獣医師は、様々な分野において活動できる職業です。しかし、転職したいと考えている獣医師の方も一定数存在しています。では、獣医師はなぜ転職を考えるのでしょうか。今回は、獣医師が転職を考える理由とともに、理由別におすすめしたい転職先をご紹介していきたいと思います。
獣医師が転職をしたいときの理由の上位には、年収が低いからという理由があります。
厚生労働省が行った調査(賃金構造基本統計調査)の結果では、獣医師の平均年収は約585万円となっています。
獣医師が、激務であることと動物の命を扱っていることを考えるとこの金額は決して高くない年収に思えます。
獣医師は、勤務先の病院によっては、当直やペットの緊急手術などもあり、不規則な生活を送ることも多くあります。
また、動物の命に関わるような、責任が重い場面に直面することも多くあり、精神をすり減らすことも多くあります。
また、動物病院だけでなく、空港や海港で輸入品の食品や動物などに紛れて病原菌が入ってこないように確認する検疫業務など、日本全体への影響が大きく、社会的に責任の重い仕事も行います。
そのような仕事の内容や量と年収が割に合っていないと考える人も多いようです。
しかし、2018年の日本人の平均年収は、441万円ほどです。
この一般的な給与水準と比較すると獣医師の平均年収は、日本人の平均年収よりも1.3倍であり、高いと高いと考えられます。
ただし、医師や歯科医師などの他の医療系職種との比較すると獣医師の平均年収は、低くなります。
厚生労働省は、賃金構造基本統計調査の結果、医師の平均年収は1161万円、歯科医師の平均年収は849万円であると発表しています。
厚生労働省が行った賃金構造基本統計調査の結果より、経験年数ごとに獣医師の平均年収を表にまとめました。
勤務先や勤務内容によって年収は異なりますが、あなたの年収が低いのか確認するための参考にしてください。
【男性】
経験年数 |
年収 |
月額給与 |
ボーナス |
---|---|---|---|
1~4年 |
463万円 |
33万円 |
65万円 |
5~9年 |
575万円 |
42万円 |
73万円 |
10~14年 |
705万円 |
47万円 |
142万円 |
15年以上 |
713万円 |
46万円 |
159万円 |
【女性】
経験年数 |
年収 |
月額給与 |
ボーナス |
---|---|---|---|
1~4年 |
439万円 |
30万円 |
73万円 |
5~9年 |
501万円 |
35万円 |
80万円 |
10~14年 |
591万円 |
40万円 |
113万円 |
15年以上 |
580万円 |
39万円 |
105万円 |
参考サイト:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
動物病院の勤務医の場合、大きい動物病院の方が、小さい動物病院よりも年収は高くなり傾向があります。
厚生労働省が行った賃金構造基本統計調査の結果では、企業規模が1000人以上の企業に務める獣医師の平均年収は約700万円、100人~999人では約666万円、10人~99人では約532万円となっています。
動物病院に勤務し年収を上げたい人は、転職の際に大きめの動物病院をおすすめします。
獣医師は、医師のようなインターン制度は整っていないため、獣医師の免許を取得しても実務経験はありません。
そのため、大学卒業後、すぐに開業医になることはほとんどの場合ありません。
どこかの動物病院に勤務医として入り、実務経験を積みながら、一人前の獣医師を目指すことが多いです。
技術と知識がしっかりと身につけば開業医として、自分の動物病院を持つことが可能です。
勤務医では、年収がある程度決まってしまい上限がありますが、開業医は自分の努力次第でいくらでも年収をあげることができます。
次に、結婚や出産によって、働き方を変えたいと思っている場合の転職についてご紹介します。
獣医師の仕事は、勤務時間が長く、激務といわれていますが、女性でも長く獣医師を続けていけるようにと働き方改革が行われている職場も多くあります。
結婚や出産によって、働き方を変えるための転職をする女性は多くいます。
転職をしなくても、アルバイトやパートなどライフスタイルに合わせて働き方を選ぶことも可能です。
獣医師を求める動物病院などは数多くあり、正社員だけでなく、アルバイト・パート、派遣など子育てをしながら無理なく働ける雇用形態もたくさんあります。
たとえば、子供が小さいうちは、パートで1日4時間を週に2日などと無理なく働いて、子育てがひと段落ついてから正社員に復帰するなどの方法を取れる動物病院も多くあります。
公務員の獣医師は、勤務時間が安定し、また残業も比較的少ないため、家庭と仕事を両立しやすいといえます。
そして、産前産後の休暇、育児休業制度、看護休暇制度が整えられているので、休日や休暇が取りやすいという特徴もあります。
転職理由がスキルアップをしたいという獣医師の転職についてご紹介します。
獣医師として、数年経験を積んだあとは、自分自身のステップアップを検討する時期です。
専門分野を見つけて、専門医を目指す場合は、専門分野の勉強をして、経験ができるところに転職をしましょう。
独立して開業を目指す場合は、獣医学の勉強だけでなく、経営や病院運営についての勉強を開始しましょう。
同じ動物病院で2~3年働くと、一般的にはその動物病院で学べることの大半を覚えてしまいます。
同じ動物病院で経験を積むよりも、違う動物病院で新しい視野を持って新鮮な経験をした方が、スキルアップにつながることもあります。
他の動物病院へ実習をしに行くことで、同じ環境の中で凝り固まった考え方を変えるいい機会になります。
獣医師が転職を考える理由の中には、もう獣医師をしたくないという理由もあります。
獣医師の仕事をしていると、助けられない命もたくさんあります。
また、事故などによって無残な姿で病院に運ばれてくる動物を見ること、病気で苦しんでいる動物を見ることもたくさんあります。
動物が好きだから獣医師になったからこそ、そのような場面に直面するとよけいにつらく感じてしまいます。
公務員の獣医師は、動物病院の獣医師とはまったく違った仕事内容になるので、動物病院以外で働きたいという人におすすめです。
国家公務員の獣医師は、主に検疫業務や研究業務に携わります。
検疫業務は、全国の空港や海港で、海外から病原菌などが日本国内に侵入しないよう、海外からの食品や動物の検査を行う仕事です。
研究業務は、実験動物管理施設で、鳥インフルエンザや狂牛病などの人と動物の共通感染症などについて研究を行います。
地方公務員として働く行政獣医師は、主に保健所、食肉衛生検査施設、研究施設などで働きます。
例えば、保健所では、食品衛生監視員として、新しくできた飲食店に対し審査を行い営業許可を出します。
また、店舗の立入検査を行い違反施設に対し営業停止の指示を行ったり、飲食店に対し監視・指導・教育を行います。
獣医師が活躍している一般企業はたくさんあります。
例えば、製薬企業などでは、薬の開発において動物を扱って実験をすることが多く、試験責任者、病理学者、実験動物の管理などで獣医師が活躍しています。
ほかにも飼料メーカーにて、活躍する獣医師もたくさんいます。
飼育の開発・研究だけでなく、農場での疾病対応や栄養管理など幅広く活躍しています。
獣医師の転職について、転職理由ごとにご紹介をいたしました。
獣医師は、さまざまな分野で活躍できる仕事です。また、ライフスタイルにあわせ働き方を比較的変えやすい仕事です。
ぜひ自分に合った働き方を見つけてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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