【左遷から復活するには？】成功した事例や対処法、マインドについてご紹介

左遷と聞くと、もう本社にも戻れず、出世からも外れてしまった状況をイメージします。けれど、そんな左遷から復活をしたという話があるのです。
 

左遷先で頑張り見事返り咲き

東レインターナショナルの元社長である田中健一氏は、左遷先で頑張って成果を出したことで、本社に返り咲いたという経験があるようです。

1973年、東レに入社をして11年目の時、田中元社長は花形といわれていた輸出部に在籍していました。ところが上司に嫌われてしまい、課長職を目前にして海外事業部に左遷されました。
 
単身赴任で東京へ左遷された時は、仕事らしい仕事もさせてもらえず、ふてくされてお酒を飲み、愚痴ばかり言っていたのだそうです。ところが飲み仲間が体調を崩し、これではいけないと思い始めた矢先、2度目の左遷でマレーシアのペナンの工場で働くことになります。
 
仕事もなく、部下もいない、中国人による反日運動が行われているような環境で、これはまさに「ここで死ね」という会社からのメッセージだと思ったと田中元社長はおっしゃいます。けれど、ここで腐ってはいけないと、田中元社長は一生懸命仕事に精を出します。
 
何とかあがき、現地の責任者と親しくなって、業務改善にも成功させることができました。そしてその時、手腕が評価されて、本社に復帰することになったのだそうです。将来、役員になるのは確実、社長も夢ではないという地位にまで返り咲いたという経験を話されています。
 

出向先で奮闘して本社に復帰

出向名のもと左遷に合った佐々木さん。けれど左遷先の管理部門で月200時間もの残業をするほど奮闘して働き、含み損の調査をしたり経営課題を洗い出したりしたことで、予算制度を整備することをやり遂げました。また、自腹で左遷先の社員にお酒をおごって、社員たちの話に耳を傾けるといったこともしたそうです。

こうして逆光に立ち向かい、身を粉にして働いた結果、佐々木さんは本社に復帰できたのだといいます。

田中元社長や佐々木さんのように、左遷を自己復活のチャンスとして活かすという方法もあります。
 

他者を気遣う眼差しを獲得

左遷をされても、それを転機にして自分のものにできた人の共通点の1つは、ともに働く仲間や家族などを大切にするという他者へのまなざしが生まれていることなのだそうです。つまり、誰かの役に立ちたいという考えに転換されている状態です。
 

自分を見つめ直し新しい自分を発見

左遷された時の気持ちには「自分をなぜ認めてくれないのだ」「僕はもっと優秀なんだ」という利益や出世を中心に物事を考えていることが多いそうです。けれど、自分自身と見つめ合い、その考えから逸脱できた時、左遷を活かして転機やチャンスにできるのだといいます。

左遷を良い機会として転換できる人の考え方の共通点とは、どのようなものなのでしょうか。
 

新しい仕事は自分にとって良い経験

左遷により仕事が変わることで、最初は戸惑いもあることでしょう。けれどその時こそ、新しい仕事は自分にとって、良い経験になっていると考えることが重要です。そして、その新しい仕事も、ある程度身につくまで経験をしてみた方が、長い目で見た時に自分にとってプラスになるのです。
 

新しい経験を自分を考える機会に

また、左遷先での経験を「自分を成長させるいい機会」だと捉えることも重要です。すぐにこのような考えにならないかもしれませんが、自分なりの幸せを考え、それを目標に暮らせるようになるようにしましょう。どんなことでも、今後の人生や仕事にとって役立つ経験になるのです。

このような考えをもつことが、幸せになる方法です。

左遷と転職についてのお話もご紹介しましょう。
 

左遷の際の転職の選択は慎重に

左遷の際は自暴自棄になって、仕事を辞めてしまいたいと思うものです。けれど、こんな言葉があります。「お前は、今の仕事を知り尽くしたか？」この言葉に心が反応するようであれば、まだ今の仕事を続けてみるべきかもしれません。

転職をしなくても、現職の中で得られる経験がきっとあるはずです。今の会社で自分の価値を高めるためには何をすればいいのか、今一度、考えてみましょう。
 

転職活動を上司や同僚に知られないように

転職活動をしていることを同僚に軽く話してしまったのをきっかけに、上司に知れ渡ってしまうことになります。上司は転職活動をしているあなたを責めるでしょう。「転職活動なんてしていません」と言ったところで、信じてはもらえません。そしてこれがきっかけに左遷になり、韓国へ異動になったという話もあります。

転職活動をしていることはできる限り内密にしておきましょう。

左遷で腐ってしまう原因は何でしょうか。そして、そのような時、どうすればいいのでしょうか。
 

仕事に対して腐る原因は何か

仕事に対して腐る原因は、仕事をするうえでの主人公が自分だと勘違いな設定をしていることが原因です。また、会社に期待し過ぎてしまうこともよくありません。
 

仕事にやる気を出す必要なし

「左遷をされたら腐って当たり前」と自分の気持ちを受け入れてみることも重要です。そして、無理をして仕事に対してやる気を出す必要もありません。気持ちが落ち着くまでじっくりと待ってみましょう。
 

それなりの仕事をしてリストラを避ける

「左遷をしたら仕事をしなくなった」という評価を受けてしまうと、リストラの候補として考えられてしまいます。そのため、そのようなことがないように、心の中では腐っていたとしてもそれなりに仕事をして、リストラだけは避けるようにしましょう。

左遷をして本社に復帰をした話から、些細なことから左遷になった話まで、左遷についてのエピソードをご紹介しました。仕事に対してやる気になっている人こそ、左遷になると腐ってしまいやすいものです。

けれど、左遷もひとつの経験として考え、前向きになれた時、想像以上にものが得られるでしょう。

左遷先で腐って終わってしまうのも、這い上がって再び輝くのも、どちらにするのかはあなた次第なのです。