不適性検査のスカウターとは？スカウターの試験内容や例題の有無について解説

不適性検査のスカウターとは、能力やメンタル面を測定し、採用の判断材料にするための適性検査のことです。スカウターを実施することで、採用におけるミスマッチを減らし、離職率の低下にも効果があります。

不適性検査「スカウター」の特徴は、以下の通りです。

• 適性検査とは目的や試験内容が異なる
• 他の適性検査よりも性格検査が多い

通常の適性検査や性格検査とは異なることを理解した上で、スカウターがどんなものなのかを理解しておきましょう。

適性検査とは目的や試験内容が異なる

不適性検査であるスカウターと通常の適性検査では、目的や試験内容が異なります。適性検査と不適性検査の主な目的の違いは、以下の通りです。

• 適性検査：相性のよい人材の見極めだけでなく、入社後の配属にも活用するための検査
• 不適性検査：企業と相性の悪い人材を見極めて、入社後の早期退職のようなトラブルを防止するための検査

両者に共通していることとしては採用にだけ使用するのではなく、入社後のことも考えた上での検査であることが挙げられます。企業がどのような目的を持って実施しているのかを理解することで、適切な対策を立てられるようになります。

他の適性検査よりも性格検査が多い

不適性検査であるスカウターは、他の適性検査と比較しても、性格検査が中心となっています。例えば、SPIの場合には性格検査が1種類しかありません。しかし、スカウターでは性格検査が3種類設けられており、能力よりも性格や人物像を重要視したい企業が取り入れている可能性が高いです。

また、虚偽の解答に対しての分析も細かくできるため、スカウターを受ける際には一貫性を持ち、正直に解答することが大切です。

不適性検査「スカウター」の試験内容としては、以下の4つが挙げられます。

• 能力検査（NR）
• 資質検査（SS）
• 精神分析（SB）
• 定着検査（TT）

スカウターでは、性格に関する内容が多く出題されます。どのような形式で問題数はどの程度なのかを理解しておくことで、時間配分も考えやすくなることを事前に理解しておきましょう。

能力検査（NR）

性格重視のスカウターでも、能力検査は出題されます。能力検査に関する内容としては、以下の表を参考にしてください。

内訳としては言語分野が11問、論理分野が4問、非言語分野が15問出題されます。1問1分ペースで解答しなければいけないため、時間的な余裕はありません。わかる問題から解答し、確実に得点を取りましょう。

資質検査（SS）

資質検査は、潜在的にどんな特徴があるのかを見抜くための検査です。資質検査に関する内容としては、以下の表を参考にしてください。

資質検査では一貫性のない解答はすぐにバレてしまうため、出来る限り正直に解答することが大切です。

精神分析（SB）

精神分析は、受験者の精神状態に関する検査として行われます。精神分析に関する内容としては、以下の表を参考にしてください。

精神分析では、仕事を進める上でのストレス耐性やメンタルの強さなどを検査されています。

定着検査（TT）

定着検査は、離職率を抑えることを目的として実施されています。定着検査に関する内容としては、以下の表を参考にしてください。

離職率をメインとした検査であるため、仕事でのストレスを感じやすい原因やストレスに対する対応力などを検査されています。

不適性検査「スカウター」の良い評判は、以下の通りです。

良い評判①

採用のときの適性検査について。「スカウター」の売り文句は「不適性検査」でその表現は？実際にやってみると自分の強みもわかるような検査とのこと。ストレスに特化した検査もあるので採用だけでなく、職員に年1くらいやっても有益ではないか。
自分の強み、弱みを知るためにやってみたい。
引用：https://twitter.com/kumano3_2019/status/1576720597371228160?s=61&t=V81y3nqhkR9SNXYRUOfuUQ

良い評判②

不適性検査スカウター(http://tracs.jp)を受けてみたけど、偏っていると言えるほど偏ってる印象はもたなかった。
質問・問題の内容よりも、受験した人と申し込んだ企業が、適性検査とその結果と質問内容をどのように捉えているかのほうが重要だと思う。
引用：https://twitter.com/crn_al2o3/status/1396296104837206017?s=20

スカウターは、受験者や客観的な意見としては利用すべきメリットも多いことがわかります。適性があるかないかだけでなく自分自身の強みも理解できるため、自己分析にも役立つ可能性も高いです。

反対に、不適性検査「スカウター」の悪い評判は、以下の通りです。

悪い評判①

不適性検査スカウター、適性テストと違い、徹底的にマイナス項目を洗い出し特定人物を排除する。

定型業務が多いと導入検討するのか？導入企業に自動化の発想を持つ社員はいないのでは？
独善的で労働環境改善にも興味無いのではと感じる。

心底導入企業に入社したく無い。採用活動でマイナスでは？
引用：https://twitter.com/robotic_ko/status/1406414509829361669?s=61&t=V81y3nqhkR9SNXYRUOfuUQ

悪い評判②

スカウターという不適性検査を受けたんだけど、質問内容に「？」と思う項目が多くて不思議だった。例えば、胃腸の調子とか、肌の状態とか、破壊衝動とか。不信に思って調べてみた結果、あ〜なるほど。怖い
引用：https://twitter.com/_gochisosama_/status/1344271628830613504?s=61&t=V81y3nqhkR9SNXYRUOfuUQ

見方によっては、スカウターの導入自体が採用活動でマイナスのイメージに繋がると考える人も多いです。相性の悪い人材を足切りするための試験だというイメージを持つ人もおり、捉え方次第で悪い印象を受ける恐れもあります。

2023年4月時点では、不適性検査「スカウター」の例題はありません。問題集や対策本も出ておらず、通常の適性検査のように対策しづらいのがデメリットです。また、能力検査よりも性格検査が重要視されていることから、対策自体もしづらくなっています。

しかし、例題や問題集がないからといって、全く対策できない訳ではありません。スカウターで出題される質問には、一般的な性格検査で質問される内容も多いため、SPIの例題や問題集を参考にして対策することをおすすめします。

不適性検査「スカウター」の試験対策は、以下の4つです。

• 今後のキャリアを明確化しておく
• SPIの模擬試験を実施する
• 試験日直前に性格検査を実施する
• 性格診断をしておく

スカウターは、性格検査が多いことから、一般的なSPI試験とは異なる対策が必要です。スカウターを受験する前には、上記の対策を行っておきましょう。

今後のキャリアを明確化しておく

スカウターの対策としては、今後のキャリアを明確化しておくことが挙げられます。なぜなら、性格検査では今後のキャリアや仕事に対する考え方などの質問が多いからです。

キャリアに関する質問が多いのと同時に、一貫性のある解答も求められています。今後のキャリアが不明確なまま受験してしまうと、一貫性のない解答となってしまい、不採用となるかもしれません。一貫性のある解答するためにも、今後のキャリアを明確化しておくことが大切です。

SPIの模擬試験を実施する

スカウターを受験する前には、SPIの模擬試験を実施しておくのもおすすめです。

性格検査では直感的な解答をするのが重要ですが、実際に解答したことがなければ迷ってしまうかもしれません。SPIにも性格検査はあるためSPIの模擬試験を実施しておくことで問題の傾向に慣れることができ、本番でもスムーズに解答しやすくなります。

試験日直前に性格検査を実施する

試験日直前に性格検査を実施するのも、スカウターの対策としておすすめです。

性格検査では一貫性が求められるため、前日に練習しておくことで解答をより明確にできます。本番の問題傾向もある程度把握しやすくなるため、安心して試験に臨みやすくなります。

性格診断をしておく

スカウターを実施する前には、性格診断をしておきましょう。性格診断は、自分自身がどのような性格や特徴なのかをより深く理解できます。自分自身でも理解していなかった性格について把握しやすくなるため、性格診断の結果を踏まえた上で解答するのがおすすめです。
 

不適性検査のスカウターは、能力検査よりも性格検査が重要視されています。性格は、ここまで培ってきた経験で形成されるため、ちょっとした対策で変えることは困難です。無理に自分を取り繕って解答してしまうと、虚偽の解答と判断される恐れがあるため注意しましょう。

ただ、全く対策できない訳ではありません。過去のSPI試験で出題された性格検査などを参考にして、問題の傾向を把握しておきましょう。