
【モンスター社員の対応】従業員とのコミュニケーションの取り方
会社の中で、コミュニケーションや人間関係の問題は常に起こりうる問題としてあげられます。最近では、会社という組織の中で自己中心的な行動をする人を「モンスター社員」と非難することもあります。この記事では、モンスター社員の診断方法やそのエピソード、対応方法について見ていきます。
対応を誤ると訴訟問題にも発展しかねない
学校では「モンスターペアレンツ」、会社では「モンスター社員」が問題となっています。
モンスター社員とは「遅刻や欠勤が多い」、「協調性がない」、「指示に従わない」といった特徴を持ち、なおかつ自分に問題があると認識せずに周囲に迷惑をかけ続ける社員を指します。
モンスター社員は会社に復讐してくる可能性がある
モンスター社員の対応を誤ると、会社に復讐してくる可能性もあるので注意が必要です。成績の良さや逆恨みされたら怖いという理由で放置して悪化させたり、解雇されたことをきっかけに会社に損害をもたらすこともあります。
正しく対応したい、問題が小さいうちに何とかしたいと思うケースにおいて、だれに相談したらよいのか悩んでいる管理者も多いようです。
身近なモンスター社員について誰に相談するべきか
では身近なモンスター社員、例えば自分の直属の部下に「モンスター社員タイプ」の社員がいる場合、まずは誰に相談するべきでしょうか。
モンスター社員の「まずい行動」についてモンスター社員自身に打ち明け改善するのが先決ですが、それでも効果がない場合まずは社内で対応をする必要がありますので、自分の上司に相談するのが一番です。
それでも治らないケースでは異動や罰則を適用すること、諭旨退職などがありますが、トラブルに発展するケースがあります。そのような場合には弁護士に相談しながら進めていくのが良いでしょう。
モンスター社員にはこんな特徴とタイプがある
モンスター社員には様々なタイプがあり、それぞれ対応が異なってきます。
迷惑行動を起こしている社員は本当にモンスター社員なのか、各モンスター社員のタイプ別心理についてご紹介します。
あの人はモンスター?モンスター社員診断
ちょっと迷惑な手のかかる後輩を「あの人はモンスター社員だ!」と決めつけてはいけません。
モンスター社員の特徴を基にモンスター社員診断をしてみましょう。
- 急な早退や欠勤を繰り返しなおかつ反省がない
- 注意をすると猛烈に反抗してくる
- 自分のやり方を強行しようとする
- 問題が起こると親族が出てくる
- 心の病で復職・休職を繰り返しているが主治医と連携しようとしない
- 会社に利益をもたらしていないが、待遇に不満を持っている
- 自信過剰気味で謙虚さがない
- 嘘をつく
- ネガティブすぎる
- 自分が一番正しいと思っている
さて、問題の社員はいくつの項目に当てはまりましたか?
モンスター社員の心理とは
モンスター社員に共通していることがあります。それは「自信がない」ということです。
自信がないから虚勢を張りエラそうな態度に出る、自信がないから嘘をつく、自信がないからちょっとした一言ですぐに傷つき会社を休むのです。
本当にあった職場のモンスター社員エピソード
では、モンスター社員はどのような事態を引き起こすのでしょうか。実際に合ったモンスター社員のエピソードを2点ご紹介します。
ピカピカの新人がモンスター社員だった
IT企業であるKコーポレーションに今年の春に入社した新人社員は全員で5名でした。多くの人はIT知識がある状態で入社してくるのですが、今年の新入社員Aは全くITに関する知識がないまま入社してきました。
入社してきたものの業務に関する知識はゼロだったため、通常1か月の新人研修を3か月に延長し対応しました。
4か月目から本業務についたものの、「敬語やマナーがなっていない」というクレームが取引先から相次ぎました。仕事自体にもミスが目立ち、直属の上司Bは一度話し合いを持つことにしました。
その結果、「許容範囲以上の業務を引き受けているがそれが良くわかっていなかったこと」「取引先の社員を友達感覚で扱っていたこと」が分かりました。それら2点について上司が指摘をし、改善依頼をしたところ、新入社員Aは翌日から連絡がつかなくなり会社に来なくなりました。
実家暮らしのAだったため、上司BはAの自宅へ電話したところ、Aの母親が出て「息子は非常に傷ついている。あなたが何か悪いことをしたのではないか」とBを責め立てました。結局Aはそのまま欠勤を続け、Aの母親が退職届を持ってきました。
驚きの女性モンスター社員
部長Mが率いる製造業の生産管理部門に、女性モンスター社員Gが他部署から異動してきました。最初の1か月間は何事もなく過ぎていったものの、Gの異動2か月目に事件が起こります。
業務に関する意見が対立してしまった部長MとGは、かなり遅くまで打ち合わせを行いました。しかしながら結論が出ず、部長Mは「申し訳ないがGのやり方では不満が出てしまう」という理由でGの意見を許可しませんでした。
その後Gの態度ががらりと変わります。部長Mからのあいさつを無視、それを注意した先輩社員をも無視、さらに部署の親睦会でセクハラがあったと総務部に申し出たのです。
総務部が実際に調査に乗り出しましたが、セクハラとまで言える事実はなく部長Mは「疑われるような言動に注意すること」という注意を受けました。「セクハラなし」の結果を受けてGは無断欠勤をはじめ、無断欠勤10日目にはうつ病の診断書を総務部に提出、部長Mからのパワハラで心を痛めているという申し出をしました。
そのような事実はないのですが、社内に「Mがパワハラをした」とのうわさが流れ生産管理部門では非常に迷惑したといいます。ちょっとしたきっかけからありもしない事実をでっち上げたGはその後退職していきました。
問題が解決しない場合は解雇の可能性もある
多くの場合モンスター社員が問題を起こし始めると「無断欠勤」からの退職という形になることがあります。本人の悪癖を野放にしたり、下手に追い詰めたりすると悪化する可能もあります。
モンスター社員本人にとって誰からも文句を言われない環境は心地よく、周りの迷惑にもかかわらず、長期間問題を引きずってしまうケースもあります。
そのようなケースでは会社側からの「解雇」という形で幕引きを図らなければならない可能性もあります。
モンスター社員の特徴と弱点を理解して対応する
本人の性格故に、モンスター行動を引き起こしているケースでは、カウンセリングや面談を行いどこが問題になっているのか、解決策はないのかなどを上司・モンスター行動を起こしている社員の双方が考えすり合わせを行うことが対策となります。
しかし悪意があって人を陥れようとしているケースでは「社則・ルールで縛る」という方法が有効です。罰を受けることなくストレス解消をしようとしているケースもありますから、しっかりとしたルール付けがされていれば懲戒処分なども可能になります。
そのため客観的な証拠や記録を残しておくのも良いでしょう。
どうしても困ったら上司から人事担当に相談してもらう
部署内で解決を図ろうとしても難しいケースでは、人事担当者の出番です。
人事担当者は事件に関しては第三者的な立場ですから、客観的な視点から、さらには弁護士への相談の入り口として最後の砦となることでしょう。
まとめ
入社面接の段階で見抜ければいいのですが、残念ながら雇用前に見抜くのは至難の業です。
モンスター社員からの被害を最小限に抑え、モンスター社員本人にも会社で力を発揮してもらえるよう、マネジメントしていく力が企業には求められています。
あらゆる疑問を匿名で質問できます
約90%の質問に回答が寄せられています。
あらゆる疑問を匿名で質問できます
約90%の質問に回答が寄せられています。