不動産鑑定士の年収を企業規模・年齢・男女別にチェック！

不動産鑑定士は「賃金構造基本統計調査」では「他に分類されない専門的職業従事者」にあたります。平均年収は591万100円です。

※平均年収は「（きまって支給する現金給与額×12カ月）+年間賞与その他特別給与額」で算出

「民間給与実態統計調査」によると、雇用されて働く人の平均給与は460万円です。不動産鑑定士の平均年収は、全体の平均給与と比べて131万100円高いとわかります。

「他に分類されない専門的職業従事者」には、他にも計量士・調律師・気象予報士などさまざまな職種が含まれるため、不動産鑑定士のみの平均年収ではありません。ただしいずれも専門知識や高度なスキルを必要とする仕事のため、平均給与と比べて高い傾向があると考えられます。

不動産鑑定士の平均年収を知るための参考として、企業規模別・年齢別・男女別の平均年収も見ていきましょう。

参照：
厚生労働省｜令和6年賃金構造基本統計調査
国税庁｜令和5年分 民間給与実態統計調査

【大手・中小企業規模別】不動産鑑定士の平均年収

「賃金構造基本統計調査」によると、不動産鑑定士は企業規模が大きいほど平均年収が高い傾向にあるとわかります。

※平均年収は「（きまって支給する現金給与額×12カ月）+年間賞与その他特別給与額」で算出

「不動産鑑定業者の事業実績」によると、不動産鑑定業者に所属する不動産鑑定士1人あたりの平均報酬額は以下の通りです。

大臣登録は複数の都道府県に事業所のある不動産鑑定業者、知事登録は1つの都道府県のみに事業所のある不動産鑑定業者をさします。一般的に大臣登録をしている不動産鑑定業者の方が規模が大きい傾向です。

比較すると大臣登録をしている不動産鑑定業者に所属している不動産鑑定士の方が、報酬額が高くなっています。このことからも、勤務先の規模が大きい方が、平均年収は高いといえるでしょう。

参照：
厚生労働省｜令和6年賃金構造基本統計調査
国土交通省｜不動産鑑定業者の事業実績
 

【年齢別】不動産鑑定士の平均年収

年齢別に見る不動産鑑定士（他に分類されない専門的職業従事者）の平均年収が591万100円を超えるのは35～39歳です。

その後は50～54歳の736万5,000円をピークに下がっていきます。定年退職後の再雇用を機に、契約内容が変わったり、働き方を変えたりしているケースがあると考えられます。

※平均年収は「（きまって支給する現金給与額×12カ月）+年間賞与その他特別給与額」で算出

参照：厚生労働省｜令和6年賃金構造基本統計調査

【男女別】不動産鑑定士の平均年収

不動産鑑定士の平均年収を男女別に比較すると、男性の方が249万6,700円高いとわかります。

※平均年収は「（きまって支給する現金給与額×12カ月）+年間賞与その他特別給与額」で算出

また不動産鑑定士の論文式試験受験者を対象とした「令和6年不動産鑑定士試験に関するアンケート調査」によると、受験者の男女比は以下の通りです。受験者は男性の割合が非常に高く、現在働いている不動産鑑定士も男性が多いことが推測されます。

参照：
厚生労働省｜令和6年賃金構造基本統計調査
日本不動産鑑定士協会連合会｜令和6年不動産鑑定士試験に関するアンケート調査の集計結果のご報告