらいたいと思っていないか懸念される可能性もあります。
やりがいは本来、自分で探し出すもので、会社から与えられるものではありません。
「この会社に就職すれば、やりがいを与えてもらえそう」といった伝え方をすると、他力本願な内容に捉えられてしまうかもしれません。
自分にとってのやりがいを、具体的なエピソードを交えて伝えると、面接官が思う不安は回避される可能性があります。
【デメリット3】興味のある仕事以外は取り組まないのではと懸念される
自分の興味のある、やりがいを見いだせる仕事以外は積極的に取り組まないのではと懸念される可能性もあります。
会社では、興味のある仕事以外にも、取り組まなければならない業務があります。
急激に変化し続けている市場や経済環境に対応するため、業務内容が変わってくることもあるでしょう。
そのため企業は、事業環境の変化にある程度対応できる人材を求めている場合があります。
上記の理由から、転職理由に積極的にやりがいのみを押し出さないようにしましょう。
【デメリット4】企業の業務内容とマッチしない可能性
求人をしっかり見ていないと、やりがいを感じられる仕事と企業がして欲しい業務内容がマッチしない可能性もあります。
「やりがいのある仕事」と企業の業務内容にギャップがあると、採用担当者から適性が無いと判断され、選考で不利になる場合もあります。
どのようなことにやりがいを感じているのかを見極め、業務内容について企業研究をしっかりしてから面接に臨むようにすると、ミスマッチを防げるでしょう。
転職理由でやりがいをあげる前に「やりがい」を具体化する
自分にとっての「やりがい」を具体化する
転職理由が「やりがい」だけだと、企業の業務内容とマッチするのか採用担当者が判断しづらくなり、選考で不利になる可能性が高くなります。
転職理由でやりがいをあげる前に、自分にとってのやりがいを具体化しましょう。
仕事をする中でのやりがいは、お金のためや人に感謝されるため、キャリアプランの実現ためなど人それぞれ違います。
自分が何にやりがいを感じているのか、実際にやりがいを得た具体的な経験を考える必要があります。
やりがいは転職ではないと得られないのか考え直す
転職は大きな決断となり、時間や覚悟も必要になります。
今の職場で、考え方や仕事の仕方の工夫次第で、仕事のやりがいを得られる場合もあります。
自分の得意分野を見つける、自分で課題や目標を立ててみるのもおすすめです。
仕事をやらされている感覚がなくなり、モチベーションがあがり、やりがいも得られる可能性があります。
また、今の部署でやりがいを感じられないのであれば、異動願いを出してみるのもひとつの手です。
転職理由でやりがいを伝える時に使える例文をご紹介
転職理由でやりがいを面接で伝える例文
転職理由でやりがいを面接で伝えるときは、以下の例文を参考にして自分のエピソードに置き換えてみてください。
現職では、○〇の業務を担当しています。
より専門的な知識をつけるために、××の資格を取得しました。
しかし、入社して3年経っても毎日単純作業の繰り返しで、やりがいの部分で物足りなさを感じています。
◇◇を任せてもらえるよう掛け合ってみましたが、担当が埋まっており、難しい状況です。
広い範囲の業務に関わることができる御社にて、よりスキルアップしたく志望いたしました。
転職理由でやりがいを面接で伝える際のポイント
転職理由でやりがいを面接で伝える際のポイントは以下の5つです。
- キャリアの棚卸をする
- 自分にとってのやりがいを具体化させる
- 前職の悪口ばかり言わない
- なるべく嘘はつかない
- 志望動機などと一貫性のある内容にする
まずはキャリアの棚卸をし、自分にとってやりがいを具体的化させることが大切です。
また、採用側としてもネガティブな事ばかり言う応募者を採用したいとはならないため、前職の悪口を言うのはなるべく控えましょう。
また、面接で伝えている内容がちぐはぐにならないよう、転職理由が志望動機などと一貫性のある内容にすると説得力が増します。
転職理由やりがいのまとめ
今回は、転職理由にやりがいをあげるメリット・デメリットや例文をご紹介しました。
もし転職活動で転職理由の文章を考える時は、この記事で紹介した情報を使って転職活動を乗り越えてみてください。
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