
内定辞退の理由を聞かれたら正直に伝えてOK?使える例文も紹介
複数の企業から内定をもらった場合、第一志望以外の内定は辞退する必要があります。具体的な理由を話す必要はありませんが、内定辞退の理由を聞かれたら誠実かつ丁寧に伝えるようにしましょう。今回の記事では、内定辞退の理由例や使える例文をご紹介します。
内定辞退の具体的な理由は必要ない
内定を辞退するときに具体的な理由を伝える必要はありませんが、嘘は伝えず誠実な対応をすることが重要です。「辞退理由を伝えたくないから」と、無断で内定を辞退するのは絶対に避けるようにしましょう。
基本的に内定辞退の理由を伝えなければいけないのは、採用担当者から聞かれた場合です。
この記事では、内定辞退の理由を聞かれたときの対処法や伝え方をご紹介するので、ぜひ確認してみてくださいね。
内定辞退の理由を聞かれたときの対処法
内定を辞退する際、今後の参考にしたいと、採用担当者が辞退の理由を尋ねてくるケースも少なくありません。もちろん、全てを正直に打ち明ける必要はありませんが、極端な嘘は避けるようにしましょう。
一身上の都合と答えてOK
内定辞退の理由は具体的に伝えなくても問題ありません。「一身上の都合で辞退します」と簡潔に伝えるようにしましょう。
「一身上の都合とは何ですか?」と詳しく尋ねられた場合は、失礼のない範囲で誠実に伝えることが大切です。具体的な理由例は、後ほどご紹介しますね。
内定辞退の理由を言いたくない場合
「内定先の口コミがよくなかった」「残業が多そう」などのネガティブな理由で内定を辞退したい場合、理由を言いたくないという方も多いでしょう。
正直にそのまま話してしまうと相手に不快感を与えてしまうこともあるため、差し障りのない範囲で別の理由に変更するのがおすすめです。
たとえば、「口コミがよくなかった」は「企業研究を進める中で自分のキャリアビジョンと合わないと感じた」、「残業が多そう」は「OB訪問をしてお話を伺ったうえで、体力的に自信を持てなかった」などに変更してみるとよいかもしれませんね。
また、選考過程で「御社が第一志望です!」と伝えていた場合は、内定辞退伝えづらいもの。このようなときは、内定辞退理由を述べる際に「当初は第一志望だったが、就職活動を進める中で目指したいキャリアが変わった」などと伝えるのがよいでしょう。
内定辞退の理由を伝えるときのマナー
内定辞退は早めに伝える
基本的に、企業から指定された期限内に連絡をすれば問題ありませんが、内定を辞退することが決まったら、当日もしくは翌日までに連絡するのがベストです。
言いづらいからと、無断で辞退するのは絶対に避けましょう。内定を辞退することは決して悪いことではないため、素直かつ迅速に伝えるようにしてくださいね。
連絡は基本的に電話でする
誠実さを示すためにも、内定辞退の連絡は基本的に電話でするようにしましょう。誠意や謝罪の気持ちを直接伝えられるので、トラブルなく辞退できる可能性が高いです。
電話をかける際は、企業の営業時間内にかけることが大切。始業時間の直後や終業時間の直前、休憩時間の連絡は避けるのがマナーです。自分や相手の音声がハッキリ聞き取れるよう、自宅などの静かな場所で電話するようにしてくださいね。
また、担当者が電話に出なかった場合は、一度メール連絡を入れておき、後日電話をかけ直すようにしましょう。
電話で伝えるときの例文
電話で内定辞退をするときの例文をご紹介します。
【例文】
あなた:お世話になっております。先日内定のご連絡をいただきました、○○大学の○○と申します。人事部の△△様はいらっしゃいますでしょうか?
ーーはい、少々お待ちください。
採用担当者:はい、人事部の△△です。
あなた:△△様、お世話になっております。○○です。先日は内定の通知をいただきありがとうございました。本日は、一身上の都合により御社の内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
採用担当者:そうなんですね、理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?
あなた:実は、かねてより希望していた職種で別の企業から内定をいただきました。御社の事業も非常に魅力に感じていたのですが、慎重に検討した結果、辞退をすることに決めました
採用担当者:大変残念ですが、承知いたしました。
あなた:貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、申し訳ございません。
採用担当者:いえ、○○様のご活躍をお祈りしております。
あなた:最後までご丁寧にありがとうございました。それでは、失礼いたします。
メールの場合はビジネスマナーに注意
メールで伝える状況としては、先方に電話が繋がらなかった場合が想定されます。その際は、「電話をさせていただきましたが、ご不在でしたので取り急ぎメールにて失礼いたします」という表現を盛り込むようにしましょう。
また、メールで伝える場合は下記のようなビジネスマナーへの注意が必要です。
- 宛名は採用担当者の名前にする
- 内定に対する感謝を述べる
- 「内定を辞退する」という意思をハッキリ伝える
- 辞退理由は簡潔に記す
メールの最後に、後日改めて電話する旨を記載するなど、必要な情報をしっかり盛り込むようにしてください。
メールで伝えるときの例文
件名:内定辞退のご連絡【○○大学 名前】
本文:
株式会社 □□会社
人事部 △△様
お世話になっております。先日内定のご連絡をいただきました、○○大学の○○です。電話を入れさせて頂きましたが、不在でしたので取り急ぎメールにて失礼いたします。
この度は、内定のご連絡をいただきありがとうございました。この度は、一身上の都合により貴社の内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
貴重なお時間を頂戴したにもかかわらず、このようなご連絡となり申し訳ございません。また後日、改めてお電話させていただきたく存じます。
取り急ぎ、メールでのご連絡となりましたこと、何卒ご理解いただけますと幸いです。
末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
———————-
・大学名 名前
・メールアドレス
・電話番号
内定辞退の理由と例文6選
内定辞退の理由を聞かれたときは「企業が諦められる理由」を伝えることが大切です。ここでは、先方に不快感を与えず、納得してもらえる内定辞退の理由を解説していきます。
実際に使える例文もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
他社からの内定
内定を辞退する理由として最も多いのが「ほかの企業から内定をもらった」というケースです。第一志望の企業から内定をもらったなど具体的な理由は述べず、比較検討したうえで決断したと伝えれば問題ありません。
【例文】
選考を受けていた別の企業からも内定をいただき、将来について慎重に考えた結果、御社の内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
貴重なお時間をいただいたにも関わらず、このようなご連絡となり申し訳ございません。
希望の職種ではない
内定先が希望していた職種ではない場合、職種を理由にして辞退する方法もあります。ほかの企業から希望する職種で内定をもらったと伝えればよいでしょう。
【例文】
この度、他社から希望する○○職での内定をいただきました。御社では○○職での内定をいただいておりましたが、かねてより希望していた○○職に就きたいという思いがあり、誠に勝手ながら御社の内定を辞退させていただくことにいたしました。
このようなご連絡となり、心よりお詫び申し上げます。
自分の適性と合わない
内定先の企業が「自分の適性と合わない」というのも立派な辞退理由です。適性が合わないまま内定を承諾すると、入社後にミスマッチが発生する可能性もあります。
この場合は「企業の選考過程で自分の適性に合わないと判断した」と伝えればOKです。
【例文】
先日は、内定のご連絡をいただきありがとうございました。就職活動を通して自分の適性を考えた結果、内定をいただいたほかの企業に入社することを決断いたしました。
選考過程では、多くの時間を頂戴し大変感謝しております。このようなご連絡となり申し訳ございませんが、内定辞退のご理解をいただけますと幸いです。
志望業界が変わった
内定を辞退する就活生の中には、志望業界が変わったという方もいるでしょう。就職活動時に複数の業界を受けている学生も多いので、決して珍しいことではありません。
「就職活動を進める中でほかの業界に興味を持った」と伝えれば、相手も納得しやすいのでおすすめですよ。
【例文】
この度、興味のあった△△業界から内定を頂戴し、御社の内定を辞退させていただきたくご連絡をいたしました。
就職活動を進める中で△△業界に魅力を感じ、自分のやりたいことや適性を踏まえ、そちらの業界で挑戦したいと考えるようになりました。
選考にて多大な時間を割いていただいたことには大変感謝しております。このようなご連絡となりましたこと、心よりお詫び申し上げます。
家庭の事情
家庭の事情で内定を辞退することになった際はプライベートな理由となるので、企業からも深堀りされないケースが多いです。
どうしても内定辞退の理由が見つからない場合には「家庭の事情で辞退します」と、ぼやかして伝えるのも1つの方法と言えます。
【例文】
家族とも相談した結果、御社の内定を辞退させていただくご連絡いたしました。両親の介護が必要になり、転勤のある御社での就業が難しいと考えております。
内定の通知をいただいたにも関わらず、大変申し訳ございません。選考では貴重なお時間を頂戴しましたこと、心より感謝申し上げます。
病気等、健康状態に不安がある
内定をもらった後「想像以上に体力が必要な仕事だと分かった」「残業時間的に体力がもたない」など、健康状態に不安が生まれる可能性もあります。
全てを正直に伝えなくてもよいですが、「医師に病気だと診断された」などと嘘をつくと、詳しく聞かれたときにバレる可能性が高いため注意しましょう。
【例文】
この度、御社の内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。健康上の都合で、内定をいただいた職種に従事することが難しいと判断した結果でございます。
貴重なお時間をいただいたにも関わらず、このような形となり大変申し訳ございません。
内定辞退の理由を述べる際の注意点
最後に、内定辞退の理由を述べる際の注意点を解説します。
- 入社先の企業名は言わない
- 嘘は言わない
就職活動をトラブルなく終えるためにも、必ずチェックしておいてくださいね。
入社先の企業名は言わない
内定辞退の理由を伝える際は、入社先の企業名を言わないのが無難です。とくに競合他社に入社するときには、言いづらいことも多いでしょう。
ただし、企業がほかの内定先を聞いてきた場合は、正直に答えて問題ありません。採用担当者側からすると、内定辞退者のデータを収集する目的があるので、トラブルに発展する可能性は低いでしょう。
また、企業名を伝えたくないという場合は「○○業界です」というように、大まかに答えるのもおすすめです。マナー違反にはあたらないので、素直に答えるようにしてくださいね。
嘘は言わない
重ね重ねにはなりますが、内定辞退の理由を伝えるときは「事実に即して伝える」ことが重要です。極端な嘘を述べると、採用担当者から不審に思われ、悪印象につながってしまうかもしれません。
もし、エージェント経由で内定を獲得していた場合は、今後の就職活動に影響が出る可能性もあります。
また、内定の辞退をするときは、ハッキリと意思表示をするようにしましょう。嘘の理由で曖昧に答えてしまうと、「入社してくれる」と誤解を与えてしまうリスクもあります。
電話とメール、どちらで連絡する場合でも、冒頭で「内定を辞退させていただきます」という意思を示すことが大切です。
まとめ
今回の記事では、内定辞退の理由を聞かれたときの対処法や使える例文をご紹介してきました。内定を辞退するときは電話で連絡し、適切な辞退理由と感謝を伝えることが大切です。
内定辞退の理由を述べるのは心苦しいですが、新たなスタートを気持ちよく切るためにも、誠実に伝えるようにしましょう!
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