厚生労働省が運営している職業情報提供サイトO-NETによると、平均年齢43.8歳時の潜水士の平均年収は431.7万円と発表されています。

日本人全体の平均年収は約461万円なので、潜水士の平均年収の方が低いということが分かります。

ただし、潜水士は勤務先によって年収が大きく変わり、勤務体系は以下の種類に分かれます。

公務員(海上保安庁・海上自衛隊)
民間企業
フリーランス

それでは、1つずつ見ていきましょう。

公務員(海上保安官)潜水士の年収は約672万円

海上自衛隊や海上保安庁に入ると、公安職俸給表(二)という規定を基に給与が支払われます。

年功序列ではなく、「佐官級」「尉官級」「下級士官」など、階級と号によって支払われる給料も変わるようです。

海上保安庁では、階級は1~9まで、号は1~89まであり、数字が大きくなるにつれて、以下のように給与も上がります。

ここでは、各階級につき1号の場合の月収をご紹介していきます。

階級＋1号	初任給(円)
1	160,800
2	223,200
3	260,100
4	292,900
5	319,300
6	347,600
7	381,900
8	422,800
9	458,400
10	521,700

定型的な業務をこなす1級号から、海上保安部長の職務に当たる9級の海上保安官まで、業務内容に応じて月給が変わります。

公安職俸給(二)に則って支給される従事者たちの平均月給は約41万円であり、さらに海上保安官の平均年収は約672万円とされているようです。

公務員になると、日本人の平均年収よりもかなり給料が高いということになります。

参照:公安職俸給表(二) │人事院
参照:令和4年国家公務員給与実態調査報告書 │人事院

公務員潜水士の年収と比較│陸上・水上自衛隊

水上保安官と陸上自衛隊の年収の比較をすると以下のようになります。

海上保安官(潜水士)の年収│約672万円
自衛隊の年収│約520万円(平均年齢35歳時)

海上保安官と陸上・海上自衛隊は違う種類の俸給表に基づいて給料が規定されています。

どちらも危険を伴う仕事であるため、一般企業に勤める人々の平均年収よりも高く、階級ごとに年収が上がっていくのは同じような仕組みになっているようです。

民間企業勤めの潜水士の年収は約431万円

民間企業勤めの潜水士の年収は、冒頭でお伝えした約431万円となります。

全国の平均年収が437万円なので、潜水士の平均年収の方が少し低いですが、生活に困るほどの薄給ではありません。

また、潜水士は常に危険と隣り合わせの仕事です。

公務員と同様に、福利厚生や手当の面で好待遇な仕事だと言われています。

参照: 平均給与│国税庁

民間企業の潜水士の年収

厚生労働省が運営している職業情報提供サイトO-NETによると、平均年齢43.8歳時の潜水士の平均年収は431.7万円と発表されています。

月収額は約26万円という結果でした。

公務員の潜水士の平均年収と比べると低いことが分かります。

参照:職業情報提供サイト O-NET│厚生労働省

フリーランス潜水士の年収はピンキリ？

フリーランスの潜水士の収入はピンキリです。

ある程度キャリアを積んで独立する、などしなければ安定して仕事に就くことはできないと思った方がよいでしょう。

ある程度の経験とコネクションがあり、安定して仕事を請け負えるようになると、日給20,000~25,000円ほどになることもあるようです。

月に20日間働くとすると、単純に計算すると40万∼50万円ほど稼げることになります。

しかしフリーランスの場合は、その収入の中から保険料や税金を納める形になるため、実際の手取りはもう少し低く見積もった方がよいでしょう。

案件の大きさ・仕事量・依頼単価によっては、企業に属していた時の収入を遥かに超えることもあります。