
【パラドックスの使い方】例文と豆知識もご紹介します|知っておこう
パラドックスという言葉の意味はなんとなくは分かっているものの、使い方がいまいちわからないという人は多いのではないでしょうか。実際使う機会が少ないためパッと出て来にくい言葉ですよね。今回は「パラドックス」の正しい使い方に合わせてちょっとした豆知識なんかもご紹介していきますので是非参考にしてみてください。
パラドックスとは
パラドックスという言葉の意味はなんとなくは分かっているものの、使い方がいまいちわからないという人は多いのではないでしょうか。
言葉の知識を増やし、パラドックスをうまく使えるようになっていきましょう。
パラドックスの意味
パラドックスとは、逆説、ジレンマ、矛盾という意味をもっています。
正確には、矛盾というよりも「見かけで判断する真偽が、事実の真偽とは反対であること」という意味合いです。
パラドックスを分かりやすく言うと
パラドックスを簡単に言えば「間違っているように見えても、実は正しい」ということです。これは実際のパラドックスの実例を知っていただくことで、より理解していただくことができます。
パラドックスの類語
パラドックスの類語としては、逆説、逆理です。
パラドックスと同じように使われますが、やはりパラドックスという言葉の方が多く使われている傾向があります。
パラドックスの使い方
パラドックスの言葉の例文をいくつかご紹介していきましょう。
パラドックスの例文
パラドックスの有名なことわざといえば「負けるが勝ち」「急がば回れ」だ。パラドックスの内容を考えていると、気が遠くなってしまうほど奥が深いと感じる。
このように「正しそうに見えて正しくない」「間違っているように見えてまちがっていない」というのがパラドックスなのです。
パラドックスと逆説
「急がば回れのパラドックス」という言葉があります。
急がば回れの意味としては、「困難や危険があるとわかっている近道よりも、確実に安全な遠回りの道の方が、結果的に早く目的地にたどり着くことができる」というものです。
実際に急いでいる時は近道をする選択をする人は多いのではないでしょうか。たとえば遅刻しそうな時は、少しでも近い道を検索して目的地に向かうでしょう。
しかし、万が一危険な道のりを選んだ結果、事故にあったらどうでしょうか。時間内に間に合わないどころか、怪我やトラブルに巻き込まれて大きな損失につながります。
このように、真理に背いているかのように見えつつ、実は真理をついているといったものがパラドックスなのです。
パラドックスを使った論法
パラドックスを用いた有名な論法には「ゼノンのパラドックス」や「飛ぶ矢は飛ばずのパラドックス」そして「アキレスと亀のパラドックス」があります。
ここでは、ひとつひとつを詳しく解説することはできませんが、ぜひ1度、どのようなパラドックスなのか読んでいただきたいです。
タイムパラドックスとは
「タイムパラドックス」とは、時間の逆説といよりも「時間の矛盾」と解釈した方が理解しやすいです。
タイムパラドックスの意味
過去にタイムトラベルをすると、過去を無理に変えた時、未来の世界も変わってしまう。過去の改変によって生まれる矛盾を「タイムパラドックス」といいます。
タイムパラドックスを分かりやすく言うと
タイムパラドックスで有名なのは「親殺しのパラドックス」です。
ある子どもが、自分が生まれるよりも前の過去の時間に行き、母親を殺してしまったとしましょう。すると、子どもは生まれないということになります。が、同時に、ということは、母親も殺されることはなく、子どもは生まれるということにもなるのです。
タイムパラドックスの類語
タイムパラドックスの類語としては、逆説、パラドックス、フレンチパラドックス、法人税パラドックスなどが挙げられます。
パラドックスを使った息抜き
では、実際のパラドックスの現象に触れながら、パラドックスについての知識を深めていきましょう。
面白い数学のパラドックス
「1と0.999…」は、どちらが大きいでしょうか。このように聞かれると、多くの人が「1の方が大きい」と答えるのではないでしょうか。
わずかであるにしろ、1の方が大きいと学校の授業でも習ってきたはずです。けれど、このパラドックスは数学で証明できるのです。
まず、1と0.999…のそれぞれに10をかけます。すると「1は10」に「0.999…は9.999…」になります。
ではここで、この10倍をした数字から、元の数字を引き算します。「10-1」と「9,999…-0.999…」となり、それぞれを計算すると、どちらも答えは「9」となります。
つまり「10-1=9.999…-0.999…」は「9=9」となるため、「1=0.999…」が正しいということに結論が出るのです。
頭を鍛えるパラドックス
「男か?女か?のパラドックス」といわれているものをご紹介しましょう。
では、問題です。「ある人には子どもがふたりいて、少なくとも男の子がひとりいるそうです。では、もうひとりの子どもが女の子の確率はいくつでしょうか」
言葉そのままを受け取って考えると答えは2分の1となるでしょう。けれど、数学用語的な考えで答えを導くと、答えは3分の2になります。これが、パラドックスです。
実はこの問題文は2つの解釈ができるのです。そのため答えが1つにならないという現象が起きます。
この問題文が「子どもがふたりいる親に、あなたには息子はいるかと聞くと、いるという答えが返ってきました。では、もうひとりの子どもが女の子である確率はいくつでしょうか」という解釈であれば、答えは3分の2になります。
一方で「子どもが二人いる親に、あなたの子どもの写真を見せてとお願いをしたら、息子の写真でした。では、もうひとりの子どもが女の子である確率はいくつでしょうか」という解釈であれば、答えは2分の1になります。
このパラドックスはマーケティング業界でも使われており、ベイズ推定と呼ばれています。
まとめ
パラドックスとはどういうものなのか、具体的なパラドックスを用いながらご紹介しました。
考えれば考えるほどおもしろいパラドックスで、パラドックスが関係する小説や映画もたくさんあります。あなたがすでに知っているものも、もしかしたらパラドックスが関係しているかもしれません。それほど、多くの作品にパラドックスは使われています。
この記事をきっかけに、もっとパラドックスについて関心をもっていただけたら、嬉しいです。
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約90%の質問に回答が寄せられています。
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