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リーダーシップ

リーダーシップとは何か?意味・定義などを徹底解説

リーダーシップを求められる場面が現代社会ではとても多くあります。そんな中でそもそもリーダーシップとは何か悩みますよね。この記事では、様々なリーダーシップの種類と、自分に合うタイプ別のリーダーシップの特徴や身につけ方をご紹介します。

リーダーシップとは

リーダーシップとは次の通りです。

  • リーダーシップの意味はとは|ドラッカーの3つの定義を解説
  • 「リーダーシップ」と「フォロワーシップ」の違いとは
  • 近年注目されている2つのリーダーシップとは
  • 「リーダーシップ」と「マネジメント」の違いとは?

リーダーシップの意味とは|ドラッカーの3つの定義を解説

リーダーシップは組織を率いる指導力や統率力といった意味で使われます。
オーストラリアの経済学者、ピーター・ドラッカーはリーダーシップを以下の3つの観点から定義しました。

  • 仕事
  • 責任
  • 信頼

リーダーシップは先天的にもって生まれたものではなく後天的に身につけるべきものとして、ビジネスシーンにおけるリーダーシップの重要性を説いています。
仕事を通して発揮され、地位や特権ではなく責任として受けとめること、つきしたがう者の純粋な信頼を得ることが重要です。

「リーダーシップ」と「フォロワーシップ」の違いとは

フォロワーシップとはチームの目標達成や成果の最大限化を目指して、自主的かつ主体的に働きかけ、チームを支援することをさします。
リーダーの意思決定に対して、積極的に意見や提案を行ったり業務の遂行にあたってチームに働きかけたりすることはフォロワーシップの重要な役割です。
チームを統率するリーダーシップとは相互関係にあるといえます。
ビジョンや方向性を示すリーダーシップと、そのサポートや実務にあたるフォロワーシップが相互に影響しあうことで、効率的な目標達成や成果の最大限化が期待できるでしょう。

近年注目されている2つのリーダーシップとは

サーバント型リーダーシップとは

サーバントとは奉仕者、使用人という意味があります。
よってサーバント型リーダーシップとは相手に奉仕して導く支援型のリーダーシップです。
たとえば部下の能力や自主性を認めることで信頼関係を構築して、組織の目標達成や成果の最大限化につなげます。

従来のリーダーシップは、リーダーが決定したビジョンや方向性をチームメンバーに伝え、メンバーはそれにしたがって行動するしかありませんでした。
しかしサーバント型リーダーシップはメンバー一人ひとりのスキルや考えを尊重します。
これによってリーダーとメンバーの間に信頼関係が築かれ、協力しながら目標が達成されるにはもちろん、組織全体の成長も期待できるでしょう。

オーセンティック・リーダーシップとは

オーセンティックとは本物、確実という意味があります。
よってオーセンティック・リーダーシップとは自身の考えや価値観のもとに発揮されるリーダーシップです。
たとえばリーダーシップを発揮する場面において、上司や先輩をお手本にした指導力・統率力に頼らず、自身の考えや価値観によって判断し、行動します。

変化が激しい現代においては、多様なリーダーシップが求められます。
さまざまな局面に対応するためには、従来の考えややり方に固執せず、その場で状況を判断し的確に対応する柔軟性が大切です。
近年では誰もが自分らしさを発揮しリーダーになれるという考え方のもと、オーセンティック・リーダーシップが注目されています。
 

「リーダーシップ」と「マネジメント」の違いとは?

リーダーシップとマネジメントでは、視点や発揮されるシーンが異なります。
リーダーシップとは目的を明確にして達成や成果の最大限化を図るためにチーム全体を導く力です。
主にビジョンや方向性を示します。
一方マネジメントとは目標達成のために手段を提示し、管理することです。
ビジョンや方向性に沿っていつ、どのように業務を進めるかを検討・管理します。

リーダーシップは新規事業の立ち上げや事業が停滞しているとき、長期的な戦略を立てるために求められるスキルです。
一方、組織が動き出したら実際に行動を起こし、短期的な視野でとらえて進捗を管理するためにマネジメントスキルが求められます。
発揮されるシーンからもリーダーシップとマネジメントの違いがうかがえるでしょう。

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リーダーシップの種類一覧【あなたはどのタイプ?】

リーダーシップの種類は次の通りです。

  • PM理論(三隅二不二)
  • ダニエル・ゴーマン
  • クルト・レヴィン
  • SL理論
  • コンセプト理論
  • マネジメント・システム論
  • マネジリアル・グリッド論

PM理論(三隅二不二)

日本の社会学者、三隅二不二は課題関連機能(Performance function)と対人関連機能(Maintenance function)の2側面からリーダーシップを検討しました。
課題関連機能は目標を定めて計画をたてたり、スケジュールを管理して目標達成のために働きかけたりする能力です。
対人関連機能はチームメンバーときめ細やかなコミュニケーションをとってチームを友好的に保ったり、強化や指導をしたりする能力をさします。
この2つの組み合わせによってリーダシップ像を提示しました。

PM型リーダーシップ

PM型リーダーシップは課題関連機能と対人関連機能の双方が高いリーダーシップの理想系です。
たとえば目標達成のために綿密な計画をたて、チーム全体に共有して管理します。
もし遅れや不足が生じたら、チームの構成を見直したりフォローを入れたりして対応するでしょう。
チームメンバーとコミュニケーションをとることで現場の声を大切にし、ときには指導を行います。
このような課題解決と対人関係のバランスがとれたリーダーシップによって生産性の向上が期待できるでしょう。

Pm型リーダーシップ

Pのみが大文字のPm型リーダーシップは、課題関連機能に特化したスタイルです。
たとえば目標達成には積極的に取り組むけれど、チーム内での関係構築には注力しないのがPm型リーダーシップ。
業務に支障をきたしたりチームがうまく機能しなくなったりする可能性があります。

対人関連機能を活性化するためには、上司とチームメンバー、もしくはメンバー間の関係性に注目するのがポイントです。
定期的な個人面談や声かけを行うことで、上司とメンバーの関係構築を図ります。
また自由に意見交換ができるミーティングやプラットフォームを設置するとコミュニケーションが促進されるでしょう。
Pm型リーダーシップには、対人関連機能を補う努力が必要です。

pM型リーダーシップ

Mのみが大文字のpM型リーダーシップは、対人関連機能に特化したスタイルです。
たとえばチームの関係構築を優先して、目標達成が後回しになるリーダーがpM型リーダーシップ。
チーム内の関係性が良好なので風通しはよいものの、目標が達成されず成果があがりづらい傾向にあります。

課題関連機能を活性化するためには、目標を明確にして達成のための行動を徹底することが重要です。
目標と達成までのプロセスを具体的にイメージさせることで、課題解決につなげます。
また意識向上のための働きかけや進捗管理も効果的。
pM型リーダーシップには、課題関連機能を補うべくチームへのアプローチが求められます。

pm型リーダーシップ

PとMがともに小文字のpm型リーダーシップは、求められる課題関連機能や対人関連機能に対応できていないタイプです。
リーダーとしての役割を満たせず、存在意義を問われるかもしれません。

課題関連機能と対人関連機能のそれぞれが発揮されることで効果的なリーダーシップを期待できます。
さらに相互作用によって生産性の向上が期待できるでしょう。
リーダーシップにおいて、課題関連機能と対人関連機能のどちらかに突出するのではなく、バランスよく能力を磨くことが大切です。

ダニエル・ゴールマン

アメリカの心理学者、ダニエル・ゴールマンは6種類のリーダシップタイプを提唱しました。
条件適応理論をベースにしたコンセプト理論に基づいており、リーダの個性によってチームメンバーの感情に働きかけるリーダーシップ像が展開されています。
重要なのは、仕事内容やチームの構成によって異なるリーダーシップを使い分けること。
理想的な1つのスタイルに固執するのではなく、複数のスタイルを適切に用いることで目標達成や成果の最大限化が期待できます。

ビジョン型リーダーシップ

ビジョンとはあるべき姿やなりたい姿を明示したもの。
チームが達成すべき目標を明確に示して、正しく導くのがビジョン型リーダーシップです。
自身の考え方や価値観に信念をもち、周囲を巻き込んで目標に向かって行動するタイプのリーダーといえるでしょう。
ビジョン型のリーダーのもとでは、チームメンバーも能動的に動いたり自立心や帰属意識が向上したりします。
リーダーのチームを導く力が強いため、チーム全体の改革や急成長には特に力を発揮するでしょう。

コーチ型リーダーシップ

監督や指導者を意味するコーチ。
メンバーの能力を尊重しながら、コーチングによって行動や成長をうながします。
チームメンバーがプロフェッショナル集団であったり主体性をもったりしている場合、コーチ型リーダーシップが効果的に機能するでしょう。
リーダーがメンバー一人ひとりと向き合うことでメンバー自身も気づいていない長所や短所、特徴に気づかせられます。
適材適所で個性を生かした仕事につながり、生産性の向上が期待できるでしょう。
 

関係重視型リーダーシップ

人間関係を重視する関係重視型リーダーシップ。
チームメンバーと強い信頼関係を築くことでスムーズな業務進行が期待できます。
ただしPM理論におけるpM型に近いリーダーシップであるため、目標が達成されず成果があがりづらい状況に陥らぬよう意識する必要があるでしょう。
ほかのスタイルと組み合わせて関係構築と目標達成のバランスを図ることが大切です。
良好なコミュニケーションによって、長期プロジェクトでは成果につながりやすい傾向があります。

民主型リーダーシップ

チームメンバー一人ひとりが最終決定権をもつことを意味する民主主義。
メンバーの意見を広く聞き入れ、合意形成を図りながら業務を進めるのが民主型リーダーシップです。
広く意見を取り入れる姿勢が新しいアイディアがうみやすく、チームワークが高まるでしょう。
一方、民主主義は結果よりも過程を重視するため、目標達成や即時的な判断には不向きです。
ほかのリーダーシップ型と組み合わせながら、民主主義的姿勢と目標達成のバランスを図る必要があります。

ペースセッター型リーダーシップ

ペースセッターとはマラソン競技でタイムの目安になるよう配属されているランナーのこと。
ペースセッター型リーダーシップをとることで、リーダーの率先した行動がチームメンバーの成功イメージにつながります。
チームメンバーの主体性が高い場合には、特に成果を得られるでしょう。
リーダーが先陣を切って業務にあたる姿が、チームメンバーを鼓舞し、士気を高めます。
実力主義の組織では特に有効なリーダーシップです。

強制型リーダーシップ

強制的に指示して目標達成を目指すスタイルが強制型リーダーシップです。
意思決定や行動方針の提示をすべてリーダーが行うため、業務効率が高まり成果を出しやすい特徴があります。
一方、チームメンバーはリーダーの指示にしたがうだけなので、人材育成やモチベーションの維持が難しい点には注意が必要です。
日常的に強制型リーダーシップを行使すればチームメンバーの判断力が育たず、離職率が上がる可能性もあります。
緊急事態に短い期間で成果をあげる場合には有効な手段といえるでしょう。

クルト・レヴィン

アメリカの心理学者、レヴィンはリーダーシップを以下の3つに分類しました。

  • 専制的リーダーシップ
  • 自由放任的リーダーシップ
  • 民主的リーダーシップ

意思決定や状況判断の場面に応じた分類です。
意思決定のスピードや人材育成の面でそれぞれにメリット・デメリットがあるでしょう。
たとえば決断を急ぐ状況下では専制的リーダーシップが有効になり、人材育成を考慮すれば民主的リーダーシップが求められます。
状況に応じたリーダーシップの使い分けが必要です。

SL理論

アメリカの行動科学者、ハーシィとブランチャードによって提唱されたSL理論。
チームメンバーの仕事に対する姿勢や人間的志向によって有効なリーダーシップスタイルは異なるとして、以下の4つに分類しています。

  • 教示的リーダーシップ
  • 説得的リーダーシップ
  • 参加的リーダーシップ
  • 委任的リーダーシップ

メンバーの姿勢に応じて指導の強弱や関わりを検討し、リーダーとしてのあり方からリーダシップのスタイルを分類しています。
適切なスタイルを実践することで組織の活性化が期待できるでしょう。

コンセプト理論

条件適合理論に基づき、ビジネスシーンにおけるリーダーシップの具体的方法を以下の5つに分類しています。

  • カリスマ型リーダーシップ
  • 変革型リーダーシップ
  • EQ型リーダーシップ
  • ファシリテーション型リーダーシップ
  • サーバント型リーダーシップ

ビジネス環境やチーム、メンバーの状況を想定したコンセプト理論。
コンセプト理論が登場した背景には、臨機応変に対応できる能力が求められる現代の社会情勢があります。
想定されるさまざまな状況に的確に対応する力が、リーダーには重要です。

マネジメント・システム論

アメリカの行動科学者、レンシス・リッカートによって提唱されたマネジメント・システム理論。
チームをシステムとしてとらえ、リーダーシップのスタイルを以下の4つに分類しました。

  • 権威主義・専制型
  • 温情・専制型
  • 参画協調型
  • 民主主義型

現場の監督者を対象に実験を行い、業績とモチベーションの関係に着目。
リーダーの働きかけによって、チームメンバーの主体性や人間関係が築かれます。
生産性を向上させるためには、課題志向と人間関係志向のバランスを意識してリーダーシップを発揮することが重要です。

マネジリアル・グリッド論

アメリカの経営コンサルタント、ロバート・ブレイクとジェーン・ムートンによって提唱されたマネジリアル・グリッド論。
リーダーとしてのスタイルを検討するため、代表的な以下の5つを見いだしました。

  • 1.1型:消極型
  • 1.9型:人間中心型
  • 9.1型:仕事中新型
  • 9.9型:理想型
  • 5.5型:中庸型

人間関係志向と課題志向に焦点をあて、それぞれを軸にして評価します。
どの程度関心が高いかを9段階で評価することで、リーダーシップのスタイルを理解できる仕組みです。
リーダーの自己評価とチームメンバーからの評価を通して、理想のリーダー像に近づける必要要素がわかります。

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リーダーシップがある人の特徴

リーダーシップがある人の特徴とは、次の通りです。

  • 仕事を明確にする目標設定能力

  • 目標達成に向けた計画力

  • チームを活性化するコミュニケーション能力

  • チーム全体に気を配る統制力

  • 状況を理解し判断する決断力

  • チームの模範となるリーダー自らの行動力

仕事を明確にする目標設定能力

物事に取り組む前に、まずは仕事の範囲と達成すべき目標を明確にすることが大切です。
ビジョンと方針を明確に示すことで、取り組むべき仕事やそのための手法が見えてくるでしょう。
ポイントは、何をするかばかりでなく、なぜするのかという目的までチームメンバーと共有すること。
達成可能な目標を、期限を定め数値化するとチーム全体で共通認識をもちやすくなります。
目標設定とその共有がしっかりと行われることで、チームの主体性や機動力が向上するでしょう。

目標達成に向けた計画力

設定した目標を達成するために、作業の順序や工程がもつ意味を明らかにした計画をたてます。
チームメンバーの能力やモチベーションを加味しながら、無理のない計画をたてることが重要です。
リーダー主導になるばかりでなく、チームメンバーと共同で建設的・創造的な計画をたてるとよいでしょう。
目標達成のための順序を細分化するとチームメンバーの達成感とモチベーションの維持につながり、工程管理もしやすくなります。
代替案を用意して不測の事態に備えることも重要です。

チームを活性化するコミュニケーション能力

工程管理から人間関係の相談まで、リーダーにはチーム内でのコミュニケーション能力が問われます。
適切なコミュニケーションによってチームメンバー一人ひとりの個性を把握すれば、適材適所の配置によって生産性の向上が期待できるでしょう。
また目標達成の度合いや活動内容を細かく共有することで、チームメンバーのベクトルを揃えられます。
コミュニケーションによってチームメンバーに適切な動機づけを行うこともリーダーの役割のひとつです。

チーム全体に気を配る統制力

チームを目標達成に導くには、リーダーの統制力が重要です。
プロジェクトの進捗や置かれている環境、チームメンバーの能力やモチベーションによって介入方法を検討します。
課題志向か人間関係志向かによっても生産性やチームの関係性が変化するでしょう。
リーダーの個性やスキルによってアプローチも異なります。
1つのスタイルに固執するのではなく、複数のリーダーシップを適切に用いることで目標達成や成果の最大限化が期待できるでしょう。

状況を理解し判断する決断力

チームで進めるプロジェクトでも、状況に応じた判断にはリーダーの責任が問われます。
目標達成のための決断には、状況を把握するべく情報収集が欠かせません。
また現場を理解したチームメンバーの意見やアイディアを取り入れることも重要です。
リーダーが独断で決断するよりも、チームメンバーの意見を取り入れることでその後の共有・進行がスムーズになります。
またそれまでの成果から業績や工程、チームメンバーの役割を評価することで、適切な判断ができるでしょう。
目標設定や工程の見直し、チームメンバーへの指導にもつながります。

チームの模範となるリーダー自らの行動力

チームで信頼関係を築くには、まずリーダー自らが率先して行動し、チームの模範となる必要があります。
日々の言動に気を配り、スキルを活用してプロジェクトにあたる姿勢を示さなければいけません。
プロジェクトに対する想いや考え方をチームメンバーに伝えることで、意識共有やモチベーションの向上が期待できます。
リーダーの行動がチームメンバーの主体性や行動力につながることを理解して、意識的にプロジェクトに向き合うことが大切です。

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リーダーシップスキルを身につける方法とは

リーダーシップスキルを身につける方法とは、次の通りです。

  • 常に意識決定を繰り返し思考法を身につける
  • 自らも積極的に行動を示す
  • チームの成果を最大化させる
  • コミュニケーション能力を高める
  • 自責思考で考える

常に意思決定を繰り返し思考法を身につける

優れたリーダーには、物事を判断し実行に移す思考法が備わっており、その能力は「日々の意思決定」から養われます。

ビジネス界では常に「選択と行動」が必要とされており、会社全体や部署にとって重要な判断をする場面が多々存在します。

常日頃から「意思決定」を繰り返し思考法を鍛えることで、いざという時も最善の判断ができるようになり、組織やチームを正しい方向へ導くことができるようになるでしょう。

特に新規事業や業績が低迷している会社では、リーダーの意思決定が必要不可欠な要素の1つであり、チーム全体ひいては会社全体にとても大きな影響を与えます。

自らも積極的に行動を示す

リーダーシップスキルを身につけるには、意思決定と同時に「自らも積極的に行動を示すこと」が必要です。

人は感情の生き物であり、どんなに優秀なリーダーの判断だったとしても「率先して動いてくれるリーダー」でなければついていきたいとは思いません。

リーダーだからこそ自ら動き、力強く組織やチームを引っ張っていく姿勢を見せることで、感化された部下や後輩は積極的に行動をするようになります。

組織の基盤を強固なものにするため、「自らも積極的に行動を示すこと」でリーダーシップスキルを養っていきましょう。

チームの成果を最大化させる

「チームの成果を最大化」させることも、リーダーシップスキルを身につける方法の1つです。

成果を最大化するためにはあらゆるソースを最大限に活かす必要があり、それには意思決定はもちろん部下への具体的な指示やその結果が求められるからです。

さらにリーダーとして発信や指示をするだけでなく、部下の課題や悩みなどを聴くための「傾聴力やコミュニケーション能力」も含まれます。

ビジネスではリーダー次第でチームの成果は決まると言っても過言ではないため、常に成果を意識したリーダーシップが必要となります。

コミュニケーション能力を高める

コミュニケーションスキルは仕事をしていく上での基礎でもあり、リーダーシップスキルを身につけるための必須項目でもあります。

社内ではもちろんのこと、社外の担当者との円滑なコミュニケーションは信頼にもつながります。

コミュニケーションを図る中で意識したいのが「ペーシング」です。

ペーシングとは、相手の会話の歩調に合わせて話すスピードや声のトーン、「間」を意識的に取ることで、安心感や親近感を持ってもらえる方法の1つです。

このように相手を思いやる気持ちを持って、コミュニケーションを図っていくことが重要です。

自責思考で考える

リーダーシップスキルを身につけるには、「自責思考」も役立ちます。

これは物事の特に悪い結果などを他人のせいにする「他責思考」の反対で、「結果は全て自分に原因がある」という考え方です。

例えばリーダーとしてチームを任された時、よく遅刻をする社員がいたとします。

これは一見するとその社員の個人的な問題であり、リーダーとしては不可抗力にも思えますが、チームを任された以上は解決すべき課題です。

その際に役立つのが「自責思考」であり、「社員が遅刻をするのは、チーム内でのルールを作っていないからだ」と考えます。

ポイントは客観的に見ることで、リーダーに責任があるのではなく「仕組み化・ルール化」ができていないことに原因があるというふうに考え解決していくことです。

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リーダーが具体的に取るべき行動例とは|ジョン・アデアの理論8選

リーダーが具体的に取るべき行動例とは、次の通りです。

  • やるべきタスクを明確にする
  • 目標達成に向けてプランニングする
  • チームメンバーへ説明を行う
  • チームを統制する
  • 適切な評価を行う
  • モチベーションの維持向上のため動機づけを行う
  • 組織化する
  • 模範となるよう意識する

やるべき仕事(タスク)を明確にする

チームや個人に対してやるべき仕事を明確にし、それを「SMART」に伝えます。

SMARTとは、具体的(Specific)、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、現実的(Realistic)、期限付き(Time Constrained)の各単語の頭文字を取ったものです。

端的に伝えることで、各々がやるべき仕事を理解できるようにすることがポイントです。

目標達成に向けて計画(プランニング)する

タスクを明確にしたあとは、その達成のためにプランニングを行います。

プランニングでは想定外の出来事にも備えて代替案を複数用意したり、チーム内で相談がしやすいよう雰囲気作りをしたりとさまざまなことが求められます。

プランニングでは、リーダーの意見だけでなくチームメンバーの建設的な意見も取り入れていくと良いでしょう。

チームメンバーへ説明を行う

プランニングができたら、チームへ説明を行います。

目標達成のためにチーム目標やタスクを事前に説明しておくことで、情報の共有を行います。

また個人の役割も明確に伝えておくと、計画がスタートした際に何をすべきかがすぐにわかります。

プランニングの説明で、達成目標を統一しておくことは共通認識が生まれ、良い雰囲気作りにもつながります。

チームを統制する

アデアは著書である「リーダーシップの技術」に、「優れたリーダーは最小のインプットで最大のアウトプットを出す」と記しています。

そのことから、リーダーは部下に対して効果的な指示を出すだけでなく、時には指揮監督能力といったコントロールシステムを作ることも大切です。

また優秀なリーダーは、チーム内での生産性が最大化されるよう個人をまとめることにも優れていますが、全てをリーダーが統制することは難しいので、個人がセルフコントロールできるよう促していくことも大切です。

適切な評価を行う

仕事の計画と実行を行うだけではなく、結果に対して適切な評価を与えることもリーダーとしての役割の1つです。

リーダーは仕事の結果から、チーム全体の評価と個々人の評価を行いますが、そのためには公正公平に評価を行う能力が求められます。

評価では失敗事例だけでなく、成功事例に対してもさらなる改善の余地がないかなどを検討し、仕事全体のプロセスを振り返ることが大切です。

これらの情報を共有することで、個人だけでなくチーム全体で成長していくことにもつながります。

モチベーションの維持向上のため動機づけを行う

リーダー自身が高いモチベーションを持っていることに加え、アデアは外在的な動機付け(報酬を与えるなど)と内在的な動機付け(自らモチーベーションを持つなど)が重要であると考えました。

リーダーが部下の動機付けを行うときには、以下の「モチベーション8つの法則」が役立ちます。

  1. 自分自身がやる気になる
  2. モチベーションの高い人物を選出する
  3. 各人を個人として扱う
  4. 現実的で挑戦的な目標を設定する
  5. 前進はモチベーションとなることを肝に銘じる
  6. 意欲をかき立てるような環境をつくる
  7. 公平に報酬を与える
  8. 認める

リーダーは、これら8つの方法で動機づけを意識すると良いでしょう。

組織化する

リーダーとしての役割は、組織編成にも及びます。

部下を効果的に管理・育成し、自分のチームと一貫性をもった組織として作り上げていくことが必要です。

また組織は業務内容や方針によって、その都度適切な組織となるよう見直しが求められます。

模範となるよう意識する

リーダーはチームの指揮をとる存在です。メンバーに模倣される存在でもあるため、お手本となる行動を求められます。

部下から悪い評価をされてしまうと信頼にも大きく影響を及ぼすため、「自分は見られている」という意識を強く持ち、見本となるよう適切な行動を心がけることが大切です。

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リーダーシップでよくある質問とは

リーダーシップでよくある質問とは、次の通りです。

  • リーダーシップとは一言で言うと何?
  • 変革型リーダーシップとは?
  • 「リーダーシップを取る」とはどういうことか?
  • 「リーダーシップを持つ」とはどういうことか?
  • 「リーダーシップを発揮する」とはどういうことか?
  • 看護領域におけるリーダーシップとは?
  • 「リーダーシップがある」を日本語に言い換えると?
  • リーダーシップの類語とは?
  • リーダーシップは先天的なもの?後天的に身につけられる?
  • 「リーダーシップがある」を長所にした自己PRの例文とは?

リーダーシップとは一言で言うと何?

リーダーシップ(leadership)とは、「統率力・指導力」と表現されることが多く、「チームを率いる能力」を意味します。ある目標へ向かってチームを導く能力のことです。

変革型リーダーシップとは?

変革型リーダーシップとは、企業や組織が変革せざるを得ない状況下で、企業・組織の発展のために発揮されるリーダーシップです。

社員にマインド面から大きく影響を与え、良い方向へ行動導いていくため、強い影響力を持った人物が求められます。

代表的な人物は、日本マクドナルドホールディングスの原田泳幸氏や日本航空の稲盛和夫氏などです。

変革型リーダーシップは、主に以下の4つの要素を持つといわれています。

  1. カリスマ性
  2. モチベーションを鼓舞する力
  3. 知的刺激を与える能力
  4. 周囲への配慮力

組織が存続し続けるには、時代の変化に合わせてフレキシブルに組織を形成していく必要があり、変革型リーダーシップはまさに時代の流れで生まれたリーダーシップと言えるでしょう。

「リーダーシップを取る」とはどういうことか?

リーダーシップをとるとは「チーム全体が目標達成に向け、タスクが円滑に進むよう働きかけること」です。

「リーダーシップを発揮する」とも言い換えることができ、これは目標達成のために上司や管理職に限らず、一般社員にも求められます。

「リーダーシップを持つ」とはどういうことか?

先ほどの「リーダーシップを取る」の意味と大きな差異はありません。

一般的に「リーダーシップを持って取り組む」というように使われ、「チーム全体を統制して目標達成に向けて働きかける」という意味になります。

「リーダーシップを発揮する」とはどういうことか?

「リーダーシップを取る」と同じように、チーム全体が目標達成に向け、タスクが円滑に進むよう働きかけることを意味します。

看護領域におけるリーダーシップとは?

看護領域でリーダーシップと聞くと、主任や師長、看護部長といった上のクラスをイメージすることが多くありますが、細かく見ると3年目あたりから一般の看護師でもチームの中でリーダーを任せられるようになります。

チーム内で求められるリーダーシップは、コミュニケーション能力や業務調整能力、トラブルに対しての対応などです。

つまり、他の看護師が患者さんのケアに集中できる環境を整えることがチームリーダーとして求められます。

患者さんの命に関わるため、ある程度の経験と知識を持った看護師がリーダーシップを発揮していくことで、新人看護師も安心して働くことができるようになります。

「リーダーシップがある」を日本語に言い換えると?

「リーダーシップがある」を日本語に言い換えると、一言で「統率力がある」と表すことができます。

その他に「チームを引っ張る力がある」「チーム内をまとめ上げる力がある」などと言い換えることもできます。

リーダーシップの類語とは?

リーダーシップ
意味 「統率力」「指導力」「目標達成を促す力」など
類義語 「イニシアチブ」「主導権」「音頭取り」など

 

リーダーシップは先天的なもの?後天的に身につけられる?

結論から述べると、リーダーシップは、「知識と経験を積むことで、後天的に身につけることが可能」なスキルです。

一般的にリーダーシップと聞くと「カリスマ性」や「仕事ができる人」といったイメージが強く、「自分にはできない」と思われている方も多いのではないでしょうか。

人によっては確かに向き不向きがあり、先天的に特異なリーダーシップを発揮する人もいます。

しかし、先ほども述べたようにリーダーシップは、「知識と経験を積むことで、後天的に身につけることが可能」です。

「リーダーシップがある」を長所にした自己PRの例文とは?

最後に、就職活動でもよく聞かれる自己PRで、「リーダーシップがある」を長所にした例文の紹介をします。

<例文>

「私の長所はリーダーシップがあるところです。

その理由は、私は企画を立てて実行することが得意だからです。

大学での授業の一環ではありますが、チームリーダーとして商品の企画から開発、販売までを行いました。

その時はリーダーとして、私を含めた6名のチームで取り組みました。

チームの意見をまとめ方針を決めたり、企業担当者さまとの打ち合わせ調整をしたりと、リーダーシップを発揮して取り組みました。

1番大変だったことは、チーム内で意見が割れた時です。

その際もリーダーとして、個々人の意見を聞きながらお互いが歩み寄れるようにし、チームをまとめました。

実際に販売し、お客様の手に商品が渡ったときの感動は今でも忘れることができません。

この経験を活かし、貴社でもリーダーシップを発揮しながら業務に携わりたいと考えています」

このように、自分が実際にチームを率いた経験があると、リーダーシップをアピールしやすくなります。

まとめ

リーダーシップについてご紹介しました。

  • リーダーシップとは、先天的にもって生まれたものではなく後天的に身につけるべきもの
  • ビジネスシーンにおけるリーダーシップの重要性
  • リーダーシップとマネジメントは発揮されるシーンが異なる
  • 目的を明確にし達成や成果のためにチーム全体を導く力である

この記事を読んで、自分のタイプに合ったリーダーシップを身につけてみてはいかがでしょうか。

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