
携帯ショップ店員に将来性はあるのか?準備しておくべきことを解説
5Gの恩恵を大いに受けることが予想される業界として、通信業界があります。さまざまな格安SIMの登場や、楽天が本格的にキャリアとして参入するなど、今後10年程度は、通信業界にとって大きな変革の時代です。通信業界の最前列で営業する、携帯ショップ業界を紹介します。
携帯ショップ店員の将来性はないと言われる理由
携帯サービスを最前線でお客様に届けるのが、携帯ショップです。
確かにたくさんのお客さんに対応するのが楽しいというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実態は日々アップデートされる商品設計を理解し、またそれをお客さんに一から説明する必要があるため、想像を超えるハードワークとも言えます。
1.そもそも大手通信会社員ではない
携帯ショップ店員は、実は大手通信会社の社員ではありません。
販売代理店といって、大手通信会社から仕事を受注している会社になるため、職場の大半は派遣社員や契約社員で構成されており、正社員はごくわずかです。
仮に、正社員で携帯ショップに就職したとしても、大手通信会社に勤務することはなく、あくまで販売員の1人として、携帯サービスを販売し続けることになります。
2.キャリアアップの方向が限定される
日中の業務は接客が中心ですが、主体的な販売というよりは、顧客の質問や要望を聞くなどといった、受動的な業務が主な仕事です。
そのため、自身の価値向上を目的としている人にとっては物足りない面があるかもしれません。
また、大企業ではないため、キャリアアップなどにも限りがあります。
3.現在の知識が将来に活かせない
携帯ショップ店員は、日々アップデートされる商品内容や、競合他社の同行を把握するなど、覚えなくてはならない事が多々あります。
特に最新機種の発表時にはたくさんの知識を入れ替える必要があるため、職場以外の場所でも覚える仕事が増えてくることでしょう。
しかし、そういった知識を将来的に活かせるかは限定的です。
4.携帯電話のコモディティ化
携帯電話のコモディティ化が加速しています。
携帯電話がガラケーからスマートフォンに変化した時は、非常に衝撃的でした。
しかし、最近のスマートフォンは、少しカメラの質が良くなったり、容量が多少増加した程度で新商品となるため、革新的な変化がありません。
そもそも大手通信企業は、キャリアサービス事業よりも、金融や保険ビジネスへの領域拡大に力を入れており、携帯ショップはむしろその窓口としての役割を大きくしています。
また携帯ショップでの相談の有料化などの流れもあり、携帯ショップの役割をオンラインに移行する流れもあります。
5.低賃金
携帯ショップ店員の給料は、労働環境の割に高くないこともあり、また契約件数によって給料が変わってくることもあります。
そのため、人によっては低賃金にならざるを得ないこともあるでしょう。
6.長時間労働
店舗自体は19時程度で閉まるのが一般的ですが、閉店後も報告書作成や営業計数管理など、さまざまな事務作業が発生します。
すべての業務が終了し、帰宅できるのは21時以降になるというショップもあり、自己投資に充当する時間の確保が難しい傾向です。
また、変則的なシフト勤務になるため、急な出勤要請が少なからず発生します。自己研鑽のためのセミナーに参加しづらくなる実態があります。