年収550万円の手取りはいくら？生活レベルはすごい？稼ぐ人の割合も紹介

年収は、額面の金額がそのまま振り込まれるのではありません。実際に受け取れるのは、額面から所得税や社会保険などの項目が引かれた「手取り額」です。

一般的に手取り額の目安は、年収に80％と言われています。年収550万円の場合、440万円が手取り額の目安です。また、年収を12で割った想定月収は45.8万円で、その場合の手取り月額は36.6万円です。

正確な手取り額の計算は、年齢・地域・扶養人数などの条件によって異なります。一人一人条件は異なるため、以下の手取り額に関しては参考程度にご覧ください。

年収550万円（ボーナスなし）の場合

社会保険料や所得税、住民税を差し引いた場合、ボーナスなしの年収550万円の手取り額は約419万円です。月収は45.8万円、手取り金額は約34.9万円と計算できます。

※扶養人数0人、東京都、40歳以上の条件で計算。控除は基礎控除と社会保険料控除のみ考慮。調整控除は計算をシンプルにするために考慮していません。正確な金額は住んでいる場所、扶養家族の人数などによって多少変わります。

ボーナス込みで年収550万円の場合

年収550万円（給与412.5万円・ボーナス137.5万円）と仮定して、項目ごとの計算を行いました。

社会保険料や所得税を差し引いた場合、ボーナス込みの年収550万円の手取り額は約427万円です。年収550万円（ボーナスなし）の場合と比較すると、同じ額面でも住民税の金額が異なります。

※扶養人数0人、東京都、40歳以上の条件で計算。控除は基礎控除と社会保険料控除のみ考慮。調整控除は計算をシンプルにするために考慮していません。正確な金額は住んでいる場所、扶養家族の人数などによって多少変わります。

国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、平均年収は、男女計で460万円という結果でした。年収550万円の場合、平均年収よりも90万円ほど高いことがわかります。

各年収層の割合についても見てみましょう。

参照：国税庁令和５年分民間給与実態統計調査

年収550万円は「600万円超〜600万円以下」に該当し、これは全体の10.8%を占めることがわかっています。最も割合の多い年収区分は「300万円超〜400万円以下」の16.3％です。

国税庁の調査による平均年収は460万円ですが、全体の50.7％を占めているのが400万円以下の年収層です。このことから、高所得世帯が全体の平均額を上げていることが伺えます。

また、年収550万円は平均よりも高い年収と言えるでしょう。

年代別の平均年収

年代別の平均年収を見てみましょう。

年収550万円は55〜59歳の平均年収545.1万円とほぼ同じ金額です。同年齢帯であれば平均的な年収額と言えるでしょう。

60歳以上の定年退職までは、年齢の上昇とともに年収は上昇傾向です。定年退職を迎える60歳以降は下降しています。

最も定年に近い55〜59歳と同程度の年収のため、全年齢を通して550万円は高めの年収であることがわかります。

参照：国税庁令和５年分民間給与実態統計調査

JobQTownに年齢と年収に関する質問が来ていたので見ていきましょう。

Q.42歳年収500万円は低いですか？

住んでる都市により違いはありますが、
高い、中くらい、低いで表現するなら…続きを見る

単純な金額だけ問うのであれば厚生労働省のデータを見れば良いだけです。足りなければ副業するなり夫婦の世帯年収で考えるなりすれば良いでしょう。 問題なのは自分の仕事の質に対して500万の報酬が…続きを見る

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男女別の平均年収

男性と女性では平均年収に大きな開きがあることがわかっています。

国税庁の令和５年分民間給与実態統計調査によると、男性の平均年収が569 万円であるのに対し、女性は316 万円という結果です。年収550万円の場合、男性であれば平均よりも19万円低く、女性であれば平均より234万円高いことがわかります。

さらに、平均年収の割合に関して、男性で最も多いのは「400万円超〜500万円以下」、女性は「100万円超〜200万円以下」という結果でした。

参照：国税庁令和５年分民間給与実態統計調査

男女別の年収推移

同調査における男女別の年収推移をみると、男性は年齢が高くなるにつれて年収が上昇傾向にあります。

男性の平均年収のピークは55～59歳で712 万円で、定年退職を迎える60歳以降は下降しています。

一方で女性の場合、年齢による年収の変化は大きく見られませんでした。

参照：国税庁令和５年分民間給与実態統計調査

年収550万円の生活レベルを確認しましょう。

当見出しでは、総務省の家計調査報告のデータを元に、JobQTownが独自の計算方法で算出した家計の目安を紹介します。ご自身の収支と比較してみましょう。

1人暮らし（単身世帯）

年収550万円の手取り額から、各支出項目に使える金額の割り振りをまとめました。

住居費や光熱・水道などの固定費が目安よりも上回っている場合、他の変動費を節約して収支を調整する必要があります。

貯蓄可能額に余裕が出てくるため、食費や教養娯楽費、被覆及び履物費などを多少増やすことも可能です。

参照：家計調査報告家計収支編　令和5年平均結果の概要

2人以上の世帯

片働きのケースを想定し、2人以上の世帯でかかる収支の目安をまとめました。

パートナーや子どもがいる2人以上世帯になると単身世帯よりも支出が増えるため、貯金可能額が減少します。家族の人数に合わせて住居費や食費が増えるため、より計画的な家計管理が重要です。

より余裕のある家計を目指す場合は、可能であればパートナーも働く2馬力が選択肢に挙がります。

参照：家計調査報告家計収支編　令和5年平均結果の概要

実家暮らしでない場合、収入の20〜30％が貯蓄の目安になります。少なくても15％は貯蓄に回すのがおすすめです。

年収550万円の場合、毎月7.3万円を貯金に回し、年間88万円以上貯金するのが理想です。

当見出しでは、年収550万円の人が年間88万円を貯金すると仮定し、ライフプランで発生する金額と比較していきます。

貯蓄・投資

全国の20〜60代を対象にしたJobd総研の調査によると、月当たりの平均貯金額は8.2万円でした。年収550万円の場合、月間の貯金目安金額は7.3万円で、全体の平均貯金額を0.9万円ほど下回ります。

とはいえ、目安の金額に振り回されすぎるのはよくありません。家計に無理のない範囲で貯金や投資を行うようにしましょう。

参照：Job総研「2022年 貯金実態調査」を実施 | JobQ[ジョブキュー]

結婚

リクルートブライダル総研の「ゼクシィ結婚トレンド調査2023」から、婚約と結婚で発生する平均費用を参照しました。

婚約と結婚で発生する平均費用は以下の通りです。年収550万円の人が年間88万円を貯金する場合の、差額も右列に表示しています。

結婚において最も資金が必要なのは「挙式・披露宴・ウエディングパーティ」であり、88万円を毎年貯金した場合、3.7年間かかる計算です。

とはいえ、結納や挙式など、上記に挙げた項目は結婚において必ず必要な過程ではありません。資金に余裕がない場合は、取捨選択をすることも大切です。

参照：ゼクシィ結婚トレンド調査2023｜株式会社リクルート

出産

厚生労働省の「出産費用の見える化等について」の調査によると、令和4年度の出産における入院で、正常分娩にかかる費用は以下の通りです。

参照：出産費用の見える化等について

2023年4月より、出産時の経済的負担軽減を目的とする「出産育児一時金」が増額され、50万円となりました。助成金を上手く活用して、出産にかかる経済的負担を減らしていきましょう。

現在は厚生労働省が運営する「出産なび」では、全国の出産やサービスの費用を一覧できます。出産費用を比較したい人は活用してみてはいかがでしょうか。

参照：「出産なび」へようこそ｜厚生労働省

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子育て

内閣府の「インターネットによる子育て費用に関する調査」によると、各区分における年間子育て費用は以下の通りになりました。

上記表の子育て費用には、食費・医療費・教育費・子どものための預貯金・保険などが含まれます。

義務教育終了までの15年間でかかる平均総額は1,777万円。これを1年ごとの金額に換算すると、年間で118.5万円の貯金が必要という計算です。

年収550万円で年間88万円貯金できた場合、子育てにおける年間必要貯金額と-30.5万円の乖離があります。

上記調査の金額には、子育てにかかる助成金などは加味されていません。生活費の支出を抑えたり、助成金制度をうまく活用したりなど、子育て費用に充てる工夫は必須といえるでしょう。助成金の詳細は、各自治体のホームページをご参考ください。

参照：平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査 全体版（PDF）: 子ども・子育て本部 - 内閣府

マイホーム購入・住宅ローン

家の購入価格の目安は、年収の6~7倍といわれています。年収550万円の場合、マイホーム購入資金の目安は、3,300万〜3,850万円です。住宅ローンの返済が無理なくできる目安として参考にしてみましょう。

住宅ローンの返済は、短期よりも長期のほうが毎月の支払い金額を下げることが可能です。一方で、長期の方がトータルで支払う利息の金額は増えるデメリットもあります。長期と短期、どちらの返済期間が適しているかは、現在の年収や年齢のバランスを考慮して決めましょう。

車の購入・マイカーローン

車の購入額は、年収の50％が目安といわれています。年収550万円の場合、275万円以内の金額に抑えるのが1つの目安といえるでしょう。

車を購入する場合、購入後の維持費についても視野に入れなければなりません。軽自動車の利用者の約40％は年収400万円未満と言われています。

軽自動車や自動車を買った場合、以下のような維持費がかかります。

• 駐車場代
• ガソリン代
• 車検代
• メンテナンス代
• 自動車税
• 自動車重量税
• 自動車保険料　など

普通自動車や小型自動車と比較して、軽自動車は維持費を最も抑えることができます。維持費を抑えたい場合は、軽自動車を視野に入れるといいでしょう。

ここからは年収550万円以上を狙える仕事を見ていきましょう。

業種

国税庁の令和５年分民間給与実態統計調査によると、業種別の平均給与の上位は以下の業種でした。

上記の表は、全年齢の平均年収です。一般的に年収は、キャリアが長いと上昇傾向にあります。

1位の「電気・ガス・熱供給・水道業」の場合、平均年収は775万円と年収550万円よりも200万円以上高い金額です。

業界によって平均年収が大きく異なるため、年収アップを狙う場合は業界を変えることを検討してはいかがでしょうか。

職種

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」に記載されている年収で、上位15位の職種は以下となりました。

1位のパイロット以外は、いわゆる「士業」と呼ばれる難関国家資格の取得が必要な職種が上位にランクインしています。

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年収550万円より、さらに上を目指す場合の方法について紹介します。ご自身のキャリアプランと向き合い、今後の仕事について見つめ直す機会にしてみましょう

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役職を目指す

年収550万円以上を目指す場合、まず選択肢に挙げられるのが役職に就くことです。現在、何らかの役職についている人は、さらに上の役職を目指しましょう。

一般的に役職に就くと「役職手当」が上乗せされたり、基本給が上がったりしやすくなります。

毎年の定期昇給額よりも役職による昇給額の方が多いため、給料の大幅アップを狙うのであれば、昇進を狙うのがおすすめです。

現在役職に就いていない一般社員の場合は、主任を目指すところから始めましょう。

昇給の交渉をしてみる

毎年の定期昇給がない場合や、実績を残しているにもかかわらず給料が上がらないといった場合は、給料アップの相談をするという手もあります。

評価面談などの際に、上司に相談してみましょう。

昇給の交渉をする際は、事前準備が大切です。業界の給料相場や給料に関する社内規定を調べ、昇給の交渉ができる余地があるか検討します。

業界の給料相場よりも低かったり、社内の昇給基準に達しているのに反映されていなかったりする場合は、うまく交渉できるかもしれません。

昇給の交渉をする際は、給料アップの根拠となるような実績や資格などをきちんと説明できるようにすることが求められます。

転職をする

業界の給料相場が低い、社内規定をみても給料の大幅アップが難しい場合は、転職を検討しましょう。

特に業界は給料の額に大きく影響します。営業やエンジニアなど、業界問わず活躍できる職種であれば、平均年収が高い業界の企業に転職するのがおすすめです。

また、中小企業よりも大企業の方が平均年収が高くなる傾向があります。同業界で転職する場合は、より規模の大きい企業に転職するのも給料アップの近道です。

Q.年収を上げる1番手っ取り早い方法はなんでしょうか？

転職ですね。私の場合、転職して3年で+…続きを見る

プチ起業をする

仕事で培ったスキルを活かし、プチ企業をする手もあります。

最初は複業から始め、軌道にのってきたらプチ企業するのもよいでしょう。

個人事業主としての起業のハードルは低く、税務署に開業届を出せばOKです。いきなり会社を辞めて起業するのはリスクがありますが、複業の延長線上としてのプチ企業であれば、単純な年収アップが狙えます。

各年収の詳細に関しては下記リンクからご覧いただけます。