
【日経平均株価とは】算出方法や問題点などをご紹介致します
皆さん、日経平均株価について詳しくご存知でしょうか。この記事では、日経平均株価が何を指すのか、日経平均株価が重要な理由などご紹介致します。また、日経平均株価の算出方法や、日経平均株価の問題点についても解説致しますので是非参考にしてみてください。
日経平均株価とは何を指すのか
日経平均株価という言葉を、誰もが聞いたことがあると思います。
しかし、具体的に何を指すのか、ずばり答えられる人は少ないかもしれません。
日経平均株価が何を指すのか知っていると、日本の状況をより理解することができるので、この機会に日経平均株価とは何かを知っておきましょう。
日経平均株価とは
日経平均株価とは、日本の大手企業の株価を平均した数値を表します。
日経は、日本経済新聞社のことです。日本の大手企業225社の株価の平均値を表したものが、日経平均株価といいます。
日経平均株価の銘柄には、花王やアサヒなどがあります。
日経平均株価を構成する6つのセクターとは
6つのセクターとは、日経平均株価の225ある大手企業を、業種別にまとめたものです。
6つのセクターは以下になります。
- 技術
- 金融
- 消費
- 素材
- 資本財、その他
- 運輸、公共
6つのセクターには、それぞれに割り当てられる36の業種が存在します。
- 技術・・・医薬品、自動車
- 資本財、その他・・・建設、不動産
などです。
6つのセクターの中で一番大きい割合を占めているのは素材になり、約30%になります。続いて、技術が約25%です。
日経平均株価が重要な理由
日経平均株価は、大手企業225社の株価の合計が平均して表されています。
株価なので、日経平均株価が上がれば企業の経営も順調であり、下がれば企業の経営は上手くいっていないことが分かります。
ですので、会社の株を購入したいと思ったときに日経平均株価を見ればどの企業が上向きなのかを知ることができるのです。
また、株価が上昇するということは日本の景気がいいということも表しているので、日本の経済状況を知ることができます。
225銘柄は定期的に見直しされる
日経平均株価は大手企業225社の株価の平均値です。
その225社の株の銘柄は、定期的に見直しされます。
日経平均株価は日本の経済状況を表すものです。経営不振の会社や倒産した会社は225銘柄から外され、他の会社と入れ替えられます。
日経平均株価の算出方法
日経平均株価とは、日本の大手企業225社の株価を平均値したものであることが分かりました。
平均値を出すということは、単純に各企業の株価を足して、225で割ればいいかと思ってしまいますが、算出方法はもう少し違います。
日経平均株価の算出方法を確認してみましょう。
「みなし額面」に修正
株価には、額面というものがあります。額面とは、会社が発行した1株の値段のことです。
額面は会社ごとに異なるため、ほとんどの企業が額面を50円とする「みなし額面」に修正して計算することになりました。
みなし額面が50円でない会社もありますが、その場合でも225銘柄すべてが下記の計算方法で計算します。
株価×(50円/みなし額面)=換算額
株価が500円でみなし額面が50円だったら、換算額は500円です。
株価が1000円でみなし額面が250円だったら、換算額は200円になります。
この計算方法で、換算した225銘柄の株価の合計を出していきます。
株価の合計と除数の割り算
みなし額面に修正した計算方法で株価の合計が出せたら、次に行うのが除数の割り算です。
ここでは、単純に225で割りません。
なぜなら、225銘柄は定期的に入れ替えがされるので、入れ替え前と入れ替え後で株価に影響があるからです。
A社とB社があったとして、それぞれ株価が300円と700円だったとします。
平均を出すには300円+700円を2で割り、出てきた数値500円が平均値です。
しかし、A社が入れ替えられ、株価800円のC社が入ったら、800円+700円を2で割ると平均値が750円になります。
これでは、株価の入れ替えによって平均値が大きく変動してしまいます。
このようなことを防ぐために、上記例を踏まえて、以下のようなことをします。
1500/1000=1.5
1.5×2(もとの除数)=3(新しい除数)
1500/3=500
最終的に、平均値が始めのA社とB社の平均値の500円になりました。
除数の割り算を行うと、平均値に変動が起こらないようになります。
225銘柄は常に同じ企業が採用されているわけではない
日経平均株価の225銘柄は、定期的に入れ替えが行なわれるので同じ企業が採用されているわけではありません。
経営不振の会社や倒産した会社は入れ替えの対象となりますが、具体的にどのように入れ替えが行なわれているのでしょうか。
確認してみましょう。
定期入れ替え
日経平均株価の銘柄の定期入れ替えは、経営不振の会社と今後の見込みのある企業が入れ替えられます。
日経平均株価は日本の代表みたいな企業なので、これから成長が見込める企業は選ばれる可能性が高いです。
定期入れ替えは、毎年10月に行われます。
臨時入れ替え
臨時入れ替えとは、225銘柄から企業が抜けてしまった場合に次の企業が急速に補充されることです。
倒産や上場企業から外された場合、株価の平均値の変動が起きないように次の企業を補充します。
225銘柄に採用有無による企業への影響
日経平均株価は、日本の大手企業であることを銘打ってくれるものです。
日経平均株価の225銘柄に採用されたら、それは企業として認められたともいえます。
ですので、225銘柄に採用されるとその企業への期待が高まり、株価は上昇する可能性が高いです。
反対に、225銘柄から外されてしまうと、企業への信頼度が減ってしまうので株価は下落する可能性があります。
日経平均株価の問題点
日本を代表する企業の平均株価を出し、日本の経済状況をも表している日経平均株価にも、問題点があります。
問題点が分かれば、日経平均株価を見たときに推測できることがあるかもしれませんね。
日経平均株価の問題点とはいったいどのような点なのか、見ていきましょう。
一部の企業が株価の変動に影響力を持っている
日経平均株価の変動に、3社が大きな影響力を持っています。
それは
- ファーストリテイリング
- ソフトバンク
- ファナック
の3社です。
この3社の株価が割合の多くを占めているので、この3社が動けば日経平均株価の変動が影響を受けるようになっています。
株価が好調な企業への入替えにより上昇率が低い
日経平均株価の225銘柄の入れ替えは、経営不振の会社を外し、見込みのある会社を参入させるやり方です。
そうすると、株価が低い会社が外され、株価が高い会社が参入することになります。
その繰り返しなので、日経平均株価の上昇率が低いです。
日本の景気状況を正しく表していない
一部の企業が日経平均株価の大きな割合を占め、株価の上昇率も低い日経平均株価ですが、それは日本の景気状況を正しく表せていないことになります。
日経平均株価だけを見ると、日本の景気は上向いていない、停滞していると思われてもおかしくない状況ですが、実際には日本の企業価値は上がっている状況です。
日経平均株価が景気状況を正しく表せるようになれば、見方も変わりそうですね。
日本経済を読むにはTOPIXもあわせて見る
日経平均株価の他に、TOPIXというものがあります。
日経平均株価は経済状況を読み取ることができましたが、TOPIXとあわせて見ると新たに見えることがあります。
まずは、日経平均株価とTOPIXの違いを知りたいですね。
確認していきましょう。
TOPIXとは?日経平均株価との違いは?
TOPIXとは、東証株価指数のことです。
日経平均株価に採用されている225銘柄は、東証1部上場会社です。その株価の合計の平均値を表したものになります。
TOPIXは、東証1部上場のすべての銘柄が対象であり、<時価総額/全銘柄>で出した数字のことです。
日経平均株価では225銘柄、TOPIXは全銘柄という違いがあります。
日経平均とTOPIXからそれぞれ何が読み取れるのか
日経平均株価からは、日本の景気を読み取れます。
TOPIXからは、日本のすべての株の動きを読み取ることが可能です。
日経平均株価は一部企業の株価により大きく変動することがありますが、TOPIXはすべての銘柄が対象なので、影響は少ないです。
日経平均株価とTOPIXの両方を見れば、景気状況と株の動きを読み取ることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
日経平均株価は難しそうだと感じますが、日本を代表する会社の平均株価ということが分かりました。
日経平均株価の内容が分かると、日経平均株価が下がったり上がったりすれば、いまの日本の景気状況を読み取ることができますね。
ただ、日経平均株価には問題点もありますので、今後どのように改善されていくのか、気になるところです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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約90%の質問に回答が寄せられています。
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