
キャリアカウンセラーが取得すべき民間資格|独学・通信でも取れる?
キャリアカウンセラーの資格について解説します。キャリアカウンセラーには特別な資格は必要ありませんが、民間のキャリアカウンセラー資格が存在します。キャリアカウンセラーの資格は独学でも取得可能なのでしょうか。また、キャリアカウンセラーの資格は通信でも取得できるのでしょうか。今回はキャリアカウンセラーが取得すべき民間資格を含め解説していきます。
キャリアカウンセラーに国家資格はない
キャリアカウンセラーになるために、特別な資格は必要ありませんが、民間のキャリアカウンセラー資格があります。
実際にキャリアカウンセラーとして働いている人の多くは、民間のキャリアカウンセラー資格や、国家資格のキャリアコンサルタントを取得し仕事をしています。
資格必須の業種ではないとはいえ、それを実践するには広範な知識とスキルが必要です。
実際に教育機関や公的な職業支援機関でのキャリアカウンセラー求人には、それに関する資格を保有していることを就業要件としていることが多い現状です。
そういった意味でもキャリアカウンセラーに関わる資格を取得することをおすすめします。
キャリアカウンセラーが取得すべき民間資格
厚生労働省はキャリアコンサルタントに関するレベルを「導入レベル」「標準レベル」「熟練レベル」「指導レベル」の4段階に分けています。
キャリアコンサルタント資格を持っていると「標準レベル」に該当し、さらにキャリアコンサルティング技能士2級で「熟練レベル」、1級で「指導レベル」の技能がある証となります。
以下のような資格を取得することで、自身のキャリアカウンセラーとしての習熟度を示すことができるでしょう。
資格①キャリア・コンサルティング技能士
試験内容 | 1級:学科試験、実技試験(論述・面接) 2級:学科試験、実技試験(論述・面接) |
受験費用 | 1級:学科試験8,900円 実技試験29,900円 2級:学科試験8,900円 実技試験29,900円 |
合格率 難易度 |
1級:学科65.2% 実技3.8% 2級:学科69.8% 実技12.4% |
※参考:キャリアコンサルティング技能検定 - キャリアコンサルタント
:キャリアコンサルティング技能検定
キャリアコンサルティング技能検定は、キャリアコンサルティングに関わる知識と技術を図る国家検定で、求められる能力水準に応じて1級、2級に区分されます。
キャリアコンサルタントの上位資格として位置づけられ、実務経験を有している人の技能レベルを問う検定のため、キャリアカウンセラーが技術向上のために受験することが多いです。
受験資格として1級は10年以上、2級は5年以上の実務経験が求められます。
資格②CDA資格認定
CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)資格とは、日本キャリア開発協会が認定している代表的な民間資格です。
2000年の誕生以来、実務家向けの資格として多くのキャリアコンサルタントがCDA資格認定試験を受験してきました。
しかし2016年にキャリアコンサルタント国家試験ができた影響で、2015年に実施された第49回試験をもってCDA資格認定試験は終了しています。
現在もCDA資格の認定・養成講座の開催は行われており、「CDA資格取得の前提条件」を満たし「CDA会員」としてJCDA(日本キャリア開発協会)に入会することで取得することができます。
CDA資格の前提条件など、資格取得に関する詳細についてはCDA資格認定・CDA入会方法 | CDA資格認定に記載されていますので、ご確認ください。
資格③GCDF-Japan試験
試験内容 | 筆記試験・実技試験 (GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラムを 全12日間全ての出席が必須) |
受験費用 | 受験条件によって費用が異なる。 詳細は以下の参考URLで確認してください。 |
合格率 難易度 |
- |
※参考:GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム
GCDF-Japan試験は、キャリアカウンセリング協会が運営している世界的なキャリアカウンセラー資格です。
日本の他に、アメリカ、カナダ、中国など世界15ヵ国でも採用されています。
資格認定を行うためには、GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラムを修了し、筆記・実技共に試験に合格、さらにキャリア実務における必要経験年数を満たしていると申請することができます。
試験合格にはGCDF-Japan試験、CCA実力判定試験、CCA実力診断プログラム(ベーシック)、キャリアコンサルタント試験(国家資格)のいずれかが必要で、合格科目を組み合わせて申請することも可能です。
また、受験費用は受験条件によって異なります。
資格取得に関する詳しい情報はGCDF-Japan資格申請について | 特定非営利活動法人キャリアカウンセリング協会に記載されています。
キャリアコンサルタントの資格について
キャリアコンサルタント資格は、厚生労働省が定めるキャリアコンサルタントに関するレベルのうち「標準レベル」になります。
上記で紹介した民間資格の中でも、それを取得していることが受験要件となるものもあるため、キャリアカウンセラーを目指すうえでまずは取得しておきたい資格です。
こちらでは、キャリアコンサルタントの資格の概要、取得に関わる費用や合格率などについて詳しくご紹介します。
キャリアコンサルタント資格の概要・試験内容
キャリアコンサルタント資格は名称独占の国家資格です。
受験資格を得て年に3回行われる国家試験の筆記試験、実技試験共に合格したのち、特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会のキャリアコンサルタント名簿への登録が必要です。
筆記試験は四肢択一のマークシート方式、実技試験は記述式の論述試験と、ロールプレイ・口頭試問の面接試験が行われます。
キャリアコンサルタント資格の合格率・難易度
2019年に実施された第13回キャリアコンサルタント試験の合格率は、学科試験70.4%、実技試験65.4%、学科及び実技試験合格率58.1%で難易度は高いと言えます。
学科試験100点満点中70点以上で合格、実技試験150点満点中90点以上で合格です。
また、どちらか一方が不合格の場合、次回の試験で合格した方は試験免除となり再チャレンジをすることができます。
※参考:https://www.jcda-careerex.org/files/result/276summary.pdf
キャリアコンサルタント資格の受験費用
国家試験の受験費用は、学科試験8,900円、実技試験29,900円です。
合格したのちにキャリアコンサルタント名簿への登録が必要となり、手数料8,000円及び登録免許税9,000円の計17,000円が必要となります。
なお、キャリアコンサルタント資格を継続するためには5年ごとの更新が必要です。
更新のためには知識講習8時間、技能講習30時間のキャリアコンサルタント講習を受講する必要があります。
講習受講にかかる費用は30万~50万円です。
キャリアカウンセラーの資格は通信講座でも取得できる?
キャリアカウンセラーの資格は働きながら取得を目指すという人が多く、通信講座を利用することもできます。
しかしながら、専門的な知識と技術が必要とされる資格であることから、通信課程での学習に難しさを感じ、挫折してしまう人もいます。
夜間や週末に講義を開講している場合もありますので、自分の生活スタイルと照らし合わせながら、計画的に学習を続けられる方法を選ぶと良いでしょう。
キャリアカウンセラーの資格は独学でも取得できる?
キャリアカウンセラーになるために特別な資格は必要ありませんが、前述したような資格を持っていることでより質の高い業務にあたることができることがわかりました。
知識を得るだけなら本を読んで独学でも可能ですし、中にはキャリアコンサルタントの受験資格を実務経験で獲得し、独学で国家試験を受験・合格する人もいます。
しかし専門的な教科内容に、独学だけでは難しさを感じる人が多いです。
養成講座を受講することで座学の知識だけでなく、演習などを通して実践で役立てるスキルを身に着けることもできます。
キャリアカウンセラーの資格のまとめ
今回は、キャリアカウンセラーにおすすめの資格についてご紹介しました。
キャリアカウンセラーに関わる資格は複数ありますが、これから目指していくという人はまず基礎的な資格となるキャリアコンサルタントを取得することがおすすめです。
また、資格取得後もスキルアップを目指して、継続的に学習し続けることが大切な職業です。
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約90%の質問に回答が寄せられています。
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