【高卒で社会人になる人は多い？】大学に行かないメリット・デメリットは？

毎年社会人が誕生するわけですが、高卒で社会人になる人はどの程度いるのでしょうか。

また、高卒の現在の求人倍率はどの程度なのでしょうか。
高校の取り組みも併せてご紹介します。

高卒で社会人になる割合とは

文部科学省が発表しているデータによると、高卒者のうち就職を希望したのは約18％で、そのまま就職に成功している人は約17.5％というデータがでています。

つまり、就職希望者のほぼ全員が就職でき、立派な社会人になることができているということです。

高卒で社会人を目指している人のなかには、大卒でないとうまく就職できないのではないかと考えている人もいるでしょう。

けれど実は、学歴関係なく内定はもらいやすいのです。
特に、情報、福祉、商業、工業の分野での就職率が高くなっています。

高校も高卒の就職率を上げようと取り組んでいる

最近は少子化の影響で生徒の数そのものが減少傾向であり、高校側も入学者を確保するため、就職率を上げようと必死になっています。高卒で就職をしようと考えている家庭にとっては、高卒後の就職率の高さが高校を選ぶ際の大きな要素になるからです。

また、卒業生が多く就職をしてくれれば、それだけOB・OG訪問もしやすくなり、より就職に有利に働きます。

そのため高校側も、卒業後すぐに社会で活躍できる即戦力を養うカリキュラムを授業に取り組み、さらにそのカリキュラムを定期的に見直すなどしています。

大学に進学をしないで高卒で社会人になることのメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

主な3つのメリットを挙げてみます。

早く社会経験を積んで自立することができる

まず挙げられるメリットとしては、大学や短大、専門学校に進学するよりも早い段階で自立をすることができるということです。

大学に4年間通えばそれだけ勉学に励むことはできますが、社会人の4年間というものはとても濃密な時間です。さまざまな経験を積み、一足早く成長することもできます。

早い段階でお金に余裕をもつことができる

若くしてお金に余裕をもつことができる点も大きなメリットです。

大学に進学してもアルバイトをすることはできますが、そこまで大きなお金を稼ぐことは困難です。
また、人によっては親からの仕送りの範囲内での生活しか送れない人もいるでしょう。

一方、高卒で社会時になれば、高校を卒業してすぐにまとまった給料を手にすることができます。
免許を取得し、車やバイクも購入したりと、自分の趣味などにお金を費やすことも可能なのです。

高い学費を支払う必要がない

大学に進学するには、高い学費を支払う必要があります。

もしも、大学在学中に奨学金を借りれば、大学卒業後、とても長い期間に渡って奨学金の返済に追われることになるのです。

奨学金の返済は、人によっては40歳近くにまで及ぶこともあるといわれています。
その点、高卒で社会人になれば、このような支払いをすることもありませんし、もちろん奨学金の返済に追われることもありません。

では、大学に進学せず、高卒で社会人になることのデメリットにはどのようなものが挙げられるのでしょうか。主なデメリットを3点挙げてみます。

大卒と高卒の給料の差は大きい

大卒や高卒であっても、同じ「未経験者」として仕事を覚えていきます。

ただ、大卒者の給料は、高卒者の給料の1.5倍にもなるのです。
同じような経験を積み、同じような仕事内容であっても、勤務年数が長くなればなるほど、給料の差は大きくなっていきます。

社会人経験が少ないまま社会人にならなければならない

高卒者の場合、中学を卒業し、高校に入学をしてそのまま社会人になるわけですから、大卒者と比べると圧倒的に社会経験が少ないまま就職することになります。

高校でもアルバイトなどをして社会経験を積むことは可能ではありますが、あまり社会を広く知らないまま社会人になるということは、デメリットのひとつといえるでしょう。

その点、大学生はアルバイトはもちろんのことインターンなどもあり、社会をある程度知ったうえで就職をすることができるので、入社後のミスマッチも少ないと考えられます。

大卒者にしか応募ができない求人もある

企業によっては、採用者を大卒者に限定しているところがあります。

当然、そのような企業には応募することができません。
また、資格などを取得したい場合にも、不利になるケースがあります。

高卒で社会人になることのデメリットをご紹介したので、少し不安に思われている人もいるのではないでしょうか。

けれど、デメリットを理解したうえで、それでも高卒で社会人になりたいという人に向けて、高卒で社会人になってもうまくやっていけることが充分可能だという先輩の声などをご紹介します。

学歴は武器だが、それに勝る武器はある

大学を卒業していないことが「不利」ではないことを、よく理解しておきましょう。

大卒で立派な企業に入社をしても、たった1ヶ月や1年で退職をしてしまう人もいます。
その前に、大卒でも社会人として働かない選択をする人もたくさんいるのです。

高卒で早くに社会経験を積み、仕事で実績をだしていくことは、大きな強みとなります。自分の強みを知って、それを最大限に活かすこと、これが学歴に勝る武器となるのです。

「高卒で就職をしてよかった」と感じる先輩の声

「高卒で就職をしてよかったか」という質問に対し、先輩は「高卒で就職して社会人になったことを良かったと思っている」と回答しています。

入社直後は辞めたいと感じたこともあったようですが、何も知らない状態からでも知識やスキルは身に着けられることを実感し、仕事が楽しくなったそうです。

また、大学に進学した友人を比べた時に「自分は大人な考え方ができるようになったな」と感じることができるそうです。

ここからは、社会人の大学に関するよくある質問をご紹介していきます。
 

社会人の大学の入り方は？

社会人が大学に入るためには、「一般入試」または「社会人入試」のどちらかの選考を通過する必要があります。

一般入試は学生が多く受ける一般的な学力試験です。

一方で、社会人入試では「書類審査」「小論文」「面接（口述試験）」「語学」などの選考が行われます。

社会人入試は一度就職し社会で経験した人達が受験するものであるため、社会人での経験を活かせると感じたのであれば社会人入試を受けるのも一つの手です。

高卒で社会人になることに対し、不安はあるかと思います。

ですが、高卒で社会人になるメリットはご紹介した以上にたくさんあります。

大学生活に憧れを抱くことがあるかもしれませんが、それ以上に社会人としての経験の2年間や4年間は濃いものとなります。

自信をもって社会人を目指してください。