
【マジョリティの意味とは】使い方や対義語と関連語も含めてご紹介
楽曲のタイトルになったこともあってよく耳にするようになってきた「マジョリティ」という言葉。実は「マジョリティ」はビジネスにおいてもよく使われています。今回の記事は「マジョリティ」の意味と使い方や関連語も含めてご紹介いたします。この機に「マジョリティ」の使い方をマスターしましょう。
「マジョリティ」の意味
2016年に発売されヒットになった、人気アイドルグループの楽曲タイトルにも使われている「マジョリティ」という単語。
そのため、「マジョリティ」という言葉をご存知の方は多いと思います。
しかし、「マジョリティ」の意味を説明された時に、正確に回答できる人はそう多くないでしょう。
そこで、恥をかかないためにも「マジョリティ」の意味を、この機会にぜひマスターしてみてください。
多数派を意味する
マジョリティは英語の「majority」をカタカナ読みにした言葉です。
この「majority」は、人がたくさん集まる集団の中の「多数者」、「多数派」などの大多数の人を意味します。
例えば、右利きの人がほとんどの日本では、右利きはマジョリティであると言えるのです。
マジョリティの語源
「majority」の語源は、ラテン語で「大きい」という意味の「magnus(マグヌス)」になります。
メジャーリーグのメジャーや、地震の大きさ表すマグニチュードもまた、この「magnus(マグヌス)」が語源です。
また、このラテン語の「magnus(マグヌス)」と同じ起源の言葉には、仏教語であるサンスクリット語の「maha(マハ)」もあります。
インドの富豪を示すマハラジャや、偉人のマハトマガンジーの「マハ」はここから来ているのです。
日本語で非常に不思議な様を「摩訶不思議」と言いますが、この「摩訶」もまた、「マハ」から来ています。
「マジョリティ」の対義語や関連語
「マジョリティ」の意味を大体理解できたことと思うので、「マジョリティ」の反対の意味を持つ対義語や、「マジョリティ」から派生した関連語を紹介します。
マイノリティ
「マイノリティ」は、「マジョリティ」の対義語で、「少数」や「少数派」と言う意味を持つ言葉です。
最近ではLGBTなどの性的マイノリティが、メディアに取り上げられることもあるため、「マイノリティ」の意味の認知度は高くなっていることでしょう。
また、マイノリティはただ単に少数派と言うだけでなく、少数派であるために立場が弱い、社会的弱者の意味合いを含んでいます。
サイレントマジョリティ
「サイレントマジョリティ」はアイドル歌手の楽曲のタイトルにもなっている言葉ですが、実は政治の場でよく使われる言葉です。
この言葉は英語の「silent majority」をカタカナにしたもので、直訳すると「物を言わない多数派」となり、
「物言わぬ大衆」と呼ばれることもあります。
つまり「自ら声をあげて政治的発言をしたりはしない一般大衆」という意味です。
マーケティングの分野では、「商品やサービスに対して意見やクレームをしない大多数の消費者」の意味で使われています。
商品の売れ筋をつくるのは、こうしたサイレントマジョリティであるため、この層からのニーズや意見を引き出すことがマーケティングの課題なのです。
ビジネスにおける「マジョリティ」の関連語
マーケティングで使われる、物事の普及に関する理論である「イノベーター理論」には、2つのマジョリティの関連語が登場します。
この理論では、顧客層を5段階に分けており、その中心となるのが2種類の「マジョリティ」です。
そこで、ここで登場する2つのマジョリティの層について詳しく見ていきましょう。
アーリーマジョリティ
「アーリーマジョリティ」は、購買の速さでは5段階のうちの3段階目にあたる集団です。
ここでのアーリーマジョリティは、比較的慎重ではあるが流行には敏感で、平均よりも早いうちに新しい物を購入する層を意味し、全体の34%を占めています。
最初の段階には真っ先に新しい物を取り入れる層を意味する「イノベーター」が全体の2.5%いて、2段階目は13.5%を占める流行に敏感な層の「アーリーアダプター」です。
レイトマジョリティ
「レイトマジョリティ」は「アーリーマジョリティ」の次の段階の層で、周囲の人が購入するのを見てから購入する層を意味します。
レイトマジョリティも全体の34%をしめ、アーリーマジョリティと合わせると68%になり、大多数の人がこの2つの層に位置するのです。
そして5段階目は、流行にとらわれない伝統主義者として「ラガード」の層になります。
マーケティングの世界で、商品が売れるカギとなっているのは、マジョリティの前段階の「アーリーアダプター」の層です。
アーリーアダプターを攻略できれば、後はマジョリティ層を攻略できるという考え方になります。
このイノベーター理論は、どの業界でも活躍する理論ですので是非、覚えておきましょう。
「マジョリティ」の使い方
では最後に、実際の日常生活で「マジョリティ」という単語を使う方法について紹介します。
ここでしっかりとマジョリティの意味や使い方を覚えて、仕事のできる人を目指しましょう。
マジョリティをとる
「マジョリティをとる」と言う使われ方は、M&A買収の際に使われる言葉です。
M&Aにおいては全体の50%を越える株式を取得し、企業を掌握する必要があります。
「全体の株式の50%を越える分を取得する」ことは大多数になることですので、「マジョリティをとる」と表現されるのです。
また、合弁会社を設立する際の、資本の出資率において過半数を占めることを「マジョリティをとる」とも言います。
こうしてマジョリティをとることは、会社の主導権を握るということをも意味するのです。
マジョリティに届く
「マジョリティに届く」は、先ほどのイノベーター理論において、マーケティングが成功しマジョリティの層に達することを意味します。
つまり、2つのマジョリティを攻略すれば、ほとんどの人に製品やサービスが届いたと言えるでしょう。
マジョリティ向け
「マジョリティ向け」とは「一般大衆向け」を意味し、この反対語は「マニア受け」です。
商品を発売する際には、そのターゲットを決めることが重要ですが、マジョリティ向けの方がもちろん発売数が多くなります。
まとめ
「マジョリティ」は英語の「majority」をカタカナにしたもので、「多数者・多数派」を意味する言葉です。
対義語は、少数派の意味の「マイノリティ」ですが、マイノリティというと社会的弱者と言う意味も含みます。
マーケティングの世界では、クレームを言わない大多数の消費者をサイレントマジョリティと呼び、ヒット商品を作るために大切な存在です。
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