
【セグメントの意味とは】使い方と類語・関連語も含めてご紹介
ビジネスにおいて「セグメント」という言葉を耳にする機会があると思います。「セグメント」とは直訳すると、区切りや区分という意味ですが、似たような類語も多いため、混乱することも多いかと思います。この記事では「セグメント」の類語・関連語も含めた正確な意味と使い方をご紹介します。この機に「セグメント」の使い方をマスターしてしまいましょう。
「セグメント」の意味とは
ビジネスの現場では、カタカナ英語の横文字が頻繁に使用されています。
横文字を使えばプロフェッショナルな印象になるため、好んで使用する人も多いです。
業界の専門用語の横文字の場合は、意味が分からなくても許されますが、日常的に使われている言葉の場合は、人には意味を聞きにくいことでしょう。
そこで今回は、横文字の中でも、日常的に使われている「セグメント」の意味について紹介していきます。
分割した一部分という意味
セグメントは、英語の「segment」や「segmentation」をカタカナにした言葉です。
「物や事を細かく分割した時の、その一部分のまとまり」という意味になります。
みかんの外の皮をむいた時、中にある小房の一つ一つが、一つのセグメントのイメージです。
セグメントは、マーケティング用語やデジタル用語など、ビジネスで幅広く使われています。ビジネスの場で使用される「セグメント情報」とは、営業所や業態など別に分けた情報のことです。
また、マーケティング用語のセグメントは、マーケティングの対象者を属性で分けた時の、共通の顧客属性を持っている集団を指します。
デジタル用語の、メモリのセグメント方式とは、データやプログラムをまとまりに分けて管理する方式という意味です。
「セグメント」の類義語
パート
「パート」は、セグメントより古くから頻繁に使われている言葉のため、多くの人が知っている言葉なのではないでしょうか。
パートは、物事の一部分を指す言葉で、セグメントと非常に似ていますが、その違いはパートの場合は、物事の分割について重要視されていない点です。
セグメントと同じようにみかんで例えると、みかんをむいた時にでる皮は、分割できるものではないので、セグメントではなくパートになります。
セクション
セクションという言葉もまた、セグメントと同じように「物事を分割した際の一部分や断片」を指します。
会社の部署のことを指して「経理セクション」「営業セクション」などと呼ぶこともあるので、比較的なじみがある言葉なのではないでしょうか。
この意味だけを聞くと、セグメントと違いがないように聞こえるかもしれません。
しかしその違いは、セクションの場合は、「他のものと差別化するために」分割した一部分を指す点です。
セクター
セクターの意味は、「物事を分類した際の、一部分」で、産業や経済などの分野で使う言葉になります。
最近第三セクターの鉄道会社が増えており、セクターという言葉を知っている人も多いことでしょう。
第三セクターとは、第一セクターを行政の事業、第二セクターを民間企業とした時、その二つに当てはまらない官民の共同出資である企業を指す言葉です。
「セグメント」の関連語
セグメントは、幅広い業界で使われる言葉であるため、関連した言葉もたくさんあります。
セグメントの意味は分かっていても、そこから派生した関連語は、意味が分かりにくくなるものです。
そこで、普段から頻繁に使われる関連語を3つピックアップして紹介していきます。
ワンセグメント放送
「ワンセグメント放送」と聞くと、今一つピンとこない人が多いと思いますが、これを略した「ワンセグ放送」はどうでしょうか。
スマホや携帯の、ワンセグの視聴や録画機能は、以前は人気があり、多くの人が利用していたので、「ワンセグ放送」は認知度の高い言葉です。
ワンセグ放送とは、チャンネルの周波数を13に分けた時、12のセグメントは地上デジタル放送に使われ、残った1つのセグメントを使った放送を意味します。
事業セグメント
事業セグメントは、会計業界で頻繁に使われる言葉です。
これは、複数の事業をしている大企業のアパレル事業部、カフェ事業部、ホテル事業部、などの一つ一つの事業単位を指します。
事業の中でも1.収益性があり、2.財務状態が分離されており、3.最高意思決定機関が配分や経営を検討しているという3つの条件を満たしている場合に、事業セグメントとなるのです。
セグメンテーション
セグメンテーションとは、マーケティング用語で、市場をある共通する顧客ごとに細かく分けることを言います。
こうしてセグメンテーションを行った後、自社の顧客ターゲットをどのセグメントにするかを決定するのです。
このようにしてターゲットを絞り込むことで、企業は自分の会社の戦略を立てやすくなるメリットがあります。
「セグメント」の使用例
「セグメント」という言葉の意味や類義語、関連語について紹介してきましたが、今度はセグメントの使用例について紹介します。
この機会に「セグメント」という単語の使い方を、しっかりとマスターしましょう。
セグメントに分ける
「セグメント」という単語は、「分ける」や「切る」といった動詞と一緒に使われる事が一般的です。
「セグメントに分ける」とは、物事を分割するという意味で、例えば「顧客を都道府県ごとのセグメントに分ける」という使い方をします。
また、IT業界で「セグメントに分ける」といったら、「ネットワークを部署やフロアごとに分割する」という意味です。
IT業界ではこれを「セグメント分割」とも言います。
セグメントする
「セグメントに分ける」という意味を示す言葉として、「セグメント」をそのまま動詞にして「セグメントする」と表現するケースもあります。
これは「セグメントに分ける」と同じで、物事を細かく分割するという意味です。
「顧客情報をセグメントする」という使い方をした場合は、顧客情報をセグメントごとに細分化するという意味になります。
また、「セグメントする」は「セグメンテーション」や「セグメント化する」と言い換えることも可能です。
良い「セグメント」の条件4Rとは
最後に、マーケティング用語としての「セグメント」について、詳しく紹介したいと思います。
マーケティングでは、かつては対象者を分けずに、顧客全体に同じ方法を用いた「マスマーケティング」が主流の方法でした。
しかし今は、セグメンテーションの後にターゲットを絞る「セグメントマーケティング」が基本になっています。
このセグメントマーケティングでは、どのセグメントをターゲットとするかが重要です。
そこで、効果的なセグメント分けができる、良いセグメンテーションに必要な条件を4Rと言います。
まず1つ目のRは「Rank」で優先順位という意味で、顧客層をランク付けできているかどうかです。
そして2つ目のRは「Realistic」で、これは有効規模の意味で、セグメントの規模は売り上げ見込める適切なものであるかを示します。
3つ目のRは「Reach」到達可能性で、そのセグメントの顧客に効果的に到達でき、製品を届けられるか否かについてです。
そして最後のRは「Response」、測定可能の意味で、そのセグメントの顧客からレスポンスを得てそれを集計し分析できるかどうかが条件になります。
顧客をセグメント分けする際に、どういった集合体でセグメント化すれば良いか悩んだ時には、この4Rに当てはめると良いでしょう。
まとめ
セグメントという単語は、物事を分割した時の一部分のまとまりと言う意味です。
この単語は、マーケティング業界やIT業界などを筆頭に、ビジネスの分野で広く使われています。
特にマーケティングでは顧客を細分化し、その中からターゲットのセグメントを絞るセグメントマーケティングが一基本です。
顧客を細分化することをセグメンテーションと言い、良いセグメンテーションには4つのRが条件になっています。
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約90%の質問に回答が寄せられています。
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