
【アサーションの資格とは】取得難易度や取得方法などご紹介
アサーションという言葉を聞いたことがありますか?アサーションとは、もともとは精神医学・行動医学の用語として使われ、他者とのコミュニケーションにおける「自己主張」という意味です。今回はアサーションの資格の取り方やその難易度、また実践的な使用方法をご紹介致します。
アサーションとは
近年になり、さまざまなビジネス用語が多用されるようになりましたが、そのなかでもビジネススキルに関する用語は多くあります。
今回は、コミュニケーションに関するスキルとして取り上げられる「アサーション」という言葉とそのトレーニング方法についてご紹介します。
アサーションについて
「アサーション」とは、英語の「assertion」からきています。
Weblio英和辞典によると、「assertion」は「断言・断定・主張」という意味の言葉です。
日本語で「アサーション」というときは、「円滑なコミュニケーションにおける自己主張」という意味合いで、コミュニケーションに「断言・主張」といった強いニュアンスが含まれています。
アサーションタイプとは
「アサーション」には3つのタイプがあります。
それぞれのタイプは次のようなものです。
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アグレッシブタイプ
「アグレッシブ」という言葉からもわかるように、攻撃的なタイプです。
この特徴は、自分の主張を通すことに主眼をおき、状況によっては大声をあげたり、明らかに悪意を感じる言動を伴ったりする主張方法で、優位に立とうとします。
特に日本では、まだこのタイプの割合が多くみられ、円滑なコミュニケーションのために、このタイプをどのように対処するかがポイントになります。
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ノンアサーティブタイプ
これは、アグレッシブタイプとは真逆の主張しないタイプです。
特徴としては、自分の考えや主張を述べることそのものを苦手にしていたり、控えめで、曖昧な表現を好みます。またはっきりとせず言い訳をすることでその場を回避しようという癖がみられます。
アグレッシブタイプとは違う意味で、対処に技術を要するタイプといえます。
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アサーティブタイプ
アグレッシブとノンアサーティブの良い要素をバランスよく兼ね備えるのがアサーティブタイプです。
特徴として、相手の気持ちを配慮したうえで、自分の主張・考えを伝え、場の空気を大切にします。
また状況に応じて、的確な表現を使い分けることができます。
コミュニケーションを円滑に進めるうえでは、「アサーション」のタイプを知ることが有効であることがよくわかります。
アサーションのスキルとは
アサーションのスキルとは、つまり円滑なコミュニケーションを意図した「自己主張」のスキルと言い換えることができます。
一方的に主張するだけではなく、相手の意見や状況を理解するという、双方向のコミュニケーションスキルである点がポイントです
アサーションに関する資格とは
ここでは、アサーションに関する資格について確認しましょう。
アサーションに関する資格
アサーションに関する資格には、国家資格は存在せず、公的機関の資格検定があります。
コミュニケーション能力を測ることもでき、転職などでアピールできる資格のひとつになると考えられます。
アサーションスキル検定とは
アサーションに関する資格として、「言い方上手(アサーションスキル)検定」というものがあります。
これは、一般社団法人日本ヒューマンスキル教育推進協会が認定するアサーションスキルを判定する検定試験です。
アサーションを学びスキルアップを目指せる講座とは
アサーションスキル検定のためのアサーション講座も開催されており、それ以外では、資格講座で有名なユーキャンで「コミュニケーション・スキルアップ」という講座で、アサーションの基本スキルを学ぶことができます。
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アサーショントレーニングの方法
ビジネスシーンで最も重要なスキルのひとつということもあり、アサーションを習得するためのアサーショントレーニングもさまざまな分野で導入されています。
ここでは、アサーショントレーニングの方法について確認しましょう。
ビジネスシーンでの活用方法
特にビジネスシーンでは、あらゆる形でアサーショントレーニングを活用することができます。
例えば、
- 職場での風通しを良くする:どの立場の人間でも自由に意見が言える環境を作る
- メンタルヘルス対策:人間関係の改善と、自身の意見が言えないストレスを軽減する
- 管理職研修:管理職の立場で、アサーションを理解することで、全体へ有効になる
アサーショントレーニングの効果
アサーショントレーニングの最大の効果は、コミュニケーションを円滑に進めるスキルを手に入れることができるということです。
表現方法といった手法としてのスキルだけではなく、精神的または思考として「相手を意識する」「状況を冷静に判断する」といった姿勢を習得することができ、ビジネスはもちろん、日常生活にも多くのメリットがあります。
アサーショントレーニングの実践例
アサーショントレーニングの実践例として、実際に起きうる場面を想定してどのようにアサーションするかを考えていきます。
例えば、
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上司からの無理な依頼を断る
この場合、「今はちょっと忙しいです…」といった「No」であることを伝えようとしていることはわかるものの、明確さに欠ける表現はアサーションではありません。
ここで、「今明日期限の書類作成を優先して進めているのですが、終わり次第、その案件に取りかかるというのはいかがでしょうか?」というように、相手の状況や依頼を理解しようという姿勢を見せつつ、自身の現状を明確に伝えて、選択肢を提案する、というのがアサーションです。
アサーションのカウンセリングについて
アサーションは、もともと精神医学・行動医学の用語から派生していることもあり、アサーションのカウンセリングがあるというのは納得できます。
ここでは、アサーションのカウンセリングについてご紹介します。
どういう人に向けたものなのか
アサーションのカウンセリングは、ビジネス向けというよりは、対人関係や自己表現に問題を抱えた人に向けたものです。
コミュニケーションの根底にある対人関係に有効なアサーションは、個人個人の本来持つ表現方法に関わることなので、個人カウンセリングが活用されています。
カウンセラーに必要なアサーションとは
アサーションのカウンセリングでも、「アサーション」が活用されています。
カウンセラーは、相手の悩みや問題と認識していることを傾聴し、受け止めた上で、それに対する対処法や別の選択肢を提示することが求められます。
これは、まさしくアサーションの典型例です。
アサーションと心理カウンセリング
心理カウンセリングによって、アサーションするための姿勢・基盤を作ることができ、またそれと同時に心理カウンセリングそのものがアサーションによって成り立っているということになります。
アサーションを武器にするには
コミュニケーションスキルのひとつともいえるアサーションは、ビジネスシーンでは有効な武器にもなり得ます。
ここでは、ビジネスにおけるアサーションについて確認してみましょう。
ビジネスでの人間関係を円滑にするには
ビジネスでの人間関係の肝になるのが、コミュニケーションです。
会話をする上で、お互いが気持ちよく率直に意見を交換できる状態が、ビジネス上では特に求められます。
パワーバランスといった立場に影響されず、誰しもが対等に責任ある発言ができる関係性が、アサーションを意識することで実現できるのです。
アサーションを学ぶべき理由
アサーションを学ぶことで、ビジネスマンとしてのスキルアップが目指せるだけではなく、何よりも自分自身の精神的ストレスを軽減することができます。
業務に関連する不可避なストレス以外の無駄な負荷をなくすという意味で、アサーションは重要なスキルなのです。
ビジネスで役に立つアサーション
ビジネスでは、あらゆる人間関係でアサーションが役立ちます。
例えば、
- 若手スタッフのミスを指摘する
- 上司からの高評価に応える
強く出すぎてしまったり、逆に謙遜しすぎてしまったり、というのですがなく、相手の立場を理解した上で、自分の主張をするというバランスが、ビジネスをあらゆる角度から好転させることにつながります。
まとめ
アサーションというスキルは、活用できる場面が多く、自分自身のメンタルヘルスにも効果がるものです。
まずは自分の「アサーション」のタイプを知ることから始めてみましょう。
あらゆる疑問を匿名で質問できます
約90%の質問に回答が寄せられています。
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