
【年俸制のデメリットとは】気になる給料の仕組みについて詳しく解説
皆さんの会社では「年俸制」を導入していますか?社員のモチベーションアップにつながると今話題になっていますが、その裏にはデメリットが潜んでいます。この記事では月給制と比較検証することで、企業と従業員にとってどちらの方法が適しているのかを見ていきたいと思います。
年俸制と月給制のメリットとデメリットの違いとは?
自分が頑張って働いた分、給与が上がったら嬉しいですよね。年俸制と月給制でもらえる額に差があるのか?違いはあるのか?
年俸制と月給制のメリット、デメリットを見ていきましょう。
月給制は結果が給与に反映されにくいが、賞与はされる
月給制は結果が給与に反映されにくいですが、賞与(ボーナス)として支給されることが多いです。
年齢、在籍年数や会社への貢献度で賞与される金額が変わるのも一般的です。
年俸制は実力や成果で反映されるが、タイミングは遅い
月給制の場合、勤続年数と年齢を重ねていくことで徐々に昇給することが多いです。
一方の年俸制の場合、今年の成果が来年の給与に直結します。月給制と異なるところは、実力や成果が給与に反映されるスピードです。頑張れば頑張るだけ来年の給与が上がる可能性が高くなり、サボればサボるだけ来年の給与が下がる可能性が高くなります。
若い方でも実力や頑張りがあれば高収入を目指すことが可能ですが、月給制だからといって給料が上がらないことはありません。
一年間の支払い額が固定されているかどうかの差がある
年俸制は1年間の支払額が決まっています。そのためケガや病気で3か月入院した場合でも変わらず3か月分給与を貰うことができます。
月給制は1年間の支払額は決まっていません。月単位で給与が決まるので入院などで長期間休むと翌月などの収入が下がる場合があります。長期間で休みとなると人によっては不安になると思います。
年俸制は個人にとってはどんなメリットがある?
では年俸制は個人にとってどんなメリットがあるのか、もう少し深堀してみましょう。
年間でいくら貰えるか決まっているので計画をしやすい
年俸制は言葉の通り1年間の支払われる給与が決まっていることです。
プロ野球選手などを取り上げる、スポーツニュースでよく耳にするかもしれません。1年間の給与が決まっているので、大きな成績を上げてもその年の給与は変わりません。そのため、遊びや趣味、勉強期間など1年間の計画が立てやすいです。
1年間は安定して給料が減額されることはない
1年間は給与が安定しているので減額されることはありません。しかし、サボれば来年の年俸に影響が出てしまいます。
1年間の給与は安定するので来月の給与を不安に思う必要がありません。よく遊び、よく働くにはいい環境かもしれません。
実力主義なので高収入を目指しやすい
月給制と比べると、給与に実力や成果がダイレクトに影響します。
反映されるのは来年になりますが、成果を出すことができれば20代で高収入を目指すことが可能です。モチベーションの向上にもつながるので、自信がある人にとっては魅力的なシステムです。
年俸制の個人にとってのデメリットとは?
魅力的に見えてきた年俸制ですが、もちろんデメリットもあります。そちらも見ていきましょう。
来年になるといきなり大幅減額の危険性はある
1年間は安定しますが、来年の給与は未定です。思うように成果を出すことができなければ大幅に減額されることもあります。
油断をしていると、大幅な減額を提示されることもあります。翌年の給与が半分以下になるプロ野球選手のニュースを目にしたこともあると思います。長い目で見ると、給与が安定しないという点は、大きなデメリットです。
年俸制の記載によっては残業代が発生しない場合がある
バリバリ働く方にとっては魅力的な年俸制ですが、契約によっては残業代が発生しない場合があります。正確には、すでに残業代が含まれている場合です。
例えば、契約内容に「年俸に1か月○○時間、○○円時間外手当が含まれる。」と書いてある場合です。契約の際にしっかり確認しておきましょう。契約分の残業時間が過ぎた場合、追加で残業手当が出るかどうかも、きちんと確認が必要です。
成果を上げても実際に給料に反映されるのは来年になる
今いくら頑張っても来月の貰える給与は変わりません。成果が給与に反映されるのは来年になります。
給与の変化による刺激が無いので、人によってはやる気が上がりにくいかもしれません。年俸が自分に見合っているかどうか検討してみることが必要です。
年俸制の企業にとってのメリットとは?
給与を受け取る側のメリットデメリットは分かったと思います。では企業側にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
成果を評価することで社員のモチベーションが上がる
年俸制では、成果を出すことで来年の給与が上がります。
成果を評価することは、社員のモチベーションを高めることにつながり、最終的には会社の業績向上につながります。
経営に対する年間の計画が立てやすい
給与を受け取る社員側と同じく企業側も会社の支出額がいくらなのか明確です。
そのため1年間の経営方針を立てやすく、会社の状況も把握することができます。
労働契約によっては管理が楽になることもある
残業代も年俸の中に含ませることができるので、残業時間の目安をあらかじめ決めることができます。もちろん、契約の段階でしっかり社員に伝えなければいけません。
しっかり残業代が払われているということは、社員にとっても安心につながります。
年俸制の企業にとってのデメリットとは?
年俸制は企業にとってどのようなデメリットがあるのでしょうか。
就業規則の改定が必要になる
年俸制を新しく取り入れる場合、就業規則の改定が必要になります。改定には社員の同意が必要です。
規則の改定について同意してもらえるよう、社員一人一人に丁寧で正確な説明をしなくてはなりません。
社員に対して説明をして納得してもらうのは手間になる
給与システムの変更は社員に不安をあたえます。会社が今どういう状況で、なぜ変更するのか明確に伝える必要があります。
社員の数が多ければ説明して納得してもらうのに時間と手間がかかります。事前に伝えておくなどの対策を施しましょう。
契約期間中に経営が苦しくても給料が変更できない
会社の経営状況が苦しくなっても、社員の給与を減給することはできません。
年俸制の場合、一年間給与を一定に払い続けるという契約を結んでいるので、社員の同意無しに給料を変更することは契約違反なります。
まとめ
月給制のメリット
- 賞与(ボーナス)が貰える。
- 年齢、勤務年数が多いほど収入が上がっていく。
- 業績が悪くない限り来年の給与がいきなり下がることが無い。
月給制のデメリット
- 企業の業績影響を受けるため収入がいきなり下がることがある。
- 頑張って成果をだしても基本給与は上がりにくい。
- 若いうちは高収入を望みにくい
年俸性のメリット
- 成果を出せば来年の収入が上がる。
- 1年間の収入が安定する。
- 若いうちに高収入を目指すことができる。
年俸制のデメリット
- 成果を出さないと収入が下がる。
- 会社によっては残業代込みの給与でも安い場合がある。
- 成果を出しても給与に反映されるのが来年。
年俸制、月給制どちらも特徴的な部分があります。自分のライフスタイル、性格に合わせて選ぶことで生活しやすい環境を作ることができます。転職、就職の参考にしてみてください。
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約90%の質問に回答が寄せられています。
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