
【2023年版】飲料業界の現状は?将来性・課題も徹底解析
飲料業界は私たちの生活にかなり近い業界です。最近ではトクホなど健康志向の商品が売り上げを伸ばしています。飲料業界の現状や将来性はどのようなものとなっているのでしょうか?さらに飲料業界が抱える課題についても詳しくみていきます。飲料業界で勤めている方の年収についても書いていくので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
飲料業界とは?
飲料業界とは、炭酸飲料やコーヒー、お茶、ミネラルウォーターなどの製造、販売に関わる業界のことを指します。
近年は、消費者の健康志向が高まっていることから、炭酸飲料の販売が落ち込む一方、特定健康保健用食品である飲料やお茶、ミネラルウォーターなどの需要が大きく伸びています。
そんな中、各企業は経営統合などで業界再編を進め、勢力図は大きく変化してきています。
次からは、そんな飲料市場の現状についてご紹介していきたいと思います。
飲料業界の市場
飲料業界の市場規模は、約4兆5000円程度といわれています。
景気の波に左右されにくく、炭酸飲料は伸び悩んでいても、トクホなど健康系の飲料が伸びていることから順調に市場規模は拡大していますが、国内消費が頭打ちし始めたことから海外展開にも力を入れ始めています。
飲料業界の主要トピック
今の飲料業界の主要トピックとしては、売上が大幅に伸びている特定保健用食品「トクホ」が挙げられます。
その他としては、HACCP(ハサップまたはハセップ)も挙げられます。
HACCPとは、H(Hazard)A(Analysis)C(Critical)C(Control)P(Point)の頭文字を組み合わせた言葉で、原材料の入荷から調理、製品出荷の工程の中でリスクを除去・低減させるために最も効率的に管理できる工程をあらかじめ分析し、その工程を常時管理・記録して安全性を確保するための衛生管理システムのことです。
※参考:HACCPとは HACCP認証協会
今、飲料業界で押さえておくべきトピックはこの二つだといえます。
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飲料業界の現状と今後の将来性
飲料業界は、清涼飲料水の分野が伸び悩み、停滞している状況です。
伊藤園の決算資料によると、国内飲料市場は金額ベースでは伸び率が1%未満となっていて、頭打ちの状況が続いていることが分かります。
次からは飲料業界の現状の課題や将来性を考えていきたいと思います。
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飲料業界の現状
飲料は、人々の生活に欠かせないものですが、時代によって求められる飲料の種類は異なってきます。
近年では、健康意識の高まりからお茶やミネラルウォーター以外に「トクホ」と呼ばれる特定保健用食品飲料、低カロリー飲料、野菜系飲料に人気が集まっています。
また、若年層を中心にエナジー系飲料もヒットしており、シェア争いが繰り広げられています。
一方、減少傾向にあるのが、炭酸飲料や缶コーヒーです。
世の中の健康志向はまだまだ続くことが予想され、それに応じて必要とされる飲料は今後も変化し続けるといえます。
飲料業界の今後の将来性
飲料業界は、そのシェアのほとんどを大手メーカーで占めています。
この状況は今後も大きく変わることはないといえますが、近年の飲料業界では、同じ飲料業界や食品メーカーとの統合や買収といった動きもしばしば見られ、シェアが小さなメーカーの中には、飲料事業から撤退する動きも見られます。
今後は、アジアを中心とする海外に目を向ける流れが加速していくといえます。
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飲料業界が抱える課題とは
飲料業界は、清涼飲料水だけでなく、酒類も市場低迷の危機にさらされています。
国税庁の調査によると、日本人の飲酒量は減少していることが読み取れます。
特に20~29歳の酒離れが顕著であり、若年層の酒消費量の拡大にいかなる対応をしていくのかも課題とされています。
国税庁 酒レポート
人口減少による市場の縮小
今後、更に人口が減少し、飲料の消費量も減少すると予想されます。
そのため、国内市場に重きを置く飲料メーカーは、海外市場の開拓が鍵になってきます。
また、若年層の酒離れも深刻であり、その部分の掘り起こしが、より一層求められるようにもなるはずです。
消費者の要望の採用
今後、飲料業界には、いかに消費者の要望を取り入れられるかが強く求められるようになります。
現在、ビックデータや人工知能の発達などで消費者の要望が表面化されるようになりましたが、それを爆発的ヒット商品に繋げていく開発力の差が、今後の生き残りを大きく左右する時代に入ったといえます。
飲料業界の年収事情について
飲料業界の平均年収は650~750万円程度といわれており、他の業界と比べても比較的高水準であるといえます。
やはり、売上高が大きい企業ほど給与面も多い傾向があり、トップクラスの企業になると、30代後半〜平均年収が1000万円に迫るケースも見られます。
飲料業界の年収は実は低い?
大手飲料メーカーでは、年齢や役職が上がっていくと共に、昇給幅も大きくなるので、長年勤務すれば、それなりに満足できる収入を得ることができ、決して低いとはいえません。
飲料業界の年収ランキングについて
それでは、飲料メーカーの平均年収ランキングをご紹介します。(2018年現在)
- キリンホールディングス株式会社 1158万円
- サントリーホールディングス 1146万円
- アサヒグループホールディングス株式会社 1093万円
- サントリー食品インターナショナル株式会社 1061万円
- 明治ホールディングス株式会社 967万円
- サッポロホールディングス株式会社 856万円
- 株式会社ヤクルト本社 782万円
- カゴメ株式会社 773万円
- 森永乳業株式会社 739万円
- ダイドードリンコ株式会社 723万円
平均年収ランキング1位のキリンホールディングスの年収について、こちらの記事で詳しくご紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
世界の飲料業界の売上ランキング
世界の飲料ブランドは、おおよそ10社の企業で支配されているといわれています。
その10社とはネスレ、ペプシ、コカ・コーラ、ユニリーバ、ダノン、ゼネラル・ミルズ、ケロッグ、マーズ、アソシエイテッド・ ブリティッシュ・フーズ、モンデリーズ・インターナショナルとなります。
これらの企業は何千人、何万人も雇用し、毎年、何百億ドルもの売り上げを計上しています。
世界の飲料業界の売上トップ5
それでは、世界の飲料業界で上位5社の売上をご紹介します。
- ネスレ 902億ドル(スイス)
- ペプシコ 628億ドル(アメリカ)
- ユニ・リーバ 483億ドル(オランダ)
- コカ・コーラ 419億ドル(アメリカ)
- ダノン 237億ドル(フランス)
となります。
いずれも飲料だけに留まらず、総合飲料メーカーとして幅広い事業活動を展開しています。
世界の飲料業界売り上げトップのネスレの年収について、こちらの記事で詳しくご紹介しているのでこちらもぜひ参考にしてみてください。
まとめ
ここまで飲料業界の現状や今後の課題についてご紹介してきました。
今後、さらに少子高齢化が進み、人口が減少すれば飲料業界の競争が加速することが予想されます。
そのため国内の飲料メーカーは生き残るために海外市場に活路を求める流れになっています。
それ以外にも、消費者のニーズに耳を傾け、謙虚に取り入れる姿勢が求められるといえます。
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