
資本金は1億円以下の方が得するの?わざと中小企業にするメリットとは
会社を設立する際には資本金が必要となりますが、その資本金が1億円を超えるかどうかによってその対応が変わってきます。企業にとって、この1億円という金額は一つの分かれ目となるのです。そこでここでは、この資本金1億円という金額が会社にとってどのような違いがあるのか説明していきます。
資本金が1億円以下である企業のメリット
資本金が1億円を超えるかどうかは法人税上で重要な分岐点となります。
法人税上では資本金が1億円以下であれば「中小企業」として扱われ、税法上次のような多くの優遇策が受けられるのです。
(1)法人税率の軽減
(2)機械などの特別償却
(3)試験研究費の税額控除
(4)人材投資促進
(5)交際費の控除限度額 (年800万円以下の交際費枠)
(6)繰越欠損金が一部排除
(7)少額減価償却資産の損金算入特例の適応
これは国の制度として、多くの中小規模の企業を育成を図るという意図もあります。
また、このメリットを受けるために資本金を1億円以下としている企業もあるようです。
しかし、資本金が1億円以下であったとしても、(1)と(5)の措置が適応外になる場合があります。
その場合というのは、その企業が、資本金5億円以上の大会社の完全子会社である場合です。
JobQにも、同様の質問が寄せられています。
中小企業が資本金1億円以上にするメリットって何でしょうか?
学生です。
将来起業を目指して勉強しているのですが、資本金について少し引っ掛かっている部分があります。
それは中小企業の資本金が1億円以上の企業があるという点です。
資本金の一部減資を行い、1億円未満にすると中小企業の特例が受けられるし、資本金の一部を資本準備金にしても純資産額は変わらないので特段経営指標に影響も出ないハズです。
それらの点から、中小企業の資本金が1億円未満だとメリットが多い気がします。また資本金1億以上だとデメリットも多いように思うのですが実際違うのでしょうか?
中小企業が資本金1億円以上にするメリットはどういう点にあるのでしょうか?
お手数ですがご教示お願いします。
中小企業が資本金1億円以上にするメリットと言えば、
税務署管轄から国税庁管轄へと変わるという点でしょう。
国税庁管轄になると資本金1億円ギリギリの会社などは零細企業ですので税務調査が少なくなります。
また、中小企業のまま会社を経営するのであれば、国税的にも地方税的にも均等割が安くなったりするので、資本金1億未満は多いにメリットがあると言えます。
その他、資本金に関してはメリットもデメリットもあまりない気がします。法律上、規制が掛かるかどうかの差だと思います。
とのことでした。
やはり資本金を1億円未満にすることは、大きなメリットがあるようです。
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