転職回数が多い人必見！経験を武器にする転職活動の秘訣を徹底解説！

転職回数の多さが与える影響は、年代によって大きく異なります。では、採用担当者の捉え方は、求職者の年代によってどのように変わるのでしょうか。まずは、転職回数の多さが転職に与える影響について、年代別の傾向を解説します。

20代前半は「3回以上」の転職回数で不利に？

20代前半の求職者は、転職回数3回以上を目安として採用担当者から「この先も転職を繰り返すのでは」と不安視される傾向があります。とはいえ、その転職に正当な理由があれば、必ずしもマイナスになるわけではありません。

例えば、「会社の業績不振でやむを得ず転職を繰り返した」「より良いキャリアを築くため自発的に転職を重ねた」など、前向きに理由を説明できれば、採用担当者の理解は得られやすいでしょう。

ただし、「向いている仕事ではなかった」「同僚と合わなかった」のような、一見安易な印象を与える理由で転職を重ねていると、「仕事を続ける忍耐力に欠ける」「会社に貢献する前に辞めてしまう」といったイメージを持たれかねません。

20代前半は特に、同じ会社で一定期間働く経験が求められる傾向にあるため、転職には慎重になる必要があります。

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20代後半から30代は「仕事の経験」が重視される

20代後半から30代にかけては、単純な転職回数だけでなく、各職場で積んだ経験やスキルも重視される傾向にあります。そのため、転職を経たからこその職務経験をアピールできさえすれば、転職回数だけを問題視されることは基本的にないといって良いでしょう。

とはいえ、採用担当者は転職理由を確認します。「なぜ転職を繰り返したのか」については納得のいく説明が必要です。

例えば、「様々な業界で営業経験を積み、幅広い視野とスキルを身につけた」「前の会社では成長に限界を感じ、さらなるスキルアップを目指して転職した」など、自身のキャリア形成に沿った転職理由を丁寧に説明すると、キャリア構築の堅実性をアピールできて好印象を与えられるでしょう。

その際、各職場での具体的な実績やエピソードを交えることで、より説得力が増します。数字を用いて定量的に成果を示したり、上司や同僚からの評価を引用したりするのも効果的です。

40代以上は「スキルレベル」で判断されることも

40代以上の転職では、転職回数はそれほど重視されません。この年代では、その人のスキルレベルや専門性で評価される場合が多いからです。つまり、高度なスキルや独自の経験・管理者としての能力を求められていることを前提とした転職活動をする必要があります。

例えば、「ITエンジニアとしてさまざまな開発プロジェクトを経験し、高度な技術力を習得した」「営業職として業界トップクラスの成果を上げ続けた」など、その道のプロとしての実力があれば、転職回数の多さはカバーできるでしょう。

JobQには「転職回数が多い人に特徴はありますか？」との質問に対し、次のような回答が寄せられました。

個人的な経験で回答いたします。
（40代、転職4回あり）
私は金融系の専門職でそれなりに転職の多い職種についてます。周りを見ても、何度か転職を繰り返してキャリアップしていくという人がほとんどです。
もちろん、上司や会社の方針と合わないという理由から転職するケースも見られますが、ご質問に対する回答としては、「そういう職種の人もいる」という答えとなります。
ご参考になれば。

引用：転職回数が多い人に特徴はありますか？ | JobQ[ジョブキュー]

ただし、40代以上でも短期間の転職を繰り返しているケースでは、「なぜ定着できないのか」と懸念を持たれる可能性があります。転職理由をしっかりと説明し、今後は腰を据えて働く意欲をアピールすることが大切です。

一般的に、転職回数が多い人は、「仕事を長く続けられない人」という印象を持たれがち。しかし視点を変えてみると、転職を重ねたからこその経験は、ほかの人にはない強みにもなり得るものです。ここでは、転職回数の多さをプラスに変えるキャリアアピール方法を紹介します。

転職の「軸」を明確に伝える

一見バラバラに見える経歴も、「軸」を持って説明すれば、一貫性のあるキャリアストーリーに変わります。具体的には、「マーケティングのスキルを極めるために、さまざまな業界の会社で経験を積んできた」「営業力を磨くために、法人営業からコンシューマー営業まで幅広く挑戦した」など、自身の目的に沿った転職の軸を明確にしましょう。

JobQで寄せられた回答を見ても、転職回数が採用に与える影響について、次のような意見が寄せられています。

転職回数が数回あるなら一貫してこういうキャリアを作ってきたというような道筋が見られるかどうかも影響する。

引用：中途入社の際に転職回数は気にされる？年代別に何回が目安？ | JobQ[ジョブキュー]

軸があれば、「一貫性のない経歴」ではなく「目的を持ってキャリアを積んできた人」という前向きな印象を与えられます。転職の度に、自身のキャリアビジョンとの関連性を意識することが大切です。

「実績」と「スキル」を具体的に説明する

転職回数が多いからこそ、各職場で培ってきた実績とスキルは、あなたの大きな武器になります。しかし、抽象的な表現では、その価値が伝わりにくいもの。そこで具体的な数字やエピソードを交えて、実績とスキルを説明しましょう。

例えば、「前職では新規事業の立ち上げを任され、1年で売上1億円を達成した」「社内表彰を3回受賞するなど、営業成績で常にトップクラスの実績を残してきた」など、数字を用いると説得力が増します。

また、「クライアントとの折衝を通じて、交渉力とコミュニケーション力を磨いた」「プロジェクトリーダーを務めたことで、マネジメント力とリーダーシップ力が身についた」など、スキルについてもなるべく具体的なエピソードと共に説明することが効果的です。

転職を重ねる中で、着実に実績を上げ、スキルを身につけてきたことを、具体例を挙げながら定量的・定性的に伝えることが重要です。

「学び」と「成長」をアピールする

転職回数が多いと、「すぐに辞めてしまうのではないか」と思われがちですが、肝心なのはその経験から何を学び、どう成長したかです。転職を通じて得た学びと成長を、採用担当者にしっかりとアピールしましょう。

例えば、「さまざまな業界を経験したことで、業界ごとの習慣の違いを学び、柔軟な対応力が身についた」「規模の異なる会社で働いたことで、組織の特性に合わせたコミュニケーションの取り方を学んだ」など、転職経験を通じて得た気づきや学びを言語化します。

また、「以前は与えられた仕事をこなすだけだったが、転職を重ねる中で、自ら課題を発見し解決する力が身についた」「さまざまな仕事を経験したことで、自身の強みと適性が明確になった」など、自身の成長についてもアピールしましょう。

転職経験は、さまざまな環境に適応する力・課題解決力・自己理解など、社会人としての重要なスキルを育む機会でもあります。積極的に学び成長してきた姿勢は、転職先企業に貢献する人材としての強力なアピール材料になるでしょう。
 

転職回数の多い人は、そうでない人に比べて面接に苦手意識を抱きがちです。必要以上に固くならず、自身の魅力を効果的にアピールするために覚えておきたいポイントを紹介します。

「転職理由」は前向きに語る

転職理由は、ネガティブな表現を避け、前向きに伝えるよう心掛けましょう。例えば、「仕事内容が自分に合っていなかった」というよりは、「もっと自分の強みを活かせる仕事にチャレンジしたかった」と言い換えるのがおすすめです。

「スキルアップを目指して、より大きな責任のある仕事に挑戦した」「キャリアビジョンを実現するために、専門性を高められる環境を求めた」など、自身の成長意欲とキャリアプランに沿った転職理由をアピールすることで、単なる「転職癖」ではないことを理解してもらいやすくなるでしょう。

また、「前の会社では〇〇の経験を積むことができ、大変感謝している。その経験を活かしてさらに成長したいと考え、今回の転職を決意した」など、前の会社での学びや成果も肯定的に語ると好印象です。

「短期間の転職」は理由を正直に説明する

特に短期間の転職については、「なぜすぐに辞めたのか」と採用担当者から疑問に思われるもの。自分に非があった場合は、潔く認め、そこから学んだことを正直に伝えましょう。

例えば、「前職では自分の適性を見誤っていた。今回はその反省を活かし、自身の強みが発揮できる仕事を慎重に選んだ」と話せば、失敗から学ぶ姿勢がアピールできます。

また、会社都合による短期間の転職なら、「前の会社が急遽事業縮小したため、やむを得ず転職した。ビジネスの変化の速さを実感し、変化に適応する力の必要性を学んだ」など、ポジティブな学びを添えて説明しましょう。

いずれにしても、転職理由は前向きに、短期間の転職は正直に説明することが重要です。

「最後にひと言ありますか？」と聞かれたら

面接の最後に、「何か質問はありますか？」と聞かれる場面があります。転職回数の多い人にとっては、ここで入社への熱意と、長期的に働く意思をアピールするチャンスです。

「御社は〇〇の分野に力を入れており、その点に大変共感しています。私の〇◾️のスキルと経験を活かし、長期的に貢献していきたいと考えています」など、応募先企業の特徴と自身の強みを結び付け、入社後の活躍への意欲を語りましょう。

「転職を重ねる中で、自分に本当に合う環境は何かを考えてきました。御社なら私の価値観と合致し、長く腰を据えて働けると感じています」と、自己分析を深めてきたことをアピールするのも効果的です。

最後のひと言で、転職回数の多さを補うような熱意と意欲を示すことにより、採用担当者の懸念を払拭できるでしょう。

転職回数の多さは、職務経歴書でも目立ってしまうもの。ここでは、経歴の多さをカバーする職務経歴書の書き方をご紹介します。

「何を学んだか」を詳細に

職務経歴書では、各職場で具体的に何を学んだのかを詳しく記載しましょう。技術的なスキル・マネジメント手法・業界の知見など、自身の成長に繋がった経験を具体的に書くのです。

例えば、「〇〇の営業手法を学び、新規開拓の成約率を30％向上させた」「プロジェクトマネジメントの手法を身につけ、メンバーのモチベーション管理や進捗管理の重要性を実感した」などが効果的です。

このように自身の成長プロセスを詳細に記せば、単なる「転職の羅列」ではなく、「経験を通じて成長してきたキャリア」として伝わります。学んだことを具体的に示すことで、転職を重ねてきた意義を職務経歴書で強調できるでしょう。

「どう活かせるか」を明記する

職務経歴書では、習得したスキルや経験を今後どう活かせるかも明記しましょう。自身の強みと、それを応募先企業でどう発揮できるかを関連づけるのです。

例えば、「さまざまな業種の営業を経験してきたことで、幅広い業界知識とコミュニケーションスキルを習得しました。御社の新規事業立ち上げに、その経験を活かしていきたいと考えています」など、自身の経験と応募先企業の事業を結び付けて、具体的な貢献イメージを伝えます。

また、「プロジェクトマネジメントの経験を積んできたため、御社の大規模プロジェクトの推進にも貢献できると確信しています」など、自身のスキルと企業の課題をマッチングさせるような表現も効果的です。

転職回数が多くても、その経験を企業の課題解決に活かせることをアピールすれば、即戦力となる人材としての魅力が伝わるはずです。

「数字」を効果的に使う

職務経歴書で説得力を高めるには、定性的な表現よりも、定量的なデータを示す方が、自身の実績や成果が明確に伝わります。

例えば、「営業効率を改善し、個人の売上を前年比150％に伸ばした」「コスト削減プロジェクトを主導し、年間1,000万円の経費削減を達成した」など、具体的な数字を挙げることで、自身の貢献度が明らかになります。

また、「社内表彰を3回受賞」「5つの新規事業立ち上げに参画」など、複数の職場での実績を数値化することで、自身の幅広い経験を印象付けられます。

このように、数字を効果的に使うことで、職務経歴書の説得力が増し、転職回数の多さによるマイナスイメージを軽減できるでしょう。

転職回数が多い人におすすめの転職方法には、どのようなものがあるのでしょうか。具体的な方法を紹介します。

経験を評価してもらえる「転職エージェント」を活用する

転職回数が多いと、書類選考で不利になることがあります。しかし、転職エージェントを活用すれば、自身の経験やスキルを適切に評価してもらえる可能性が高まります。

転職エージェントは転職のプロだからこそ、あなたの経験を棚卸しし、転職回数の多さを逆に「豊富な経験の持ち主」といったメリットに変えてくれるでしょう。

また、エージェントには非公開求人も多数あります。応募者の人柄や実績を重視する企業も多いため、経歴書だけでは伝わりにくいあなたの魅力を、直接アピールできるチャンスです。転職回数の多さで悩んでいるなら、ぜひ転職エージェントの利用を選択肢に加えてみましょう。

「副業・業務委託」からの挑戦も

転職を繰り返すうちに、「正社員としての採用は難しいのでは」と不安になることもあるでしょう。そんな時は、副業や業務委託といった働き方からのチャレンジもおすすめです。

特に、IT・Web系の企業では、副業や業務委託を経て社員登用されるケースが多く見られます。まずは自身のスキルを発揮する場として、副業からスタートするのです。

そこで実力を認められれば、正社員としての採用に繋がるチャンスも得られます。社員登用を前提に、フルタイムの業務委託メンバーを募集する企業も少なくありません。

転職回数の多さをハンデと考えず、さまざまな採用形態の可能性を探ってみてください。あなたの経験を必要としている企業は、必ずあるはずです。
 

転職回数の多さで、転職に不安を抱くのは当然のことです。しかし、転職を繰り返してきた経験は、あなたにしかない強みでもあります。

転職回数を武器に変えるためには、自身の経験を棚卸しし、それを企業の課題解決に活かせる形で伝えることが大切です。職務経歴書や面接では、自身のキャリアの軌跡はもちろん、培った経験・スキルを今後どう活かせるかを具体的に示しましょう。

また、転職方法も柔軟に考えてみてください。転職エージェントや、副業・業務委託といった選択肢を視野に入れれば、活躍の場が広がります。

転職回数の多さを気にするあまり、転職をためらう必要はありません。あなたの経験の価値を信じて、自分に合った企業を探し続けることが何より大切です。ぜひ自信を持って、新たな一歩を踏み出してくださいね。