
【社会保険は収入いくらから加入する?】支払額はどのくらいなのでしょうか
社会保険とはどのようなものなのでしょうか。また、収入がいくらになったら加入しなければいけないものなのでしょうか。今回は社会保険はどのくらいの収入で加入するものなのかや、加入するメリット、毎月の保険料についてなど詳しくご紹介していきますので、是非参考にしてみてはいかがでしょうか?
社会保険とは?収入いくらから加入するもの?
社会保険とはどのようなものなのでしょうか。
また、収入がいくらになったら加入しなければいけないものなのでしょうか。
社会保険とはなに?
社会保険とは、国民の生活を保障するために作られた公的な保険制度のことをいいます。
後ほど詳しく解説しますが、一定の条件をみたした国民は社会保険に加入をする義務があります。
ちなみに社会保険には、労災保険、雇用保険、医療保険、介護保険、年金保険の5つの保険があり、保険料は雇用主と従業員で折半するかたちとなります。
この社会保険には正社員だけではなく、パートでも加入することが可能です。
社会保険に加入すべき年収はいくらから?
社会保険に加入すべき年収は、130万円以上と定められています。
また、1週間の勤務時間や勤務日数が正社員の4分の3以上あれば、社会保険に加入すべきと判断されます。
そして2016年10月1日より、社会保険に加入となる対象者が拡大されました。これまでの条件に加えて、以下のような条件が加わりました。
- 週の所定労働時間が20時間以上である
- 月額の賃金が88,000円(年収106万円)以上である
- 1年以上雇用される見込みがある
- 従業員(厚生年金の被保険者の人数)が501名以上いる企業に勤務している
- 学生ではない
つまり、501名以上の従業員の企業であれば、年収106万円で社会保険にかにゅうしなくてはいけないという状況になったのです。
社会保険料はどのくらいかかるもの?
では、社会保険料は、どのくらいかかるものなのでしょうか。
半分は雇用主が折半してくれるはいえ、手取りから引かれることになるため、気になる人も多いでしょう。
社会保険料はどのくらい払うことになる?
平成28年10月の東京都健康保険料額表によると、健康保険料が毎月4,400円ほど、厚生年金保険料が毎月8,000円ほど、雇用保険料が毎月360円ほどとなっています。
ずいぶん大きな額に感じるかもしれません。しかし、次の項の支払額と比較してみてください。
厚生年金と国民年金で支払額は大きく異なる
ちなみに社会保険制度が整っていない職場で働いており、国民健康保険や国民年金に加入する場合は、国民健康保険料が60,000~90,000円、国民年金保険料が17,000円ほど、雇用保険料が年に5,200円ほどとなります。
社会保険は雇用主と支払いを折半できるので、まだ安い支払いで済んでいるのです。
世帯全体の収入が増えるのはいくらから?
一般的に、103万や150万の収入の節目は、それほど重要ではないといわれています。
それはどうしてでしょうか。
また、社会保険に加入をして保険料を支払ったとしても、世帯全体の収入が増えると考えられるのは、収入がどの程度まで増えた時でしょうか。
「年収103万円の壁」や「年収150万円の壁」はそれほど重要ではない
「年収103万円の壁」「年収150万円の壁」といって収入を増やすことを気にする人もいるのですが、実はこの2つの壁はそれほど大きな壁とはいえません。
年収103万円になっても、いきなり税金が跳ね上がるわけではなく、少しずつ負担が増えるというだけなのです。
もちろん比例して収入も増えていますから、それほど大きな負担ではないのです。
150万円も同様に、配偶者控除を受けられるかどうかという壁として知られていますが、こちらも段階的に控除額は減るものの、家計の収入も増えていますので、影響は小さいと考えられます。
そのため、これら2つの壁をあまりにも意識し過ぎて収入を増やさずにいるということの方が問題であったりします。
いくらの収入以上になれば、世帯全体の収入が増えるのか
では、社会保険に加入をするほど収入を増やした場合、社会保険料を支払ったとしても、世帯全体の収入が増えるのは、どの程度の収入からでしょうか。
これは計算上、年収153万円が分岐点になるといわれています。
つまり、年収130万円を超えて収入を増やし、社会保険にも加入するとなると、年収153万円は稼がなければ、世帯収入は上がったとはいえないのです。
社会保険に加入するメリットと考えられるものは?
130万円の壁をきにする人が多いように、社会保険に加入するということに対してあまりいい印象を抱かない人が多くいるようです。
ですが、実際はどうなのでしょうか。
社会保険に加入するメリットとデメリットをご紹介します。
将来貰える年金受給額が増える
将来の話にはなりますが、厚生年金に加入をすれば、年金額が増えます。
しかも、社会保険料は会社が半分支払ってくれるので、ずいぶんお得に年金を増やすことができるのです。
具体的に言えば、月々8,000円の保険料を20年間納めれば、65歳から貰うことのできる年金が月1万円近くも増える計算になります。
また、万一何かあった際にも、障害厚生年金を受け取ることができるのです。
健康保険の給付や手当が充実する
社会保険に加入しておけば、万一、病気やケガなどによって働くことが難しくなってしまった場合であっても、傷病手当金を受け取ることができます。
毎月の給料の3分の2相当の額を最長で1年半受給することが可能になるのです。
また、出産をきっかけに産前産後休暇を太くした際には出産手当金を受給することもできますし、その後には育休中に育児休業給付金を受給することもできます。
この場合も、毎月の給料の3分の2を受け取ることができるので、大きいですよね。
確かに目先だけの収入を見ると、社会保険料が毎月ひかれてしまうということは負担が増えたように感じてしまうものですが、このように社会保険に加入しているからこそ得られるメリットもあるのです。
このような面も理解をしたうえで、世帯の収入をどこまで上げるべきか決定していきましょう。
まとめ
社会保険には年収130万円、企業によっては年収106万円より加入が義務付けられています。
さらに今後、この年収106万円の対象者の範囲は増えていく予定ですし、社会保険加入が義務付けられる年収も引き下げられていくと考えられています。
今後は、世帯収入として物事を考える必要がありますし、目先の保険料だけではなく、社会保険のメリットにも目を向けて長い目で社会保険の加入を検討する必要がでてくるでしょう。
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