
【モンスター社員の逆パワハラ】事例や正しい対処法などご紹介します
モンスター社員にはどのような特徴があるのでしょうか?モンスター社員による逆パワハラの事例とともに紹介します。また逆パワハラを受けたときの対処方法についても見ていきましょう。パワハラを未然に防ぐ予防方法も解説します。
モンスター社員とは
モンスター社員とはどのような人をさしているのでしょうか?ここではモンスター社員の6つの特徴を紹介します。
モラルがない
社会人としてのモラルに欠けており、周りの人より自分のことを優先する傾向があるのは、モンスター社員の特徴です。自分に利益があると考えると、うその発言をしたりルールを破ったりもします。
協調性がない
モンスター社員は協調性もありません。モラルのなさから適切なコミュニケーションを取るのが難しく、職場の雰囲気に悪影響を及ぼします。
チームとしての連携が難しくなれば、全体の成果を下げる可能性もあるでしょう。
誠実さがない
こつこつ真面目に仕事に取り組む誠実さがないのもモンスター社員の特徴です。責任を持って仕事を成し遂げる意識が低いため、仕事の質が低いこともあります。
質の低さを注意されると、他者や環境を理由に責任を逃れようとするかもしれません。
自己評価が過剰に高い
自己評価が実際よりも高いモンスター社員もいます。自分の能力に自信があるため、周りの意見を聞き入れないこともあるでしょう。
自分が最も優れていると考えており、意見が採用されないと感情を抑えきれないこともあります。
家族が介入する
仕事上の問題に親や配偶者などの家族が介入するのもモンスター社員の特徴です。
配置転換や昇進について家族が意見をする、仕事の進め方に対して家族が抗議してくる、といった行動から、トラブルに発展しかねません。
ハラスメントをする
言葉や行動で他の社員へハラスメントを行う場合もあります。ハラスメントの対象は同僚や部下だけとは限りません。ときには上司に対してもハラスメントを行うモンスター社員もいます。
モンスター社員の逆パワハラの実例
モンスター社員は上司に対してもハラスメントを行うケースがあります。パワハラとは一般的には、優越的な関係を背景にした業務上必要な範囲を超えた言動により就業環境が害されることです。
「優越的な関係を背景にした言動」とされていますが、これは必ずしも上司から部下に対するものとは限りません。パワハラを受けた人が抵抗や拒絶できない関係性が背景にあればパワハラとみなされます。
例えばモンスター社員が先輩や上司に対して行う言動が逆パワハラとなるケースもあります。ここでは具体的に逆パワハラとなる実例を見ていきましょう。
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上司の能力不足を叱責する
有能な若年層の社員は情報収集力に長けており、近年必須とされているITリテラシーも身につけています。
それらを持っておらず経験値に頼る上司に対して「こんなこともできないのに上司だなんて」という意識から、逆パワハラの言動を行うこともあるそうです。
社員同士で結託して嫌がらせする
社員が結託して上司へ嫌がらせをするケースもあります。上司より部下の方が社歴が長いといった場合に起こりやすい逆パワハラです。
あいさつをしない、無視をする、業務に協力しないといった嫌がらせがあっても、個別の社員からのみであれば対処のしようがあります。一方ほぼ全ての部下が口裏を合わせて行うと対処が難しいでしょう。
パワハラだと逆ギレする
業務上必要な範囲であれば、上司から部下へ注意をしてもパワハラにはなりません。これを「パワハラだ!」と言い張って逆ギレするのも、モンスター社員による逆パワハラの一種です。
パワハラが社会問題として取り上げられることが増えた結果、上司から部下へ業務上必要だからと行った注意が「パワハラではないか?」といわれるケースが出てきました。
これにより部下に意見できない上司が増えていることも、モンスター社員の逆パワハラを助長していると考えられます。
モンスター社員の逆パワハラへの正しい対処法
モンスター社員から逆パワハラを受けたときには、どのように対処するとよいのでしょうか?正しい対処法について解説します。
またJobQに寄せられた、仕事で板挟みになっている悩みについても見ていきましょう。
仕事で板挟みになり困っているのですが解決する方法はありませんか?
昨年新卒で入社した2年目の社員です。
会社内の調整などに関して質問があります。長文ですがよろしくお願いいたします。
2年目となり、自身の担当業務以外に他グループと連携して取り組む業務の一員として参画させて貰えるようになりました。
その際に、ある先輩(Aさん)と交代して私が加わったのですが、元々Aさんともう一人別の先輩(Bさん)で担当をしていたため、現在はBさんと私という状況です。
私は交代した先輩と席が近く色々とお話を伺うのですが、最近思うところが出てきました。
Aさんは基本的に一人でその仕事を行なっており、Bさんと現状の共有すらしていませんでした。私と交代してから会議などで発表するのは先輩のBさんであるため、基本的にはBさんの考えのもとで業務を行なっています。しかし、前任者のAさんが現在の私達に注意や意見をするときは先輩のBさんではなく、私だけに伝えてきます。また、終いには「Bさんはあまり動かないから〇〇(私)から巻き込まないといけない」と伝えられました。
上記のように現在軽い板挟みのような状態です。そもそもAさんとBさんが互いに業務を共有していれば済んだ問題なのですが...
このような時の適切な振る舞い方について、アドバイスを頂けたら幸いです。
担当者はあなたとBさんで、Aさんは担当から外れているんですよね?
状況から見ると、Aさんは前任者なので、あなたにその仕事を引き継ぐ必要があり、Aさんがあなたにアドバイスするのは当然…続きを見る
逆パワハラを記録する
まずは逆パワハラでどのような行為があったのかを記録しましょう。いつ・どこで・だれが・どのように行ったのか、だれが見てもわかりやすいよう書き留めておきます。
メモを残すことに加え、録音で残しておくのも有効です。
社内の相談窓口や上司に相談する
逆パワハラを1人でやり過ごすのは難しいでしょう。我慢するのではなく、社内の相談窓口や上司に相談するのが得策です。
労働局といった外部の相談窓口に相談する
外部の相談窓口への相談も検討しましょう。社内に相談窓口が設置されていない場合や、社内で相談しても状況が改善しない場合に有効です。
労働局や労働基準監督署の総合労働相談コーナーでは、無料で相談を受け付けています。
モンスター社員を逆パワハラで解雇できる?
逆パワハラを行うモンスター社員がいるときには、段階的な対応が必要です。まずは指導をし、定期的に面談を行いましょう。それでも改善が見られないときには、懲戒処分を行います。
異動により、他の業務や職場環境に適性がないかも確認しましょう。それでも逆パワハラの改善が難しいときには退職勧奨を行い、応じないときに解雇する流れです。
最初から解雇は難しいですが、問題解決に向けた取り組みを実施しても改善しないときには、最終的に解雇で対処することもあるでしょう。
実際に解雇できるのはどのようなときなのか、解雇による影響なども紹介します。
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職務規定に違反しているなら解雇できる
モンスター社員の行動が職務規定違反なら解雇できます。例えば業務に必要な指示を出しているのにもかかわらず従わない場合には、職務規定違反のため解雇が可能です。
ただし、この場合にも段階的に対応しましょう。まずは合意退職を提示し、応じない場合には普通解雇や懲戒解雇を行います。
訴訟に発展する可能性がある
解雇をすると訴訟に発展するかもしれません。モンスター社員が訴えを起こせば、裁判費用・弁護士費用・和解金などが必要です。
まずは弁護士に相談する
解雇を検討しているときには、まず弁護士に相談しましょう。法的に問題とならない手順で手続きを進める方法や、訴訟に発展したときの対処など、専門家のアドバイスを受けながら進められます。
逆パワハラの予防方法
逆パワハラは予防が重要です。予防につながる5つの取り組みについて解説します。
逆パワハラの根絶を表明する
まず行うのは、トップが逆パワハラを含むパワハラの根絶を表明することです。「根絶しよう!」と言葉だけでうったえるのではなく、なぜ根絶する必要があるのかを説明し、具体的に何をするべきかも明示します。
就業規則に逆パワハラの禁止や処分を盛り込む
パワハラの根絶に向けて全体で取り組めるよう、就業規則にルールを盛り込むことも重要です。パワハラを禁止するのはもちろん、行ったときの処分についても明確にします。
社員のだれが見てもわかるよう、具体的に記載することが重要です。
逆パワハラの実態を把握する
社内の現状を把握するために、アンケートも実施しましょう。アンケートの対象によって結果に偏りが出ないよう配慮も必要です。
アンケートは匿名で実施することで、率直な意見が出てきやすくなります。
逆パワハラについて教育する
何がパワハラになるのか、パワハラが起こったときにどうすればよいのか、といった教育も必要です。研修を実施して、社員全員がパワハラに対して理解している状況を作りましょう。
教育は1回研修を行って終わりでは不十分です。定期的に研修を行うことで、社員全員の意識に根付いていきます。
逆パワハラに関する相談窓口をアナウンスする
逆パワハラを含むパワハラを受けたときの相談窓口を、社員が知っていることも重要です。身近なところに相談できる場所があると知っていれば、早期に解決できる可能性があります。
モンスター社員による逆パワハラのまとめ
モンスター社員はモラルに欠けており周りと協力関係を築くのが難しい上、上司に対しても逆パワハラを行う恐れがあります。例えば能力不足を強く指摘したり、周りの社員と結託して嫌がらせをしたりするのであれば、それは逆パワハラです。
逆パワハラには段階を踏んで適切に対処していきましょう。日頃から全ての社員を対象に研修を実施するのも有効です。
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