【ポータブルスキルとテクニカルスキルの違いとは？】採用基準などをご紹介

一昔前の日本においては、１つの会社で最後まで全うすることが正しい考え方のような感じでしたが、今では副業解禁などもあり、実はマルチに活躍できる人を企業は好むのです。というよりもこの先は、このような人が活躍する社会が訪れると言われています。

そのため、企業としてもマルチな人間が欲しいと思うのですが、面接だけでは見抜くことができません。そこで最近何かといわれ始めてきたのが、ポータブルスキルという言葉です。これは何を意味しているのかと言いますと、業種や職種に関係なく、どこでも通用できる、持ち出し可能な能力と言われています。簡単に言えばどんな仕事にも適応できるということです。

今回こちらの記事ではこのポータブルスキルについて情報をまとめましたので、ぜひ、参考にしてくださいませ。

なぜポータブルスキルが重視されるのか？

現在の世界は日本に限らず変化のスピードが速いのです。そのために、時代に適応できるかどうかが企業としても鍵になるのです。そのために保守的な考えでいると立ち止まった状態になってしまう恐れがあるのです。そこで、期待されるのがミドル層（35歳～55歳）になってくるのです。

この層の役割は、企業の業績アップだけでなく、若手の育成や職場環境の改善なども補っています。今の時代でミドル層の方は、ある意味ポータブルスキルを見られている可能性が高いのです。

なぜなら、今の若い世代にいずれバトンタッチしないといけないため、今の若い世代がトップになる時の世界と今の世界は確実に違うからです。時代と共に会社を成長させるためにポータブルスキルが重要視されているのです。

ポータブルスキルの評価が高まっている理由

では、今になってポータブルスキルの評価が高まってきているのかと言いますと、ある意味これまでの日本の伝統でもあった終身雇用の形が崩壊したからと言っても過言ではありません。

つまり、1つの会社で定年まで働くことが難しくなったために、いつでも他の会社に行って通用する能力を持っていないとこれからは生きられないと言うことに気づいた方々がいたのです。

団塊世代に近い方々はなかなかこの考えを理解できないかもしれないのですが、もはや終身雇用ではなくなったのです。定年までに会社が持つかどうかも微妙な世界になってしまったのです。

また、AI（人工知能）などの台頭によって誰でもできる仕事が奪われるかもしれないと言われている昨今、やはりマルチに活躍できないと生き残れない危険性も出てきたのです。

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ポータブルスキルがどこでも通用する能力と言うことが分かったと思います。では、それと正反対のテクニカルスキルと言うものはご存知でしょうか？おそらく、あまり知られていないと思います。

では、テクニカルスキルというものは何かと言いますと、簡単に言えば持ち運べない能力を言います。どんなものかと言いますと、その会社でしか通用しない能力です。その会社では一流の能力であっても、他の会社に行けば必要とされない能力はいっぱいあります。

特に首都圏で働いていた人が地方に就職した時に味わうことが多いと言われています。東京で働いていたという言葉はもはやブランドにもならないのです。

ポータブルスキルの特徴とは？

持ち運びのできる能力なので、どこへ行っても通用するので、持っていると転職がしやすく、また、転職先でも活躍ができると思われています。

例に表すと、マンガなどの絵をかくのが上手い人がいたとします。そのような人が不動産会社に所属したとします。紹介している賃貸住宅の平面図を書いたり、もしくは新生活が始まった場合のシミュレーションマンガなどを描いてみたりなど、実はその人の持っている能力が全く別の職種で活躍できる可能性があるのです。

まずは、あなたが得意としているものを知りましょう。もしかしたら、ポータブルスキルなのかもしれませんよ。

テクニカルスキルの特徴とは？

では、逆に持ち運びができない能力と言われているテクニカルスキルはと言いますと、他の業種や業種が同じでも他の会社では通用しない能力なので、転職した時に苦労すると言われています。

特に専門職の強い能力は、実はその枠から出てしまうと通用しない危険性が非常に高いと言われています。代表的なものとしては、プログラミング、英会話、経理、人事、翻訳などがあげられます。

同業種であればまだ通用しますが、プログラミングのスキルがある人が居酒屋に就職してもその能力を活かせるのかと言いますと、怪しいですよね。

ここまでの説明からするとポータブルスキルを持っているとどこに行っても通用するので安心と思われる方も多いと思います。

では、実際にポータブルスキルは採用基準ではどのように見られるのかと言いますと、新しいことに挑戦したいと考えている企業にとってポータブルスキルはかなり重要視されます。

しかし、同時に考えが一致するかどうかなどの心配があります。マルチな人ほど考えが広いので、これまで保守的だった会社に適応できるのかどうか怪しい部分があるのです。逆に人員補充などを考えている企業にとってはポータブルスキルよりもテクニカルスキルを求めます。

つまり、採用基準として是か非かと言われてもその会社によるのです。

ここまではポータブルとテクニカルの2種類のスキルを説明してきましたが、実はもう1種類のスキルがあります。それはスタンスと言われるものです。この言葉はよく聞く言葉だと思いますが、具体的な意味などをご存知の方は少ないと思います。

では、スタンスはと言うと、その人の姿勢を意味します。

要はブレブレの人は、スタンスがないと思われても仕方がないのです。一見すると頑固のような感じですが、意識が高いことの表れでもあるので、新しいことをしたい企業としてはプラスに働く可能性が大きいのです。

ただ、ピラミッドで表すとスタンスは低層で、ポータブルが中央、テクニカルが上層といった感じになっています。しかし、いずれはポータブルが上層になるのではと考えらえています。

それでは転職活動の際に、ポータブルスキルをアピールすべきなのか、もしくはテクニカルスキルをアピールすべきなのか、どちらなのかと言いますと、これは企業がどのような人間を求めているかによります。

ただ、ポータブルスキルをアピールする人は、向上心がある人、成長したいと考えている人という感じに見られます。

逆にテクニカルスキルをアピールする人はそのスキルで勝負したいという風にも見られます。同業種であればいいアピールになるかもしれません。

業種や年齢で異なるアピールポイント

同業種の場合は、テクニカルスキルをアピールすることがいいのかもしれません。しかし、同業種でも年齢からプラスマイナスに見られるケースがございます。

要は、20代のうちにテクニカルスキルをアピールすると、すでに自分は完成していると言っているように見られる危険性もあり、マイナスになってしまうケースもあります。

会社にとっては、同業種に限らず向上心のある人を求める傾向が最近は強いので、テクニカルスキルをアピールする場合も見せ方に注意しないといけません。

いかがでしたでしょうか。終身雇用の崩壊、AI（人工知能）の台頭など、多様化する社会に適応するためにも、ポータブルスキルを持っていることが、これからは強みになります。１つの能力で勝負する社会は終わりが近づいているのかもしれません。