50代女性の転職が厳しいと言われる理由は？現実は本当に仕事がないのか体験談とともに解説

50代女性が正社員に転職するのは現実的に厳しいと言われています。

厚生労働省の令和2年雇用動向調査結果の概況に記載されている年齢階級別転職入植率によると、50〜54歳女性の一般労働への入職率が7.2%、55〜59歳女性の一般労働への入職率5.3%でした。

一方、同調査によると50〜54歳女性のパートタイム労働への入職率が10.1%、55〜59歳女性のパートタイム労働への入職率が10.4%でした。

これらの結果から、50代女性の正社員への転職率は10％未満であり、正社員よりもパートタイムで働く人の割合が多いことがわかります。

また、令和3年版男女共同参画白書に記載されている女性の年齢階級別労働力率の推移によると、働いている50代女性の割合は年々増加しています。

50代女性の労働者が増えると1つの求人に集まる求人者数も増えるため、転職成功の確率も下がると言えるでしょう。

ここで、50代の転職についてのQ&Aをご紹介します。

50代女性でも正社員になれますか

経営者です。全然OKです。

年齢を重ねると、転職市場で価値が下がりますがそれを打ち消し、あるいはプラスに…続きを見る

50歳からキャリアチェンジする際の注意点は?経験談を教えてください

想定されているキャリアチェンジに関する具体的な内容があった方が、いろいろなアドバイスが貰えるかも知れませんね。

私は外資系ITベンダーで営業職で働いておりますが、直販営業から代理店担当営業になるのもある種のキャリアチェンジですし、ITから小売業に転職するのもキャリアチェンジだと思います。

前者だと…続きを見る

転職を考える際は年齢に引け目を感じず、自身の可能性を広げてみるのがいいのかもしれません。

年代による転職事情は 40代転職はみじめ？悲惨？難しいと言われる理由から成功させる方法まで解説 や女性の50代からの働き方はどうする？仕事の探し方やコツを紹介 を参考にしてみてください。

50代女性が求める希望の求人が少ない傾向にあるから

50代女性の転職が難しい理由の一つとして、50代女性に向けた求人が少ないことがあげられます。

厚生労働省の令和2年3月年齢別新規有効求人倍率によると、20代から30代の求人倍率が2倍を超えるのに対し、50代の求人倍率は約1.8倍です。

50代を対象とした求人がまったく無いわけではありません。

しかし、50代女性の求人には求職者が集中しやすいため、転職が難しい傾向にあります。

仕事にブランク期間があるから

仕事にブランク期間があることが理由で、転職が困難になっている50代女性も多いです。

女性は結婚や出産、子育てなどのライフステージの影響で、仕事にブランク期間が空くことが多いです。

社会人経験がある方でも職歴にブランクがあると、即戦力を求める企業からはマイナスイメージをもたれてしまう可能性があります。

また、仕事と家庭の両立を行うために柔軟な働き方を希望する場合は、企業の条件に見合わないと判断されてしまうこともあるでしょう。

20代・30代と比べられてしまうから

50代女性はどうしても20・30代と比べられてしまうため、転職が難しい傾向にあります。

企業は長い目で見て活躍してくれる人材を求める傾向にあるため、50代よりも20代・30代の方が転職に有利です。

また、年齢が上がると体力や頭の回転、記憶力などの身体機能が低下してしまいます。

そのため、企業側は50代よりも20代・30代に仕事を任せる方が仕事を完遂してもらえると考えるでしょう。

50代女性は扱いづらいという偏見を持たれやすいから

50代女性は扱いづらいという偏見を持たれる傾向にあるため、転職が難しい可能性があります。

50代女性は一般的に、人生経験豊富でコミュニケーション能力が高い傾向にあります。

しかし人生経験が豊富なゆえに自分のやり方に固執してしまったり、余計なコミュニケーションをしてしまったりする方もいるでしょう。

企業にとって扱いづらい50代女性がいると、選考時に50代女性は警戒されやすいと考えられます。

ここでは、50代女性が転職を成功させる現実的なポイントを解説します。

40代の転職に関するポイントは 会社を辞めたい！40代女性が疲れたと思ったときに回復する方法 や40代女性の転職は地獄？失敗しないコツを紹介 にまとめています。

経験やスキルを活かせる仕事を探す

50代女性が転職を成功させるための現実的なポイントとして、経験やスキルを活かせる仕事を探すことがあげられます。

企業は50代の転職者に対して即戦力としての活躍を期待しています。そのため、経験やスキルが即戦力として通用するなら、50代女性であっても正社員として転職できるでしょう。

自身の経験やスキルの棚卸しを行い、それらを活かせるような求人に応募することをおすすめします。

馴染みやすさをアピールする

50代女性が転職成功を目指す上で、馴染みやすさのアピールも重要です。

50代で転職する場合、同僚や上司が年下になることがほとんどです。

そのため、年下の社員とも良好な関係を築けるような、柔軟さや馴染みやすさが求められます。

自分のやり方に固執する傾向がある方が転職を成功させるためは、行動や考え方を意識的に変えていく必要があるでしょう。

とりあえず応募を続ける

とりあえず応募を続けることも、50代女性が転職成功を目指す上で重要です。

前述したように、企業は20代や30代の若い人材を求める傾向にあります。

スキルや経験、人柄が備わっていても、年齢が理由で採用されないこともあるでしょう。

そのため、あらゆる年代の人材を採用している企業に巡り合うまで、根気強く応募し続ける必要があります。

希望の雇用形態を変える

正社員採用に強いこだわりがない場合は希望の雇用形態を変えることも、50代女性が転職成功を目指す上で重要です。

求人を打ち出している企業の中には、フルタイムで働ける人材だけでなくパートタイムで働ける人材を求めている企業もあります。

正社員よりもパートや派遣の雇用形態の方が人件費が安いため、パートや派遣であれば50代であっても採用している企業も少なくありません。

そのため、アルバイトやパート、派遣、業務委託など、幅広い雇用形態から求人を探すことが重要です。

50代女性が転職先を探すときのコツをご紹介します。

40代女性の仕事に関するポイントは 40代女性の平均年収は？業種や地域・学歴ごとに紹介 や40代女性が正社員になりたいときにやるべきことは？成功のコツを紹介 にまとめています。

転職エージェントを使うときのコツ

経験のある業界や職種に転職したい場合、転職エージェントを使うことをおすすめします。

転職エージェントを活用すると、選考時のアドバイスや定年後のキャリアプランの相談を受けられます。

そのため、長く働き続けられる優良企業を効率的に探すことや、選考対策を行うことが可能です。

ただし、転職エージェントを利用した転職活動には向き不向きがあります。

最適な転職活動の手段は人それぞれであるため注意しましょう。

転職サイト・ハローワークを使うときのコツ

未経験職種へ転職したい方や職歴にブランクが空いている方には、転職サイト・ハローワークの利用をおすすめします。

転職サイトやハローワークで打ち出されている求人には、応募制限がないことが多いです。

そのため、年齢や職歴を気にせず気軽に応募できます。

利用する転職サイトやハローワークによって掲載求人が異なる場合もあるため、複数の転職サイトやハローワークをうまく使い分けることをおすすめします。

本記事では50代女性の転職が難しい理由や転職成功を目指すポイント、転職先を探すコツについて解説しました。

50代女性の正社員転職が難しいことは事実です。

しかし、転職成功に必要なポイントを押さえておけば不可能なことではありません。

本記事を参考に、長く働ける優良企業への転職を目指しましょう。