
生理休暇の伝え方のマナー|男性に言いにくい時の例文を働く女性のためにご紹介!
生理休暇の伝え方にマナーはあるのでしょうか。上司が女性の場合に生理休暇を伝えるのは簡単ですが、男性が上司の場合だと伝え方に迷うでしょう。そこで本記事では、生理休暇を使いたい時の上司への伝え方の例文を、メールと電話別でご紹介します。また、労働基準法と生理休暇との関係についても解説します。
上司や同僚が男性でも生理休暇は伝えよう
女性は自身の体の悩みを職場で切り出しにくいでしょう。
しかし、生理による働きづらさを我慢していては、自身が辛くなってしまいます。
そのため、上司が男性・女性にかかわらず、生理休暇の旨はしっかりと伝えたほうが良いです。
使うのが恥ずかしいという場合は、女性の同僚や上司を頼りましょう。
生理休暇は周囲の理解が必要
生理休暇は周囲の理解が必要です。
上司が女性の場合、生理休暇における理解はあるでしょう。
一方男性上司は、生理が辛いことと理解していても、生理が仕事に及ぼす影響についての理解はできていないかもしれません。
そのため、上司によっては生理休暇に対して否定的な考えを持つ人もいることが考えられます。
JobQ Townに生理がつらいときの伝え方についての質問が来ているので見ていきましょう。
生理が辛いときの伝え方は?仕事が山積みのとき困ります。
生理前あるいは生理中の時に限ってタスクが山積みの時、周囲にどう伝えていますか? 生理前や生理中はどうしても一息つきながら仕事がしたいと思ってしまう時があります。
そのようなときに限って、納期が近い仕事があったりと、精神的にも身体的にも辛いと思ってしまいます。
上司や同僚には状況が辛いとわかってもらえるだけでいいのですが、「体調が悪い」と伝えてしまうと逆に気を遣われて過ぎてしまいます。
女性が多い職場はある程度理解があると思いますが、特に周りに男性が多い・直属の上司が男性の場合に言いにくいです。
女性の皆さんはどうしていますか? もしくは、男性側として女性から生理痛を訴えられた場合、どのようなことを思うのでしょうか?
私も男性が多い職場で働いています。
周りの理解があれば気持ち的に…続きを見る
生理休暇の取得率や、生理休暇を取りにくい理由に関しては「生理休暇は取りにくい?取得率1割の理由には休暇の名称と出世が関係?」で詳しく解説しています。
【例文】生理休暇を使う時の上司への伝え方
生理休暇の取得に向けて、上司とのコミュニケーションが必要です。
スムーズに生理休暇を伝えるための例文を、メール・電話別に解説します。
メールでの伝え方
メール、またはSlackなどのコミュニケーションツールでの休暇・欠勤連絡が認められている場合は以下のような文章を送るといいでしょう。
メール例文:1
「お疲れ様です。大変申し訳ないのですが、生理痛が辛いため本日はお休みをいただきたいです。本日の業務は、〇〇さんに対応していただくよう依頼済みです。」
メール例文:2
「お疲れ様です。大変申し訳ないのですが、生理痛がひどく出社するのが難しいため、本日はお休みをいただけないでしょうか。本日予定していた業務は〇〇日に行います。」
ポイントは「生理痛がひどく、どうしても休暇を取得したい」旨を主張することです。
次の章で解説しますが、生理休暇は就業規則の記載がなくても、労働基準法で権利として女性が持っているものです。
申し訳ないと思っている旨も伝え、休暇に了承が出た際は、お礼も丁寧に伝えましょう。
さらに良くなるポイントとしては、「業務をどうカバーするか」を記載することです。
代替日、もしくは代理を立てていることを伝えれば「準備をしっかりしている」と、上司からの印象もよくなるでしょう。
電話での伝え方
電話の場合もメールの文章と同様で構いません。
電話例文:1
「お疲れ様です。〇〇部署の△△です。大変申し訳ないのですが、生理痛が辛いため本日はお休みをいただきたいです。本日の業務は、〇〇さんに対応していただくよう依頼しています。」
電話例文:2
「お疲れ様です。〇〇部署の△△です。大変申し訳ないのですが、生理痛がひどく出社できる状態ではないため、本日はお休みをいただきたいです。本日予定していた業務は出社次第、〇〇日に行います。」
電話の場合も、生理痛がひどいこと、業務のカバー方法を伝えることがポイントです。
上司に伝えづらい場合は同僚・人事を頼る
上司に伝えづらい場合は、同僚か人事を頼りましょう。
例文
お疲れ様です。一点お願いがあります。「生理痛がひどく出社するのが困難なため、本日はお休みをいただきたい」と、上司の〇〇さんに伝えていただけないでしょうか。本日予定していた業務は□□日に行う/△△さんにお願いしております。上司の〇〇さんには言いづらかったため、同僚/人事の〜さんに頼みました。
依頼を受けた同僚や人事は、「なぜ自分で伝えないのだろう」と疑問に思う可能性があります。
そのため、上司には言いづらかったという旨を理由とともに伝えると良いでしょう。
生理休暇は労働基準法上女性の権利
- ・生理休暇が有給になるかは会社によって異なる
- ・生理休暇の取得数が多いと有給休暇に影響する
- ・生理休暇の不正取得は懲戒処分の可能性もある
労働基準法では、生理休暇は女性の権利として扱われます。
第六十八条 使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。
参考:労働基準法 第六十八条
会社の就業規則に生理休暇の記載がない場合もありますが、従業員が生理休暇を望んだ場合、会社は生理休暇を与える必要があります。
上記の条文を見てわかるように、休暇を与えることが義務だからです。
生理休暇が有給になるかは会社によって異なる
生理休暇が有給になるか無給になるかは会社の就業規則によって異なり、法律で定められてはいません。
また、給与の支給に関しても法律で定められていないため、支給しなくても違法にはなりません。
生理休暇が有給と定められていた場合、取得しても年次有給休暇は減りません。
そのため、すでに有給休暇を使い切っていても、生理休暇を取得することができます。
生理休暇の取得数が多いと有給休暇に影響する
生理休暇の取得数が多いと有給休暇の数にも影響があるかもしれません。
労働基準法第39条で有給休暇付与の条件は「入社日から6か月継続勤務し、そのうち全労働日の8割以上出勤」と定められています。
例えば、生理休暇の取得数が多いと、出勤日数が不足し予定よりも有給休暇が少なくなる可能性があります。
不安な場合は、人事や労務担当者に確認しましょう。
参考:労働基準法第39条
生理休暇の不正取得は懲戒処分の可能性もある
生理休暇の不正取得は懲戒処分の可能性もあります。
生理だと偽って休暇を取得し、趣味のイベントに参加してしまったせいで、懲戒処分になったというケースがあります。
就業規則への記載がなくても、労働基準法で定められているからこそ措置も大きくなると考えられます。
生理休暇の伝え方についてよくある質問
ここでは、生理休暇の伝え方、生理休暇に関するよくある質問をまとめました。
生理休暇は生理前でも使っていい?伝え方は?
生理休暇は、生理前に使用しても構いません。
女性の中には、PMS(月経前症候群)という、月経前の3~10日の間にだるさや眠気、イライラなどを伴う症状がある人がいます。
生理休暇取得のための診断書も必要ありませんので、辛ければ生理前でも生理休暇を利用しましょう。
生理休暇は2日連続でも大丈夫?
生理休暇は2日連続で使用しても構いません。
個人差はありますが、生理前や生理開始3日間まで、生理期間中ずっとなど、人によって辛いと感じる期間は異なります。
そのため、仕事に支障が出ない状態に戻るまで安静にしていましょう。
会社によっては生理休暇は月に一度と決められている場合もあるため、2日目は年次有給休暇で代用する必要があるかもしれません。
ただし、生理は7日間程度で終わる人が多いため、休み過ぎるとかえって疑われる可能性もあるため注意が必要です。
生理休暇はどの程度の辛さなら使っていい?
生理の辛さは人それぞれであるため、自身の判断で使用しましょう。
個人の体のことですので、痛みや辛さは他人からは絶対にわかりません。
そのため、仕事どころではないと感じるのであれば、生理休暇を使いましょう。
生理休暇はずる休みではない!上司にしっかり伝えよう
生理休暇を取得する際の上司への伝え方を、メール・電話別で、例文とともに解説しました。
労働基準法では、生理休暇は女性の権利であるとされているため、ずる休みではありません。
特に男性の上司には言いづらい場面があるかもしれませんが、一言伝えるだけで働きやすくなるでしょう。
どうしても仕事へ影響が出てしまう場合は、生理休暇を取得し、しっかりと休んでください。
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