
失業保険中に扶養に入るとバレる?どちらが得なのかをどこよりも詳しく解説
会社を退職した後に、失業保険を受け取る方がほとんどだと思います。しかし、失業保険を受給するにあたり、扶養から外れるか外れないかの選択だったり、その手続きや年末調整など考えるべき事がたくさんあります。今回は、そのケースを交えて失業保険の扶養に関する事についてご紹介します。ぜひ、参考にしてみてはいかがでしょうか。
失業保険を扶養内で受給できる場合もある
失業保険を扶養内で受給できる場合もある
結婚や出産を機に仕事を辞め、夫の扶養に入ったりと様々な理由で家族の扶養に入ることがあると考えられます。ではその扶養内で失業保険を受給することは可能なのでしょうか?
簡潔に言うと失業保険を扶養内で受給することは出来る場合とできない場合があります。
というよりも失業保険に入っている人が扶養に入れるかどうかに条件があります。
年収130万以上は失業保険に入りながら扶養には入れない
失業保険に入りながら扶養に入れる条件をクリアしている人は、年収が130万円未満の人です。
なぜかというと、健康保険組合の収入要件が130万円未満のため、収入が130万円を超えている人は扶養に入ることができないからです。
月収換算だと、130万円÷12≒10万8333円以下ならば失業保険の手当てを受給しても扶養に入れますが、それ以上は入れないということになります。
不正受給がバレた場合、未納分が請求される
不正受給がハローワークにバレた場合、国民保険料・国民年金の未納分が請求されます。また、不正受給中に病院に行った場合は、国民保険料を支払っていないため、医療費の7割分が請求されます。
失業保険の不正受給は犯罪です。
失業保険を受給した事がわかると経歴詐称になったりしないですか?
「失業保険の受給について」先月、仕事先と話合いの末、退職となりました。
あくまで、会社からの退職希望(解雇ではないらしいのですが…)を言われ、同意しました。
入社間もないですが、あまりにずさんな会社であることが、気になり、メンタル的にも疲弊してきていたため、残りたいと思わず、同意した次第です。
会社としては、誠意として退職金の用意と、会社都合での離職票作成を約束してくれました(書面も出してもらいました)
また、もし新しい会社からの調査連絡があれば、円満退社でと対応することもお約束頂きました。
ややこしい内容なので、転職活動では、あくまで自己都合退社として活動しています。
ただ、実際新しいところへ入社した際に、失業保険を受給した事がわかると、解雇と見なされ、経歴詐称になったりしないでしょうか?
そもそも、失業保険を受給していたことは、年末の源泉徴収などでバレてしまうものでしょうか?
無知ですみません。ご教授頂けたらと思います
一般的に、新しい勤め先が離職票の提出を求めてくることはほぼないのではないかと思います(雇用保険被保険者証は求められます)。
また、自己都合でも失業保険を3ヶ月待たずして受給できる場合もありますので、雇用保険を受給している=解雇されていると分かるわけではないのではないでしょうか。
はっきりとは言えないですが、…続きを見る
失業保険受給中に扶養から外れる場合の手続き
では失業保険の受給中に扶養から外れる場合、どのような手続きを行えばよいのでしょうか。必要なものやその方法についてみていきましょう。
手続きに必要なもの・必要書類
もし夫など家族の会社に「雇用保険受給資格者証の写し」を提出していた場合、扶養者でなくなる時にそれと引き換えに「社会保険資格喪失証明書」を作成してもらいを市役所に提出する必要があります。
雇用保険受給資格者証を提出していない場合はそのまま市役所に提出します。
また、この他に手続きの際には本人確認用の証明書として運転免許証やパスポートなど顔の分かる物、それから印鑑と個人番号が掲載されたマイナンバーが必要になります。扶養から外れた日にちが分かる書類も手続きの際に必要となります。
手続きの窓口と手続き方法
手続きは市役所の国民年金窓口で第1号被保険者の届けを出して、国民健康保険窓口で加入手続きをします。年金手帳や印鑑、上にあげた身分証明書を用意して手続きを行います。
何を持参すべきかは事前に市役所に確認しておいた方が得策ですね。
失業保険か扶養に入るのはどちらが得か?
どちらか一方の選択しか原則出来ないとなると失業保険の受給と扶養に入るのはどちらがお得になるのでしょうか。
失業保険を受給する場合
まず、失業保険に加入していた人が仕事を辞めて失業手当をもらうことになるわけですが、もらえる日数というのが決まっています。自己都合で退職した人は、雇用保険加入期間に応じて失業保険の支給期間が変わります。
雇用保険加入期間が10年未満ですと支給される期間は90日、10年以上20年未満ですと120日、そして20年以上ですと150日の手当てがもらえることなっています。
会社が倒産したなど会社の都合による失業の場合は、その人の失業したときの年齢、雇用期間により手当支給期間が異なります。年齢が高く保険加入期間が長いほど給付日数は長くなります。
ここからは扶養に入らず失業保険手当を受給する場合を考えてみましょう。
扶養に入らない場合、国民健康保険と国民年金保険料を支払わなければなりません。前者は各々の給与や地域により額が変わり、後者は日本年金機構の公式HPによると月額16340円となっております(平成30年時点)。
すなわち、支給される失業保険の総額が国民健康保険と国民年金保険として支払う総額を上回っていれば失業保険を受給した方がお得、ということになります。
扶養に入る場合は支払う税金が少なくなる
次に扶養に入る場合でお得になることを見ていきましょう。
主に扶養に入らない場合と比較してお得になるのは税金に関わるところではないでしょうか。例えば、夫の扶養に入っている主婦で、年収103万円以下の方は所得税と社会保険を支払う必要はありません。
また、所得103万円以上130万円未満ですと所得税を払う必要が出てきますが社会保険は支払う必要はありません。扶養に入るとこの様に支払う税金が少なくなります。
再就職する場合は給付金が受け取れる
一度仕事を辞めて扶養に入り再就職をする場合はどのようにするのが良いのでしょうか。
失業保険の支給額が残っているうちに再就職した場合、当然全額失業保険が支払われることはないので損かと思われますが、実はこの場合には「再就職手当」という給付金を受け取ることが出来ます。
2017年1月時点では失業保険の全体の3分の2以上が就職予定日までに残っていればその70%、3分の1以上残っていればその60%が支給されます。
さらに再就職手当、その年に再就職先から支払われる給与を足し合わせて130万円未満であれば扶養を外れなくて済むという事にもなるのです。失業保険は非課税なので収入には含まれないことに注意しましょう。
失業保険を扶養内でもらう場合は年末調整に注意
確定申告をするケース
失業保険を扶養内でもらっている人でも年末調整時に確定申告をする必要がある場合とそうでない場合があります。
その違いは先ほども書きましたが収入が103万円未満かどうか、という条件になります。103万円未満でしたら、被扶養者の方で年末調整をすれば配偶者控除を受けることが出来ます。
103万円を超える場合は確定申告をする必要が出てくるため気を付けましょう。ギリギリ超えないようにシフトを組むことが損をしないための対策かもしれません。
再就職した場合
その年の最初は仕事をしており途中で退職し、一度失業保険を受給し再就職をした場合などは年末調整をする必要が出てきます。基本的に年末まで働いている人が年末調整の対象となります。
1年の中で退職と転職をした場合は前の勤め先の給与所得の源泉徴収票を新しい勤務先に提出して年末調整を行いましょう。
翌年度の1月初めから再就職する場合は、年末時点で勤務はしていないため年末調整はできません。
最後に
いかがでしたでしょうか。
以上失業保険と扶養に関する内容を述べてきました。重要なことは失業保険を受給しているときは年収次第で扶養に入れるかが決まる、という事です。
合わせて加入していると後に支払いの命令が来ることもあるので、重複しないようにしっかりと切り替えのタイミングなどを把握しておきたいですね。
また、自身の今までの所得、そして失業保険の支払い日数から支給される総額が決まるので、扶養に入る方がお得か、それとも失業保険入る方がお得か、一度計算してベストな選択を心掛けるようにしましょう。
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