
【年俸制の税金】損をしない支払い方とは?給料の仕組みをチェック
いざ「年俸制」を導入しようとしたとき、いざ気になるのは税金のことだと思います。一口に年俸制といっても、その給料のもらい方は様々であり、それによって税金の額も変わってくるのが事実です。この記事では、そのような年俸の様々な仕組みについて見ていきたいと思います。
年俸制の税金はどのようになるのか?
さて今回は年俸制の税金についてお話していきます。
年俸とは1年単位で定めた給料の額のことを言い、一方で年収とは1年間で得た収入の合計のことを言います。つまり年俸は最初から年間での金額が決まっていて、年収は毎月の積み上げの合計金額のことを言います。
年俸制と聞くとどんなイメージでしょうか。恐らくスポーツ選手などで推定年俸~億円などで耳にしている方が多いと思います。そのため給料の高い人のものと思いがちですが、実は年俸制を導入している企業は13.3%もあります。
それでは年俸制の税金についてわかりやすくご説明していきます。
支払いに関する分割方法で大きく変わる
実は一言に年俸制といっても受け取り方が複数あります。
- 毎月均等額を受け取る場合
- 賞与を年2回、それぞれ1か月分受け取る場合
- 賞与を年2回、それぞれ2か月分受け取る場合
この3つで考えてみましょう。
条件として、
- 社会保険 厚生年金 協会健保 雇用保険加入
- 住民税は前年も400万程度の収入とする
- 保険料率など全て平成29年5月時点(東京)
- 生命保険などの所得控除なし
とします。
結論から述べると、手取り金額は最大約1万2千円の差がでます。
1、毎月均等額受け取る場合
手取り総額:333万3288円
社会保険:58万5612円
税額:26万1100円
2、賞与を年2回、それぞれ1か月分受け取る場合
手取り総額:332万1292円
社会保険:59万8258円
税額:26万450円
3、賞与を年2回、それぞれ2か月分受け取る場合
手取り総額:332万7976円
社会保険:59万1240円
税額:26万800円
上記のような結果になります。税金の差はあまり出ませんが、社会保険料に大きく差がでていますね。
税金の種類についての元々の考え方で変わってくる
上の項でお話ししましたが、給料のもらい方によって税金が変わります。
「手取りが一番多い方が得」とは限りません。なぜなら支払っている社会保険の中の厚生年金は支払い金額が多いほど、将来受け取れる額が増えます。
そのため、今もらえる金額は毎月均等受け取りがいいかもしれませんが、将来的には賞与受け取りの方がいいかもしれません。
人それぞれ価値観が違いますので一概には言えませんが、何が自分にとってよいことなのかを考えてみてください。
損しない支払いをパターン化するのは難しい
ではどうすれば年俸制の税金で損をしないのでしょうか。その答えはその人の今の状況によって変わってきます。
今すぐお金が欲しい・必要な人にとっては、月々の手取りを増やした方がいいですし、直近にお金の余裕があり、将来のために厚生年金を多く払っておきたいならば、賞与を増やした方がお得です。
つまりはその人のお金に対する価値観が重要なのです。そのため損をしないためには自分にはいまどれくらいお金が必要で、将来設計はどうなのか、など人生プランを考えた上で決めなければいけません。