ボーナス80万円の手取りはいくら？額面から引かれる税金や計算方法まで解説

ボーナスは額面の金額がそのままもらえるわけではありません。社会保険料や所得税を控除した金額が実際に受け取れる手取り額です。

額面80万円のボーナスの手取り額を見ていきましょう。

※単位(円)

ボーナスの額面80万円、前月の給与40万円（社会保険料控除後）、扶養親族0人と仮定した場合、39歳以下の人の手取り額は585,498円、40歳以上の人の手取り額は579,098円が目安です。

正確な金額は住んでいる場所、扶養家族の人数などによって多少変わります。

扶養人数別のボーナス80万円手取り額

ボーナス80万円の手取り額は扶養親族の人数によっても変わります。

39歳以下（40歳未満）の人の場合、扶養人数が1人で599,296円、扶養人数が2人なら613,093円、3人のときは626,890円が手取り額の目安です。

40歳以上の場合は、扶養人数が1人で592,896円、扶養人数が2人のときは606,693円、3人であれば620,490円が手取り額の目安です。

基本的には、扶養人数が増えるにしたがって所得税の税率が下がるため、手取り額も増加します。なお、16歳未満の子どもは控除対象の扶養親族には含まれないため注意しましょう。

冬のボーナスはみんないくらもらってる？

他の人がいくらボーナスをもらっているか気になる人も多いでしょう。ボーナスをいくらもらっているか尋ねる質問がJobQ Townに来ていたので、紹介します。

皆さんの企業では、冬のボーナスの額はいくらくらいでしょうか？

皆さまのお勤めの企業では、冬のボーナスの額はいくらですか？私が働いている会社は、手取り10万切るくらいです。大手生保会社ですが、少ないでしょうか？同業の方、特に教えて頂きたいです。

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ボーナスの金額は企業や業種によって変わります。こちら以外にも冬や夏のボーナスの金額に関する質問が来ているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

ボーナスから控除される主な項目について見ていきましょう。控除されるのは健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・介護保険料（40歳以上）といった社会保険料と、所得税です。

介護保険料は40歳未満の人からは徴収されないため、同じ条件であれば40歳以上の人の方が介護保険料が徴収される分手取り額が減るのが一般的です。

ボーナス80万円の健康保険料

参照 : 全国保健協会 令和6年度保険料額表

健康保険料の控除額は標準賞与額と加入している保険料率によって決まります。

控除される健康保険料：標準賞与額×保険料率×1/2
800,000円×9.98%×1/2＝39,920円

標準賞与額は賞与の額面額の1,000円未満を切り捨てた金額です。80万500円が額面の場合、標準賞与額は500円を切り捨てて80万円になります。

保険料率は加入している保険組合や居住地によって変わります。上記で例として挙げた保険料率は全国健康保険協会の東京都の金額です。保険料率は毎年改訂されるので、最新のもので計算しましょう。

会社員の場合、健康保険料は会社と折半しているため、実際に支払う金額は「標準賞与額×保険料率×1/2」の金額です。

参考：標準報酬月額・標準賞与額とは？ | こんな時に健保 | 全国健康保険協会

ボーナス80万円の厚生年金保険料

参考 : 日本年金機構

厚生年金保険料の控除額の計算方法も、基本的には健康保険料と同じです。

控除される健康保険料：標準賞与額×保険料率（18.30%）×1/2
800,000円×18.30%×1/2＝73,200円

保険料率は18.30%で固定されています。健康保険料のように居住地によって変わることはありません。

参考：厚生年金保険の保険料｜日本年金機構

ボーナス80万円の雇用保険料

参考 : 厚生労働省 雇用保険料率について

雇用保険料は標準賞与額ではなく、ボーナスの額面金額に雇用保険料率を掛けて計算します。

控除される雇用保険料： ボーナスの金額 × 雇用保険料率
800,000円×0.6%＝4,800円

保険料は労使折半ではなく、決められた労働者の負担率を掛けた金額が控除されます。

ボーナス80万円の介護保険料

参考 : 全国保健協会 令和6年度保険料額表 

介護保険料は40歳以上65歳未満の人が対象です。

控除される介護保険料：  標準賞与額 × （介護保険料率×1/2）
800,000円×1.60%×0.5＝6,400円

2024年度の場合、介護保険料率は1.60％です。労使折半のため実際は標準賞与額に0.8％掛けた金額が控除されます。

なお、介護保険料率も毎年変わるため、最新の保険料率を確認しておくことが大切です。

ボーナス80万円の所得税

賞与からは所得税が源泉徴収されます。源泉所得税の金額は以下の式で計算可能です。

所得税 : (ボーナスの金額 - ボーナスにかかる社会保険料の合計額) × 源泉徴収税率
(800,000円 -124,320)×14.29%＝96,582円
※源泉徴収税率は扶養人数0人の場合

ボーナスの源泉徴収率は、前月の給与の額から社会保険料を引いた金額が基準になって決まります。扶養人数によって税率が変わる仕組みです。

参考 : 国税庁 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表（令和 6 年分）

夏・冬のボーナスが80万円だった場合、平均と比較して多いのでしょうか？それとも少ないのでしょうか？

ここからはさまざまな平均値と比較して、ボーナス80万円が多いか少ないか解説していきます。

男女別の平均ボーナス額

参考 : 国税庁 令和4年民間給与実態統計調査

ボーナス80万円（年160万円）と上記表の平均ボーナス額（年額）を比べてみましょう。女性の場合は平均より約116万円多め、男女合わせた数字と比べても約88万円ほど多めです。

男性の平均ボーナス額と比較しても、約70万円以上の開きがあります。

年代・学歴別の平均ボーナス額

参考 : 令和5年賃金構造基本統計調査
※年間賞与その他特別給与額、企業規模10人以上

年代・学歴別のボーナス額とボーナス80万円（年160万円）を比較してみましょう。

院卒の場合、30〜34歳の金額約144万円と比較すると約16万円多い金額です。

大卒では45〜49歳の約156万円に比べるとわずかに多めの金額ですが、50台後半の平均額約191万円と比較すると30万円以上少ないです。

高専・短大卒の場合、また専門学校・高卒と比較するとどの年代でも平均を大きく上回る数字となっています。

企業規模別の平均ボーナス額 

参考: 国税庁 令和4年民間給与実態統計調査

企業規模別に比較すると、ボーナス80万円（年160万円）は従業員数5,000人以上の大企業でもらえる平均金額より50万円以上多い金額となっています。

業種別の平均ボーナス額

ここからはボーナスに関するよくある疑問・質問を紹介します。

昇給やボーナスの面談はある？

ボーナスや給与を上げてほしいが上司と話す機会がある人は多いのでしょうか。ここではJobQTownに寄せられた、面談の機会についてのQAをご紹介します。

勤めてる会社で昇給・ボーナスの面談等上の人と話す機会が無いが皆さんはある？

皆さんの勤めてる会社は面談とか、上の人と話す場はありますか？

私の勤めてるところは一切ありません。
やりたい仕事とか、思う事とか、その他色々話す場が一切設けられないんです。
昇給やボーナスの面談とかもないので思うことが色々あっても吐き出せずにモヤモヤしています。

転職サイトとか見ていても定期的に場を設けてる会社が割とありそうですが、あっても面倒なのでしょうか。
また、ある方はどのくらいの頻度でありますか？

月一で1on1が組まれており、上司が忙しい時は自ら設定しています。
評価制度は...続きを見る

多くの会社では面談の機会が設けられているようです。もし機会のない方がいたら、上司に相談してみるのも手段の一つでしょう。

どれくらいボーナスを貯金に回す？使い道は？

他の人のボーナスの使い道も気になる人が多いでしょう。どれくらい貯金に回し、どれくらいの金額を使っているのでしょうか？

dodaが社会人約15000人に行ったアンケート結果によると、約42％の人は半分以上の金額を貯金に回しているとのことでした。ただし、16.5％の人はまったく貯金していないと回答しています。

貯金以外では、20代30代の場合は旅行・レジャーや趣味にボーナスを使っている人が多いようです。40代・50代になると、旅行・レジャーに使う人も多い一方で、生活費の補填にあてる人も増えてきます。

参考：ボーナスの使い道ランキング【最新版】 貯金割合はどのくらい？ ｜転職ならdoda（デューダ）

上記のボーナス額一覧表は、扶養人数0人（40歳以上）の場合を想定しています。

手取り額は収入状況によって異なりますので、参考程度にご活用ください。