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労災保険 役員

【労災保険と役員との関係は?】特別加入制度についてなどご紹介します

皆さんは「労災保険」についてご存知でしょうか?労災保険とはすべての労働者が対象となる、業務中や通勤中のケガなどを保障してくれる保険になります。しかし、労働者を使用している役員は、労災保険の対象になるのでしょうか。今回の記事では、役員の家族の場合や海外派遣者の場合についてなど、詳しくご紹介します。

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役員と労災保険について

労災保険は、すべての労働者が対象となる、業務中や通勤中のケガなどを保障してくれる保険になります。

しかし、労働者を使用している役員は、労災保険の対象になるのでしょうか。

もし役員が労災保険の対象でないのなら、どうやってケガの保障をすればいいのでしょうか。

役員の方はぜひとも覚えておきたいことですので、確認していきましょう。

原則として役員は労災保険適用外

労災は、すべての労働者が対象の保険です。

そして、役員は労働者ではなく、使用者になります。

ですので、役員は労災保険の適用外となってしまいます。

勤務中の事故には健康保険も使えない

健康保険は、病院での治療などの利用が自己負担額3割で使用できる保険です。

役員が勤務中、ケガを負った場合健康保険を使用しようとしても、健康保険は勤務中の事故には使えません。

健康保険を使えないということは、治療費が全額自己負担になります。

民間の傷害保険に加入するという方法

業務中の万が一のケガなどに備える方法として、加入しておいた方がいいのが多くの保険会社で取り扱われている傷害保険です。

保険会社にもよりますが、ケガの箇所や傷病によって保険金が変わるものもありますし、通院日数に応じて保険金が多くなるものもあります。

また、賠償責任などの保険にセットで加入することもできる場合がありますし、税金のことや身体のことを、無料で相談できるサービスがある場合もあります。

保険会社はたくさんあるので、自分に合った保険に加入することが大切です。

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▶︎【労災保険とは?】健康保険との違いについてなどご紹介します

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役員の労災保険特別加入制度


労災保険に、役員は加入できないことが分かりましたが、役員の労災保険特別加入制度というものがあります。

民間の傷害保険に加入することも1つの方法ですが、労災保険特別加入制度に加入できるのであればぜひ加入したいものです。

しかし、加入する条件や、保険料がいくらになるのかが気になります。
 

役員が労災保険に特別加入できる条件は何か?

役員が労災保険に特別加入できる条件は、中小事業主であることです。

中小事業主とは、

  • 下記表の労働者数を常時使用する者
  • 労働者以外の事業主業の者

上記2つに当てはまる場合です。

企業規模

業種

労働者数

金融業

保険業

不動産業

小売業

 

50人以下

卸売業

サービス業

100人以下

上記以外の業種

300人以下

支店などがある場合は、すべての労働者数の合計で考えます。

中小事業主に当てはまり、労働基準監督署の許可が出れば特別加入ができます。

労災保険に特別加入する際の保険料は?

特別加入する際に業種によって保険料は異なり、業種の危険性が高いほど保険料も高いです。

保険料以外に発生するものもあります。

それは、労働保険組合への入会金や年会費です。

保険料とそれらを合算すると、民間の障害保険に加入した方が安くなる場合がありますので、特別加入を検討される際には民間の傷害保険とどちらがよりいいか比較してください。

労災上乗せ保険に加入するという方法は?

労災保険に上乗せして加入できる保険を、労働災害総合保険といいます。

これは、国が定めている労災に、会社が独自の判断で保障を上乗せする保険です。

上乗せの補償部分を法定外補償保険といい、会社が加入対象者や支払いの条件などを選ぶことができます。

ですので、役員を含むことも可能です。

また、使用者賠償責任補償保険というものもあり、会社が従業員から訴えられた場合に、損害賠償金などの賠償費用を補償してくれます。

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役員などに労災保険が適用される範囲


役員は労災保険が適用されませんが、場合によっては適用されることもあります。

どのような役員が適用外で、どのような役員が適用されるのでしょうか。

また、役員の家族にも適用されるのでしょうか。

適用される範囲を解説していきます。

役員の場合は?

役員の労災保険の適用範囲は、以下の通りです。

労災保険適用外

  • 代表権がある役員
  • 業務執行権がある役員
  • 雇用関係が明らかでない役員
  • 取締役

労災保険適用対象

  • 代表権や業務執行権がある者から指示を受け、賃金を受け取っている者
  • 報酬の面で「労働者」として考えられる者

役員の家族の場合は?

役員が事業主である場合、同居親族は労働者としてみなされません。

しかし、事業を行なうにあたり他の従業員と雇用関係にあり、賃金や就業規則が他の従業員と同様、かつ事業主の指示で働いていれば、労働者としてみなされます。

上記のことが書類等で確認できない場合、労災の給付を受けられない可能性がありますので注意が必要です。

海外出張者と海外派遣者の場合は?

海外出張者は労災保険に適用されます。

ただし、所属事業は国内のもので、その事業主の指示で働いている場合です。

海外出張中に現地事業に雇用された者は適用外となります。

海外派遣者は労災保険の適用外です。

海外の事業に所属しているため、労災保険の対象となる労働者とはみなされません。

海外派遣者は特別加入制度を利用することができますが、利用する場合には手続きが必要となります。

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労働者に労災保険が適用される範囲


役員に労災保険が適用される範囲は、権利を有しているかで変わってくることが分かりました。

労働者に労災保険が適用される範囲は、どうなるのでしょうか。

労働者に労災保険が適用される範囲にも細かい条件等がありますので、しっかりと確認しましょう。

一般労働者の場合は?

労働者とみなされるのは、パートなどを含むすべての労働者です。

  • 週の労働時間が20時間以上あること
  • 雇用期間が31日以上続くこと

上記の場合、労災保険が適用されます。

アルバイトや日雇い労働者の場合は?

アルバイトは労災保険の適用外となる場合があります。

それは以下の場合です。

  • 季節従業員(4ヶ月以内の雇用)
  • 学生
  • 臨時従業員

これに該当した場合、労災保険は適用外となります。

日雇い労働者は、雇用保険の被保険者でない場合、労災保険の適用外です。

派遣労働者の場合は?

派遣労働者が労災保険に適用するのは、下記に該当した場合です。

  • 週20時間以上労働していること
  • 継続して派遣業に勤める者

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役員と労災に関わるいろいろな問題


労災の適用範囲は、役員と労働者によってそれぞれ違いがあることが分かりました。

役員であっても、どのような役職なのかによって労災の適用も変わってきます。

常勤役員の場合、兼務役員の場合、大企業の役員の場合など、さまざまです。

それぞれの役員のケースで労災がどう関わってくるのかを確認しましょう。

常勤役員は労災保険の適用外

役員は労災保険の適用外ですが、もちろん常勤役員も適用外となります。

業務中にケガをしたとしても、労災保険では補償されないので民間の傷害保険に加入するなど万が一の場合の対策が必要です。

労災保険は適用外ですが、常勤役員のケガの治療費などを法人が支払うことはできます。

兼務役員は労災保険の対象になり得る

兼務役員とは、役員と従業員を兼務している役員のことです。

その場合、下記の条件を満たせば労災保険の対象になり得ます。

  • 代表権がない
  • 賃金を得ている
  • 就業体制が労働者と認められる

兼務役員が労災保険の適用となるための手続きは、特にありません。

大企業の役員の仕事中の怪我の治療費は全額自己負担

役員は労災保険の適用外になります。

ですので、仕事中のケガの治療費は全額自己負担です。

そのような状況をカバーするために労災保険の特別加入などがありますが、それも加入の条件があります。

役員の場合、仕事中のケガに備えるためには民間の傷害保険に加入するのが一番得策かと思われます。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

労災保険は労働者を守るための制度なので、役員は労災の適用外となってしまう可能性が高いです。

そのために特別加入や労災上乗せ保険などがありますが、民間の保険会社に加入し、万が一の保障を受けることもおすすめできます。

役員や労働者の雇用体系によって、労災保険が適用される範囲が変わってきますので、自分が労災保険の適用となっているのか、よく確認しておきましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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