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企業の賃上げが就活に影響あり?若者の将来への不安と企業に求められることは?

Job総研は、就活中の学生男女127人を対象に「2023年 賃上げと就活に関する調査」を実施しました。
企業の賃上げは就活生にどのような影響があるのでしょうか。同調査から就活生の意識変化、相つぐ企業の賃上げに対して企業選択に影響したのか、将来への不安の有無やその内容、仕事に対する価値観、やりがいなどについて調査しました。同調査をもとに、現代の就活生のキャリア観を考察していきます。
 

就活生の意識変化は?(22年卒と23年卒の意識変化)

Job総研が実施した「2023年 賃上げと就活に関する調査」で明らかになった、現代の就活生のキャリア観を考察していきます。
就活生が就職活動で企業に求めているものはどのようなことでしょうか。
 


昨年実施した「23年卒 就活実態調査」と、「2023年 賃上げと就活に関する調査」で行った「就活で重視すること」についての調査結果を比較しました。

  23年卒 22年卒
給与や待遇の良さ 75.6% 70.2%
職場の雰囲気 63.8% 67.6%
業務内容 59.8% 64.7%
将来性があるかどうか 54.3% 47.5%
福利厚生の充実 49.6% 46.6%
挑戦できる環境かどうか 29.9% 34.0%
大手もしくは有名企業である 37.8% 26.9%
出世や昇進のしやすさ 13.4% 12.6%
SDGsへの姿勢や取り組み 5.5% 9.2%


昨年度と比較しても、企業に求める内容はほとんど変わらない結果となりました。

最も多く回答されたのは「給与や待遇の良さ」、次いで「職場の雰囲気」、「仕事の業務内容」でした。
また、企業の知名度や会社規模などを重視する回答は低く、SDGsへの取り組みは、多少増加したものの10%を下回る回答結果でした。
 

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賃金アップした企業は就活の企業選びに影響しない?

昨今の物価高騰を受けて賃金アップをした企業に対して、就活生は企業選択に影響はあったのでしょうか?

調査結果は以下のようになりました。
 

  • 「とても影響した」6.3%
  • 「影響した」8.7%
  • 「どちらかといえば影響した」18.1%
  • 「全く影響しない」22.8%
  • 「影響しない」19.7%
  • 「どちらかといえば影響しない」24.4%

最も高い回答が「どちらかといえば影響しない」24.4%、次に「全く影響しない」22.8%、3番目に「影響しない」19.7%という結果となりました。

一方、「影響した」という回答がそれぞれ10%以下の回答であり、「どちらかといえば影響した」という回答が18.1%のため、賃上げが就活での企業選択に与えた影響は全体で見ると少なく見えます。

しかしながら、影響した派の割合が33.1%というのは決して小さい数字ではないように思います。

調査の中でいただいたコメントをご紹介します。
 

志望度が上がった。
魅力的に思えた。
初任給を上げた企業に興味が増えた。
初任給が高い会社に入りたいと思うようになった。


このように賃上げをした企業に対して、良い印象を持つ声が多くありました。

大手企業が相次いで賃上げを表明

賃上げの要因は物価高だけでなく、日本の経済が長らく停滞していることも考えられます。
経済協力開発機構(OECD)の調査によると、年間の平均賃金は35カ国中22位に位置しており、アジアトップの地位からも滑り落ちています。
このことから、グローバル企業で働く国内外の社員の賃金格差が広がっている可能性もあります。
これらの背景から、大手企業が相次いで賃上げを表明しており、以下の企業を踏まえて多くの企業で大幅な賃上げを発表しました。

  • ユニクロ
  • サントリー
  • 日本生命

また、新卒の初任給の見直しを検討している企業も相次いでいます。
このような時代背景の中で、賃上げアップを発表した企業に就活生は応募するのでしょうか。

就活生は賃金アップをした企業に応募するのか?



同調査によると、賃金アップした企業に「応募した」が19.7%、「応募する予定」の回答が7.9%あり、応募する派の回答者が27.6%という結果になりました。
そのため約3割の回答者が賃金をアップした企業を意識していることがわかりました。

一方、「応募していない」が72.4%と過半数を獲得しており、賃金アップよりも将来性や成長できる環境・やりがいを意識した方が大半という結果でした。

「収入とやりがい」どちらを重視する?


「収入とやりがい」どちらを重視しますか?という問いに対する回答を見ても、「やりがい重視派」が過半数を占めました。

調査の中でいただいたコメントをご紹介します。
 

安定しているから、変化に対応しようという姿勢があるから。
世相に合わせて賃金形態を変えてくれる、風通しの良い会社でないとできないことだから。
初任給が高いとモチベーションが上がるため。
初任給が高いことも選ぶポイントとなるが、それだけに重点を置いたのではなく、やはり「やりがい」を重視していることは変わりありません。


就活生は賃上げする企業に対して、変化に対応する力があり、安定していると考えているようです。

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将来への不安が強くなっている証拠


昨今の政治不信、経済問題を踏まえて、先が見えない将来への不安に対して就活生はどのように考えているのでしょうか。

将来への不安に対して以下のような回答結果でした。

  • 「とても不安がある」17.3%
  • 「不安がある」19.7%
  • 「どちらかといえば不安がある」36.2%
  • 「全く不安はない」3.2%
  • 「不安はない」11.0%
  • 「どちらかといえば不安はない」12.6%

最も多い回答が「どちらかといえば不安である」の36.2%、次に「不安である」の19.7%、3番目に「とても不安がある」の17.3%という結果でした。
半数以上の方が少なからず将来に不安があるようです。

具体的にどのような不安があるのか、調査の中でいただいたコメントをご紹介します。
 

日本経済の低迷、衰退、やりたいことが見つかっていない。
低い賃金、お金の不安、仕事が続けられるかどうか。
奨学金を返済できるか。
生活していけるだけの稼ぎが得られるかどうか。
内定した会社でキャリアアップを望めるのか。
キャリアを積んでスキルを身につけられるかどうかの不安。
仕事で十分な成果を上げられるか。


日本経済や金銭面、結婚観や仕事のスキル・キャリアまであらゆる回答をいただきました。
先行きが見えない日本経済と、自身が将来像を具体的に描けていないことからくる不安が多いようです。

就活生はどのようなことに不安を抱えているのでしょうか。
同調査でいただいた就活事情に関する質問から、いくつかのコメントをご紹介します。
 

大企業だからといって将来性があるとは言えないし、ベンチャーは急成長の可能性があるもののほんの数%しか成功しないなど、どの選択肢を取っても成功が保証されないため、不安を煽てられる。
これをやりたいという明確な意思も湧いてこない。
賃上げの動きが新卒だけでなく社会全体に広がり、結果として経済の動きを良くする効果を与えてくれればより良いと感じた。
世の中の就活時期が年々早まっており、焦りを感じる。
一年生の頃から上場企業がインターンシップ生を受け入れるなどの対応をしてほしい。
オンライン面接が増え、就活がやりやすくなった。


どの企業を選択しても絶対的保証がないことや、就活時期が年々早まっていることに対して不安や焦りを感じる方が多いようです。

インターンに参加すればよかったという声もあり、就活生は企業側に早期からインターンシップを受け入れる体制を希望しているようです。

就職活動の早期化が将来の不安を解消する一つの解決策になるかもしれません。

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まとめ

同調査から、賃上げやインターンシップの早期受け入れなど、就活生は企業側に柔軟に対応する力を求めていることがわかりました。

現状、就活に企業の賃上げは少なからず影響しており、初任給を上げた企業に対しては好印象を与えるでしょう。

そのため、初任給が就活の企業選択に与える影響度は増加すると考えられます。

就活生や企業側にも変化が激しい現代において、柔軟に対応する力が求められるのではないでしょうか。

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