【年功序列の反対語は？】メリット・デメリットなどご紹介します

年功序列の反対語は成果主義ですが、年功序列と成果主義には、それぞれメリットとデメリットがあります。

この記事では、年功序列と成果主義を比較し、それぞれのメリットとデメリットを明らかにして、どちらの方が優れた人事制度なのかを考えてみます。

年功序列の反対語は成果主義になりますが、ここでは、年功序列と成果主義について説明します。
 

年功序列とは？

年功序列とは、企業に長く勤めるほど昇格や昇給が望める人事制度であり、日本では戦後になってから定着し、日本の高度経済成長を支えました。

年功序列の人事制度では、若手社員の時は地位も年収も低いですが、勤続年数が増えるにしたがって昇進し年収もアップします。

住宅ローンの返済や子供の教育費などで支出が増える30代後半～40代になると年収も増えますので、社員は人生設計が立てやすく、安定した生活が送れるなどのメリットが得られます。
 

反対語は成果主義

年功序列の反対語は成果主義であり、年功序列と成果主義では、人事評価の基準が違ってきます。

年功序列では、勤続年数や年齢が人事評価の基準になりますが、成果主義では成果をあげることが人事評価の基準になります。

成果主義では、勤続年数や年齢は人事評価の基準にならないため、40代のベテラン社員よりも20代の若手社員の方が高い地位に就き、高年収になるケースもあります。

日本では年功序列の人事制度を採用している企業が多いですが、成果主義に切り替える企業が増えてきており、今後はますます成果主義を採用する企業が増えると予測されます。

年功序列は社員にとってメリットがたくさんありますが、デメリットも存在します。

ここでは、年功序列のメリットとデメリットを解説します。
 

メリット

年功序列を採用している会社では、社員は安心して定年まで働くことができるため、優秀な人材の定着率を高めることができます。

社員からすると、生活を保障してくれる会社は運命共同体であるため、愛社精神や帰属意識が高まり、会社の発展のために尽力するようになります。

年功序列は人事評価が容易になることもメリットであり、人事担当者は社員の勤続年数と年齢に応じて、機械的に人事評価を行うことができます。
 

デメリット

社員のチャレンジ精神やモチベーションが低下することが年功序列のデメリットであり、やる気のない社員が増えると企業業績が悪化します。

年功序列では、中高年の社員の人件費が高額になるため、仕事に対するモチベーションが低下している中高年の社員に、高額な賃金を支払うことが必要になります。

中高年の社員の比率が高い会社だと人件費が高騰し、利益率の低下を招きます。

年功序列にはこのようなデメリットがあるため、年功序列とは反対の成果主義を導入する企業が増えています。

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年功序列の反対語の成果主義にもメリットとデメリットが存在します。

ここでは、成果主義のメリットとデメリットについて説明します。
 

メリット

成果主義は社員の実績や成果に対して、昇進や昇給で報いることができるため、社員のチャレンジ精神やモチベーションが高まります。

成果主義を導入すると会社内で競争原理が働き、社員同士で切磋琢磨することにより、より高い成果を収めることにつながります。
 

成果主義だと、優秀な社員が優遇されるため、優秀な社員は会社に残り、成果を出せない社員は淘汰されます。

成果を出せる優秀な社員だけが生き残れるため、戦える組織にすることができます。

成果主義では、成果に応じて給料が決まるため、成果を出せない社員の人件費を低く抑えられ、人件費の無駄がなくなります。
 

デメリット

成果主義では、成果を出すことが最優先であるため、社員は目先の成果をあげることだけに注力し、中長期的な視野がおろそかになりがちです。

社員はなんとしてでも成果を出そうとするため、強引な営業をするなど、コンプライアンスの意識も低下します。

成果主義の会社では、社員同士での競争が激化することで、社員同士で足の引っ張り合いをするなど、社内の雰囲気が殺伐としたものになりやすいです。

成果主義は人事評価が難しく、営業部門のように成果を数値化できる部門では適正に評価することができますが、事務部門のように成果を数値化することが困難な部門では、どのような方法で人事評価をするのかが問題になります。

年功序列を廃止して、年功序列とは反対の成果主義を導入する企業が増えていますが、年功序列の廃止には賛成意見と反対意見が寄せられています。

ここでは、年功序列の廃止に関する意見をまとめてみます。
 

賛成意見

年功序列の廃止に賛成する意見で多いのは、仕事に対するがんばりが正当に評価され、給料に反映するというものです。

年功序列の反対の成果主義では、努力をした人ほど報われるため、成果を出すために努力をいとわない人は、年功序列の廃止に賛成しています。

本当に実力のある社員だけが昇進できることも、年功序列の廃止に賛成する理由になっています。

年功序列の廃止に賛成する人は、能力が高い優秀な社員に多いです。
 

反対意見

年功序列の廃止に反対する意見で多いのは、社内の士気に影響が及び、社内の雰囲気が悪くなる恐れがあるというものです。

年功序列を廃止して成果主義を導入すると、競争意識が過剰に働くことで、社内の雰囲気が悪くなることが多いです。

社員同士の結束を大事にして、他の社員と協力して仕事をしたい人は、年功序列の廃止に反対しています。

成果主義を導入すると、目先の成果だけに関心が向いてしまうことも、年功序列の廃止に反対する意見の中では多いです。

年功序列のメリットは、社員の会社に対する忠誠心を高めることができ、社員の定着率を高められる点にあります。

年功序列と反対の成果主義のメリットは、社員のチャレンジ精神やモチベーションを高めることができ、無駄な人件費を削減できることです。

どちらが優れているとは一概にはいえませんが、日本経済の低迷や少子高齢化などで、年功序列から成果主義に移行する企業が増えています。