【ボトルネックの意味とは】ITやビジネスシーンでの使い方をご紹介

「ネックになる」という言葉を聞いたことがある方は多いと思いますが、ボトルネックという言葉を聞いたことがある方は少ないのではないでしょうか。

このボトルネックという言葉は、アパレル業界やIT業界、ビジネスシーンでもよく使われるようになりました。

そこで、ボトルネックの語源、業界別での使われ方、意味の違いなどを調べてみました。
 

語源は瓶の首

ボトルネックの語源は「瓶の首」です。例えばワインのボトルをイメージしてください。

下が大きな形状でも注ぎ口に通じる首（ネック）が細くなっているため、出る時は容量が少なくなりませんか。

ボトルネックの意味はこの現象と同じで、瓶の首のように、全体の流れや容量を規制する、小さくする、流れを止める部分を指しています。
 

ビジネスでは上手くいかない要因を意味する

ビジネスの場でボトルネックと言えば、上手くいかない要因を指します。流れが悪くなる、流れを止めてしまう、障害となる問題点や部署、時には人も含まれるでしょう。

例えば、製造業は、一つの商品を製造するのに数多くの過程があります。

他の製造過程が順調で会っても、たった一つでも製造効率が悪い箇所があればそこで渋滞を起こしてしまい、全体の製造効率が上がりません。これが、ボトルネックです。

このように、ビジネスでは、上手くいかない要因、障害となるポイントの事をボトルネックと言います。

逆に言えば、ボトルネックを見つけ、改善する事で生産効率を上げる事が出来ますので、ビジネスを効率化させる重要ポイントとも言えるでしょう。
 

アパレルではネックラインを表す

アパレル業界でもネックボトルという用語が使われています。

これはニット製品のネックラインが瓶の首のように首が立った状態のデザインされたものをボトルネックと呼び、セーターやワンピースなどによく使われています。

昔はそうしたデザインを「ハイネック」と呼んでいましたが、今はボトルネックと表示されて販売されている事が多いようです。

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ボトルネックの意味はお分かりいただけたと思いますが、もう少し詳しく理解するために、ボトルネックが使われた言葉や、関連した用語を見ていきましょう。
 

ボトルネックインフラとは

製造過程でボトルネックが生じると、生産効率は上がりません。需要がある商品が、ボトルネックによって生産が追い付かなくなり、結果として品不足となり値段が上がることを「ボトルネックインフラ」あるいは「ボトルネックインフレ」と呼ばれています。

せっかく需要があるにもかかわらず、生産過程に問題がある、ボトルネックがあるために供給できない事から、経済効果にも不安な要素をもたらせる現象といえます。
 

律速とは

律速（りっそく）は、主に化学分野で使用される専門用語で、広い幅から幅が狭まる事で流れる量が制限される、速度、反応が遅くなる事です。

意味としては、ボトルネックと似ていますが、それほどビジネスシーンでは浸透していません。

ビジネスの分野でも使われるボトルネックですが、他にも似たような言葉があるようです。そこで、ボトルネックと似た言葉を調べてみましたが、そこには違いがありました。
 

bottleneckとは

「ボトルネック」と「bottleneck」は日本語と英語表記の違いと思われがちでが、使われる分野に違いがあり、同じ使われ方はしていません。

もともと「bottleneck」はIT業界用語であり、システム設計の中で、速度が落ちる、制約がかかる事をそう呼んでいます。

意味合いとしてはボトルネックと同じようですが、bottleneckはあくまでもIT業界用語で、ボトルネックの方がビジネス分野での「うまくいかない原因」や「非効率になるポイント」などの意味を持ちません。
 

ホットスポットとは

ホットスポットとは、ボトルネックとなっている部分の中で、その要因となっているポイントの事です。

このホットスポットは、ボトルネックと一緒に使う場合は、IT専門用語として使われますので、一般のビジネスシーンの中では使われません。
 

スタートアップとは

スタートアップとは、企業の立ち上げ、起業などに使われる用語です。

しかし、ボトルネックと一緒に使われる場合は、使われる分野はやはり一般の企業ではあまり使われていません。

ボトルネックと結びつくのはやはりIT関連で、IT分野のベンチャー企業の立ち上げなどの際に使われていると言っていいでしょう。

ビジネスシーンにおけるボトルネックの使い方には、どのようなものがあるのでしょうか。

そこでこの章では、製造過程におけるボトルネックと、取引でのボトルネックの2つのシーンでの使い方を例文で見ていきましょう。
 

製造工程で使用する場合

ボトルネックが最も大きな影響を与えるのが製造業と言えるでしょう。

製造業は複数の製造過程から成り立っているため、どこか一つでも流れが悪くなると、全体の製造効率は上がりません。

そのため、ボトルネックとなる工程をいかに減らすかが、企業にとっては重要になってくるのです。

例文1「先月、システムを変更した製造過程でシステムトラブルが多発し、製造ラインがしょっちゅう止まり、そこがボトルネックとなっている」
 

取引のなかで使用する場合

取引が順調に進まない場合、どこがボトルネックとなっているのかを探すことが必要です。

取引の場合、相手が拒否する理由や、上手く進まない背景には、必ず大きなボトルネックがあると言ってもいいでしょう。こうしたボトルネックとなっている要因、人を見つけ、早急に改善する事が、取引をスムースに進める早道となります。

例文2「A社との契約が進まないボトルネックは、営業部と企画部との連携悪いことによるレスポンスの遅さにある」

いかがでしたでしょうか。

ボトルネックはもともと、IT企業では専門用語として一般的でしたが、今では広い意味を持つビジネス用語として使われていました。

しかも、問題解決や改善に重要なポイントとしても用いられており、今後ますます、いろんな分野で使われるのではないでしょうか。