ボーナス45万円の手取りはいくら？額面から引かれる税金や計算方法まで解説

ボーナスは額面の金額から税金と社会保険料が引かれます。実際の手取りがいくらになるのか見ていきましょう。

※単位(円)

ボーナスの手取りは39歳以下（40歳未満）の人と40歳以上の人で金額が変わります。

ボーナスの額面が45万円、前月の給与25万円（社会保険料控除後）、扶養親族0人の人を例に手取り額を計算してみましょう。この場合、39歳以下の人の手取り額は368,148円、40歳以上の人の手取り額は364,548円が目安です。

実際の金額は居住地や、扶養親族の人数などによって多少変わります。

扶養人数別のボーナス45万円手取り額

扶養親族の人数によって、ボーナスの手取り額が変わります。

例えば39歳以下（40歳未満）の人の場合、扶養人数が1人で368,148円、扶養人数が2人・3人のときは375,909円が手取り額の目安です。

40歳以上の場合は、扶養人数が1人で364,548円、扶養人数が2人・3人のときは372,309円が手取り額の目安です。

扶養人数が増えると所得税の税率が下がり、手取り額が増加します。なお、16歳未満の子どもは控除対象の扶養親族ではありません。

小学生や中学生の子どもがいても手取り額が増えない点を押さえておきましょう。

冬のボーナスはみんないくらもらってる？

他の人がいくらボーナスをもらっているか気になる人も多いでしょう。ボーナスをいくらもらっているか尋ねる質問がJobQ Townに来ていたので、紹介します。

Q.皆さんの企業では、冬のボーナスの額はいくらくらいでしょうか？

皆さまのお勤めの企業では、冬のボーナスの額はいくらですか？私が働いている会社は、手取り10万切るくらいです。大手生保会社ですが、少ないでしょうか？同業の方、特に教えて頂きたいです。

日系自動車部品メーカー大手クラス。

冬はおよそ…続きを見る

ボーナスの金額は企業や業種によって変わります。こちら以外にも冬や夏のボーナスの金額に関する質問が来ているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

ボーナスからは、社会保険料（健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・介護保険料）と所得税が引かれます。

介護保険料が引かれるのは40歳以上の人です。介護保険料が引かれない分、40歳未満の人の方が手取り額は多くなります。

ボーナス45万円の健康保険料

健康保険料は標準賞与額と保険料率によって決まります。

控除される健康保険料：
標準賞与額×保険料率×1/2
450,000円×9.98%×1/2＝22,455円

標準賞与額を出すには、賞与の額面額の1,000円未満の金額を切り捨てます。例えば50万500円が額面であれば、500円を切り捨てた50万円が標準賞与額です。

毎月の保険料を決める標準報酬月額とは異なるので注意しましょう。

保険料率は加入している保険組合や居住地によって異なります。上記の保険料率は全国健康保険協会の東京都の場合です。

会社員は会社と半々で健康保険料を負担するので、実際に支払う金額は「標準賞与額×保険料率×1/2」です。

なお、保険料率は毎年改訂されます。その年の最新の保険料率を調べてから計算しましょう。

参考
：標準報酬月額・標準賞与額とは？ | こんな時に健保 | 全国健康保険協会
 : 全国保健協会 令和6年度保険料額表 

ボーナス45万円の厚生年金保険料

厚生年金保険料の控除額は健康保険料とほぼ同じ計算式で計算できます。

控除される厚生年金保険料：
標準賞与額×保険料率（18.30%）×1/2
450,000円×18.30%×1/2＝41,175円

保険料率は18.30%で固定されており、日本全国どこでも同じです。

参考
：厚生年金保険の保険料｜日本年金機構
 : 日本年金機構

ボーナス45万円の雇用保険料

雇用保険料はボーナスの額面金額に雇用保険料率を掛けて計算します。

控除される雇用保険料： 
ボーナスの金額 × 雇用保険料率
450,000円×0.6%＝2,700円

保険料は健康保険料とは違い、労使折半ではありません。ボーナスの金額に労働者の負担率を掛けた金額が引かれます。

参考 : 厚生労働省 雇用保険料率について

ボーナス45万円の介護保険料

介護保険の対象者はは40歳以上65歳未満の人です。

控除される介護保険料：
標準賞与額 × （介護保険料率×1/2）
450,000円×1.60%×0.5＝3,600円

2024年度の介護保険料率は1.60％です。介護保険料も労使折半のため、標準賞与額に1.6％を掛けた金額の1/2がボーナスから引かれます。

なお、介護保険料率も毎年変わります。

参考 : 全国保健協会 令和6年度保険料額表 

ボーナス45万円の所得税

ボーナスからは所得税が源泉徴収されます。源泉所得税の計算式を見ていきましょう。。

所得税 : (ボーナスの金額 - ボーナスにかかる社会保険料の合計額) × 源泉徴収税率
(450,000円 - 69,930円)×4.08%＝15,522円
※源泉徴収税率は扶養人数0人の場合

ボーナスの源泉徴収率は、前月の給与の額から社会保険料を引いた金額が基準です。扶養人数が増えると税率も軽くなります。

参考 : 国税庁 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表（令和 6 年分）

夏・冬のボーナス45万円という金額を、さまざまなデータの平均額と比較します。

自分のボーナス額が平均と比べて多いのか少ないのか、見ていきましょう。

男女別の平均ボーナス額

ボーナス45万円（年90万円）と上記表の平均ボーナス額（年額）を比べてみましょう。

ボーナス45万円（年90万円）は男性であれば平均的、女性、男女計の場合は多めの金額です。

女性の場合は約2倍、男女計の場合は20万円程度多くなります。

参考 : 国税庁 令和4年民間給与実態統計調査

年代・学歴別の平均ボーナス額

※年間賞与その他特別給与額、企業規模10人以上

年代・学歴別のボーナス額とボーナス45万円（年90万円）を比較してみましょう。

院卒の場合、25～29歳の金額約99万円と近い金額です。20代であれば平均に近いですが、30代以降の場合は平均よりも少なくなります。

大卒では30代前半の96万円とほぼ同額です。高専・短大卒の場合、30代後半〜40代前半がもらっている金額と近くなります。

専門学校・高卒では40代後半の金額、高卒の場合は50代の金額とほぼ同じです。

参考 : 令和5年賃金構造基本統計調査

企業規模別の平均ボーナス額 

企業規模別に比較すると、ボーナス45万円（年90万円）は従業員数500〜999人規模の企業と同程度の金額です。

一方、従業員数100人未満の中小企業と比較すると、かなり多めの金額です。10〜29人規模では約2倍、10人未満では4倍程度支給されています。

参考: 国税庁 令和4年民間給与実態統計調査

業種別の平均ボーナス額

ここからはボーナスに関するよくある疑問・質問を紹介します。

休職中にボーナスは支給される？0円は当たり前？

休職しているとボーナスはもらえるのでしょうか？気になる質問がJobQTownにきていたので紹介します。

Q.休職中のボーナスは支給されないのが一般的ですか？

友人が業務過多による体調不良で会社を数ヶ月程 (しっかりとした期間は聞き忘れておりました )休んだところ、次のボーナスが0円だったと言っていました。これを機に転職を決意したそうですが、ボーナス0というのは一般的でしょうか？
友人の会社がたまたまそういう会社だっただけでしょうか？
自分がもし結婚して育休になった時が不安になりました。

6社ほど経験していますが、 どこの会社も、休職期間中の賞与は…続きを見る

休職中のボーナスの扱いは、会社によって異なります。ただしほとんどの会社では回答者の方の会社のような方針の場合が多いようです。

どれくらいボーナスを貯金に回す？使い道は？

他の人のボーナスの使い道も気になる人が多いでしょう。どれくらい貯金に回し、どれくらいの金額を使っているのでしょうか？

dodaが社会人約15000人に行ったアンケート結果によると、約42％の人は半分以上の金額を貯金に回しているとのことでした。ただし、16.5％の人はまったく貯金していないと回答しています。

貯金以外では、20代30代の場合は旅行・レジャーや趣味にボーナスを使っている人が多いようです。40代・50代になると、旅行・レジャーに使う人も多い一方で、生活費の補填にあてる人も増えてきます。

参考：ボーナスの使い道ランキング【最新版】 貯金割合はどのくらい？ ｜転職ならdoda（デューダ）

上記のボーナス額一覧表は、扶養人数0人（40歳以上）の場合を想定しています。

手取り額は収入状況によって異なりますので、参考程度にご活用ください。