
ゲーム業界は衰退している?現状や今後の動向を詳しく解説します
みなさんの中にはゲーム業界を志望している方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし現在のゲーム業界は衰退しているのでは?という疑問を抱えている方も少なくはないはず。今回は、ゲーム業界は本当に衰退しているのか、その実態に迫っていきたいと思います。ぜひ参考にしてみてください!
ゲーム業界の現状はどうなっている?
ゲーム業界の現状はどうなのでしょうか。ここからは、ゲーム業界の現状とその変化について解説していきます。
ゲーム業界の市場規模の変化とは
2017年度の調査結果になりますが、国内におけるゲーム業界の市場規模は1兆5686円という数字が発表されています。
特にパソコン、スマホなどのオンラインゲームは1兆1273億円に達しています。
ゲーム業界の市場の70%を越える占有率を誇っています。1兆円を超えれば十分、世の中に認知されたといえます。
1兆5000億円以上の規模を持つゲーム業界は、花形と呼ぶに相応しい業界といえるでしょう。
ゲーム業界のシェアランキングとは
こちらも2017年の調査となりますが、ゲーム人口4922万に対して、家庭用ゲーム機のユーザーが741万人で2位。
PCゲームだけのユーザーが345万人で3位。そしてアプリゲームだけのユーザーが1855万人。
何と全体の40%以上のシェアを誇って圧倒的な1位となっています。
時代は確実にオンラインゲームの時代に移行しているのです。
ゲームプログラマってブラックで残業が多いと聞くのですが、本当ですか?
ゲームプログラマになりたいと考えています。
現在は高校二年生なのですが、ゲームが好きで、最近始めて自分でゲームを作りました。こういった経緯も含めて、ゲームプログラマになりたいと考えています。
一つ不安に思うことが、どこの企業もゲームプログラマは待遇が良くなく…
使い倒されるという口コミをよく見かけるのですが、これって本当なのでしょうか?
好きな仕事なので、そういうのを気にしないという口コミも見るのですが、実際に働いている方のナマの声を聞きたいです。
よろしくお願いします。
社員数十人以下とかの零細企業もあるので労働環境が辛い会社もありますね。そういうところは自社ゲームがなく下請けになってますが…
会社選びを間違えなければ良いです。
使い倒される人は、自分の武器となるスキルや能力がないとコマのようになるのはエンジニアでも営業だろうが一緒です。
今からゲーム開発をされているのであれば、勉強して得意スキルを身につけたり、流行っている技術を勉強してほしいです。
労働時間は長いところが多いですが、…続きを見る
ゲーム業界は本当に衰退しているのか
ゲーム業界は本当に衰退しているのでしょうか。
具体的な数値を元に解説していきます。
ゲーム業界の市場規模自体は伸びている
ゲーム業界における国内市場規模は確実に伸長しています。
2017年の市場規模が1兆5000億円越え。
そしてここ4~5年、ゲーム業界の売上高の規模は着実に前年比アップを続けています。
このような情勢を鑑みれば、ゲーム業界自体が衰退(縮小傾向)にあるという実態は大局的には成り立ちません。
今やゲーム業界は社会にしっかり認知された成熟された業界といえるのです。
衰退しているのは家庭用ゲーム機の市場である
一方でゲーム業界の主力商品群をカテゴリー別に分類してゆけば現状の動向がより一層、はっきり見る事が出来ます。
つまり国内においてシェアを大きく落としているのは、かつての王者であった家庭用ゲーム機なのです。
開発費の高騰(つまり人件費の高騰)、ハードの多機能化、クリエーターの冷遇などが要因として挙げられますが、最も大きな要因はオンラインゲームの台頭です。
手軽で簡単なスマホやPCのオンラインゲームにユーザーが流れていくのにそう時間はかかりませんでした。
持ち運ぶのに難点がある家庭用ゲーム機が時代の波に飲まれてしまったのはこういった事情があったからなのです。
よって家庭用ゲーム機の衰退が業界全体に波及しているのではないか?という錯覚を起こさせていただけなのです。
国内のコンシューマーゲームが衰退した2つの原因
国内のコンシューマーゲームが衰退した原因は、主に以下の2つです、
- スマートフォンの普及
- 海外のゲーム会社がシェアを伸ばしてきた
ここからは、上記の2つの原因について詳しく解説していきます。
スマートフォンの普及
国内のコンシューマーゲームが衰退した原因の1つ目は「スマートフォンの普及」です。
国内コンシューマーゲームはネットの普及と共に衰退の方向に向かったのは、ある意味必然といえるでしょう。
わざわざ値段のはるゲーム機を購入し、ゲームソフトも別途、購入しなければプレイできません。
それに反してネットのゲームはお手軽です。
クリックしてダウンロードするだけでプレイできます。ハード自体もスマホの容器で十分、賄えます。
経済的にも機能的にもコンシューマーゲームを凌駕しているのですから、主役の座を奪われるのも致し方ないのです。
海外のゲーム会社がシェアを伸ばしてきた
国内のコンシューマーゲームが衰退した原因の2つ目は「海外のゲーム会社がシェアを伸ばしてきた」です。
かつて日本のゲーム会社は世界市場のシェアにおいても50%近い占有率を誇っていました。
しかし、開発費用の高騰、クリエーターに対するブラックな対応、及び国内の需要がコンシューマーゲーム市場からネット市場に移行するに及んで企業論理による業態変換が進み、今や日本の世界でのシェアは10%足らずのようです。
しかしながらこれも時代の趨勢です。
繁栄を誇った市場もやがて変革の波が押し寄せます。
むしろ、旧態化した市場を見捨て、新しい業態へとチェンジしていった企業の先見性に目を向けるべきでしょう。
「スマホのゲームの方が楽しい」。
この素直な消費者の声に耳を傾けた企業が今の次代に「勝ち名乗り」を上げることができているのです。
ゲーム業界は今後どうなっていくのか
それでは最後になります。
ゲーム業界の今後はどうなっていくのか、このテーマについて考えていきましょう。
VRやARなどの技術を用いたゲームの市場が伸びていく
ゲーム業界の今後は「VRやARなどの技術を用いたゲームの市場が伸びていく」といえるでしょう。
AR(Augmented Reality:拡張機能)やVR(バーチャルリアリティー)機能を駆使したゲームが今後の主流になっていくであろう、というのが多くの専門家たちの一致した意見のようです。(ただし、ビジネスの動向を正しく予見できる専門家や評論家はほとんど後ずけです)
それは「ポケモンゴー」のヒットにより実証されたといっていいでしょう。
問題は仮想現実を実際の現実空間に無法状態で使用していいのか?という点です。
プレイするユーザーの安全性が損なわれてしまっては楽しいはずのゲームもリスクを伴うものになってしまいます。
一層の開発努力が求められるところです。
eスポーツは今後も市場が伸びていく
一方で「eスポーツは今後も市場が伸びていく」ともいえるでしょう。
eスポーツとは「エレクトロニック・スポーツ」の略でコンピューターゲームやテレビゲームのような対戦型ゲームをスポーツ競技として捉えた際の名称となっています。
(https://kotobank.jp/word/e%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84-192210 コトバンクより引用)
日本においてもeスポーツの普及を目指して2018年には日本eスポーツ協会が発足。
国を挙げて力を入れる事になっているのです。
このような状況、ゲーム業界にとったらまさに「神風」の如く追い風といえるでしょう。
この機会を上手に活用してこれからのゲーム業界の動向を読み、いち早く行動に移る企業が淘汰される危険性から回避されていくでしょう。
今後の日本のゲーム業界に求められる3つのこと
日本のゲーム業界が今後も成長していくために求められることは、主に以下の2つです。
- オリジナリティのあるゲーム作成
- 海外市場を見据える
- 娯楽としての確固たる地位を築く
ここからは、上記の3つを詳しく解説していきます。
オリジナリティのあるゲーム作成
近年では、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲームなど様々なゲームが開発されています。
その中で、オリジナリティのあるゲームを開発していくことは、ゲーム業界全体のモチベーションにつながります。
「今よりも面白いゲームが作れる」といったようなモチベーションが、ゲーム業界には必要不可欠です。
海外市場を見据える
国内でもゲーム業界の市場規模は広がりを見せています。
しかし、コンシューマーゲームユーザーでは北米、PCゲームでは中国での市場規模が圧倒的に大きいです。
そのため、今後は国内だけでなく、海外市場にも目を向けていく必要があります。
娯楽としての確固たる地位を築く
現在、ゲームは娯楽として多くの人に楽しまれています。
そのため、ゲームの市場規模は拡大を続けています。
しかし、SNSなどの普及が進むにつれて、これまでゲームに使っていた時間をSNSに使いはじめる人が増加することが予想されます。
そのため、SNSが今以上に普及する前に娯楽としての確固たる地位を築く必要があるのです。
まとめ
今回は「ゲーム業界の衰退」という問題についていろいろとみてまいりました。
では、もう一度、ポイントを振り返っておきます。
- 2017年度の調査結果によると、国内におけるゲーム業界の市場規模は1兆5686円です。
- ゲーム業界における国内市場規模は確実に伸長しています。
- 国内においてシェアを大きく落としているのは、かつての王者であった家庭用ゲーム機なのです。
- 国内のコンシューマーゲームが衰退した原因の1つ目は「スマートフォンの普及」、2つ目は「海外のゲーム会社がシェアを伸ばしてきた」からです。
- ゲーム業界の今後は「VRやARなどの技術を用いたゲームの市場が伸びていく」
となっていました。
現状の国内市場をみていくとゲーム業界はまさしく「淘汰」されるか生き残るか、の厳しい状況にある事は間違いなさそうです。
しかしながらゲーム本来の存在意義は「娯楽」にあります。いかにして楽しいひと時をユーザーに過ごさせる事が出来るか。これに尽きるのです。
そういった変革の激しい現代においてもシェアの上位を占める企業は市場動向やマーケット調査を行い企業努力の成果をしっかり見せてくれています。
この姿勢がある限り、国内におけるゲーム業界の今後も明るい見通しが立つことでしょう。
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