【インセンティブ報酬とは】税金・社会保険料への影響はあるの？

皆さんは「インセンティブ報酬」という言葉を１度は耳にしたことがあるのでは無いでしょうか？営業職の会社でよく導入されているインセンティブ制度には、報酬の種類など、どの様なものが存在するのでしょうか。今回はインセンティブ報酬について詳しく紹介します。

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2024年11月19日更新

1.「インセンティブ報酬」とは？意味や語源について

2.インセンティブ報酬の種類はさまざま

3.「インセンティブ」と「ボーナス」はどう違う？

4.インセンティブ報酬の税金・社会保険料への影響など

5.インセンティブ報酬を導入している事例をチェック

6.まとめ

「インセンティブ報酬」とは？意味や語源について

求人情報の給与条件などに書かれているインセンティブとは、どのような報酬なのでしょうか。

今回は、インセンティブという報酬の種類やその詳細について紹介します。

日本で使われる「インセンティブ」の意味

まず、日本で「インセンティブ」が使われる場合は、「目標を達成するための刺激・誘因」という意味です。一般的には、目標を達成した場合の「ボーナス・報奨金」という意味で使われます。

語源は英語の「incentive」

「インセンティブ」は英語の「incentive」から来ています。
英語の「incentive」は、Weblio英和辞典によると次のような意味があります。

動機・刺激・誘因
奨励金・報奨物

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インセンティブ報酬の種類はさまざま

インセンティブ報酬は、設定した目標と個人の達成率に応じて支給される報酬のことを指し、その種類はさまざまです。

ここでは、インセンティブ報酬の種類について確認してみましょう。

金銭・金券

最も多いパターンが金銭つまり報奨金としての支給です。

それ以外では、商品券やプリペイドカードといった金券での支給にすることで、給与とは別の「ご褒美」的なニュアンスを強くすることができます。

ストックオプション

ストックオプションとは、自分の勤める会社の株式を取得する権利が与えられるということです。自分の業績アップと会社の業績アップを連動して意識しやすくなり、双方にとってメリットが大きい支給方法です。

旅行

業績の良かった社員や社内の規定で選ばれた特定の社員やチームを旅行に招待するという方法です。

旅行先で表彰式やパーティーなども開催することもあり、評価を受けているという感覚を非日常の場で体感できるのは、次へ向けてのモチベーションにも繋がると考えられます。

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「インセンティブ」と「ボーナス」はどう違う？

「インセンティブ」と同じく、毎月の給与とは別に支給される報酬に「ボーナス」があります。ここでは、この2つがどのような基準で支給されているのか確認してみましょう。

インセンティブの支給基準

「インセンティブ」は、「報奨金」という意味を持ち、一定目標に対する個人の業績としての達成率に応じて算出され支給されます。

「インセンティブ」は、毎月の給与に発生するもので、入社1年目であっても、個人の業績によって額面が上がる可能性があるので、モチベーションアップにつながります。

ボーナスの支給基準

「ボーナス」は、一般的に「賞与」とも呼ばれ、通常は年に2回の支給です。支給基準は、企業の業績や売り上げに応じて算出され、業績や社会情勢によっては「今期のボーナスはなし」といった、個人の業績の如何によって変動が起きる可能性があります。

逆に考えると、個人の業績に関係なく、企業としての業績が好調の場合は、支給額も大きくなるということです。

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インセンティブ報酬の税金・社会保険料への影響など

個人の業績によってその額面が変動するインセンティブ報酬は、基本給と同じく課税対象になるのでしょうか。
ここでは、インセンティブ報酬と税金・社会保険料の関係について確認しておきましょう。

インセンティブに税金はかかる？

インセンティブ報酬として支給されたものも、課税対象です。「出来高払い」の給与と同等と考えられ、金額に関係なく、給与として所得税がかかるのが前提となります。

社会保険料への影響は？

社会保険料は、毎月の給与を元に算出されており、この時に「給与」として該当しないものとして、「臨時に受けるもの」「3ヶ月を超える期間ごとに受けるもの」が挙げられます。

インセンティブは、通常毎月の業績に基づいて毎月支給されていることから、社会保険料の対象になるということになります。

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インセンティブ報酬を導入している事例をチェック

インセンティブ報酬にはいろいろな種類がありますが、実際にどのような形式で導入されているのでしょうか。
ここでは、インセンティブ報酬を導入している事例をいくつかご紹介します。

＜営業成績に応じて、さまざまなインセンティブ報酬を支給＞

大手人材会社の営業職に導入されているケースです。

毎月・半期・通期とさまざまな期間でインセンティブ設定し、業績目標以外にもあらゆる種類のインセンティブを設定することで、「目標達成に対して高い意欲をもつ」社風を徹底させ、そこから企業としての業績を上げていくという成功例です。

＜残業ゼロ社員に対して残業20時間相当の残業代がインセンティブとして支給＞

大手人材派遣会社で導入されているインセンティブ制度です。

これは残業時間ゼロ＝生産性が高いことを証明していると捉え、それを評価するために、残業20時間相当の残業代をインセンティブとして支給するというものです。長く労働することではなく、生産性を上げることが評価されるという社風を徹底させるために有効な方法です。

＜意欲的な働き方をした社員を全社員の前で表彰＞

大手インターネットサービス会社の事例です。

業績ではなく働く意欲・姿勢を評価し、全社員の前で表彰した上で、社内SNSでその受賞歴を記録していくことで、会社への愛着や貢献度を上げることに成功している例といえます。
「インセンティブ」の「行動の要因・動機」という意味が活きています。

＜サンクスカードで従業員同士で士気を高め合う文化を創る＞

不動産販売会社での事例で、この会社では「サンクスカード」制度を導入し、従業員同士でお互い感謝しあう文化を意識的に構築しています。

気持ちよく業務をすることが、生産性向上やモチベーション向上に効果的に繋がるという点では、企業にとっても従業員ひとりひとりにとっても、重要な「インセンティブ」と考えることができます。

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まとめ

インセンティブ報酬にはさまざまな種類、支給方法があります。

もちろん金銭での支給は、自分自身の生活改善に直結し、評価として体感値が高いものになりますが、表彰や従業員同士で評価し合う制度を通して得られる「インセンティブ」は、働く意欲に火をつけるという意味ではとても効果があるものといえるでしょう。

企業の一員、社会の一員として、意識高くモチベーション高くキャリアを積んでいくために、自分にとっての最大の「インセンティブ」について考えてみることをおすすめします。