
【フルコミットの意味とは】ビジネス用語を事例付きでしっかり解説
皆さんはビジネスの場において「コミット」という言葉を使うことはありますか?上司などからしっかりコミットするよう言われたりだとか、自分でコミットできていないなというような使い方ができます。この記事では「コミット」というビジネス用語について、事例を用いながら詳しく解説していきます。
「フルコミット」とはどんな意味の言葉か
フルコミットとはどういった意味なのでしょうか。
また、もともとの英単語の意味は、どのような意味をもっているのでしょうか。
「フルコミット」の言葉の成り立ち
「コミットする」という言葉の意味は、「責任をもち積極的に関わること、約束すること」「公約・約束」を意味しています。そして「フル」+「コミット」である「フルコミット」という言葉には「全面的に責任をもって関わる、約束する」という意味があります。
あることの成果や結果に、100%全面的な責任を背負うという意味を表し、コミットという言葉をより強調したい場合に使われます。
英単語「commitment」の意味を辞書で調べると?
ちなみに英単語の「commitment」の意味は3つあります。
- 責任をともなう約束、確約、公約
- 委任、委託
- 責任のもった介入、関わり
どの意味に関しても「責任をもつ」という意味が含まれています。
「フルコミット」はビジネスでよく使われる
ビジネスシーンではどのように使われるのか、また「フルコミット」をビジネスにおいて使うのは、どのような業界なのでしょうか。
ビジネスシーンではどのような意味で使われるか
フルコミットは、自分自身の決意表明や、相手に対して信頼してもらえるようリーダーシップを実現したいような場合に使われます。
「今期は、売上において昨年を30%上回ることをフルコミットします」といったようなかたちで使われます。
「フルコミット」をビジネスで使うのはどんな業界か
フルコミットは、ビジネス全般で使われています。
ただし、ビジネスで使われている「フルコミット」と、IT業界で使われている「フルコミット」は、意味が異なってきます。
「コミット」とIT用語の「コミット」の関係
先ほどはフルコミットの例でお伝えしましたが、コミットの場合も同じです。ビジネス用語とIT業界の「コミット」では、意味合いが異なります。
では、どのように意味合いが異なるのでしょうか。
「コミット」とIT用語「コミット」の違い
さきほどお話したように、ビジネス上での「コミット」とは「責任をもち積極的に関わること、約束すること」「公約・約束」を意味しています。
それに対して、IT用語による「コミット」には「反映させる」「確定させる」という意味があります。例えば、いくつかの処理を1つの処理でまとめて行う「トランザクション処理」において、結果が確定することを「コミット」と表現します。
また、ファイルの変更履歴の保存、管理を行うバージョン管理システムにおいて、その結果を反映させるということも「コミット」といいます。
ちなみにIT業界には「コミット済み」という言葉もあります。コミット済みとは、コミットチャージのことであり、セッション中のコンピュータプログラムが作動するために必要なメモリの合計のことをいいます。
コンピュータに搭載されている「物理メモリ」と、プログラムを起動しているものの使っていない分のメモリである「仮想メモリ」が合計された2つのメモリのことを指しています。
また、「オーバーコミット」という言葉も使われます。これは、サーバーに割り当てられているCPUやメモリのリソース量が、複数のプログラムを使用した場合に不足することをいいます。
つまり、割り当てられているCPUやメモリよりも多くのリソースが必要になっている状態のことを「オーバーコミット」といいます。
どっちの「コミット」?見分けるポイントは
同じ「コミット」なので混同してしまうかと思いますが、ビジネス用語の「コミット」とIT業界の「コミット」は区別をしておく必要があります。含まれている意味合いがまったく異なるからです。
見分けるポイントは、そもそもの意味合いを思い返すことでしょう。ビジネスでの「コミット」は、「責任をもち積極的に関わること、約束すること」「公約・約束」です。それに対してIT業界における「コミット」は「反映させる」「確定させる」という意味です。
これらはまったく意味合いが異なりますので、会話の前後の流れから、どちらか判断することになるでしょう。
「フルコミット」の正しい意味と使い方
フルコミットを正しい意味で使った例文をご紹介します。
「フルコミット」を正しい意味で使った例文
フルコミットを正しい意味で使ったものとしては、「明日の仕事は、フルコミットしろ」というものが挙げられます。これには「明日はとにかく全力投球してくれよ」という意味も含まれていますし「明日の仕事のすべての責任はお前にあるんだぞ、食いしばって頑張れ」という意味も含まれていることでしょう。
このように「明日の仕事は、フルコミットろ」と上司から言われたら、全力で仕事に打ち込むべきでしょう。
その他にも、「公約・約束」という意味をもつ例文をいくつかご紹介しましょう。
- 結果にフルコミットできない人はチームメンバーに入れることができない
- この役目には全身全霊でフルコミットしていきます。
- 改革の実現に向け、フルコミットします。
- 入社をしてしばらくは、仕事にフルコミットします。
- このプロジェクトにフルコミットし、結果を出します。
このように責任をもち職務を果たすこと、という、ただ参加する、ただ業務に携わるだけではなく強い意思を伴っていることを表す言葉として使われています。
ちなみに「コミットできる人」とは、責任を持ちプロジェクトに関わって、結果をしっかりと出せる人のことをいいます。
まとめ
ビジネス上で「フルコミットをする」といえば、それだけ強い意思をもって取り組んでいる、取り組もうとしていることなのだということがおわかりいただけたかと思います。
ですが、IT業界での「コミット」には、そのような意味合いはありません。業界によって同じ言葉でも意味がまったく異なるので、どういった相手とどのような話題で話をしているのか、その会話の前後を加味して、どちらの意味の「コミット」なのかを見分ける必要があります。
また、もしもどちらの意味ともとれるようなケースがある場合は、誤解を招かないためにも、しっかりと相手に確認をとって話を進めることが重要です。
最後に、JobQで投稿された質問も併せて見てみましょう。
「なるはや」とはどういう意味でしょうか。どれだけ急げば良いのでしょうか。
「なるはや」とはなるべく早くということですよね?
仕事の依頼をされる時、納期が明確でないものの、「なるはやでお願いします」と言われることが多々あります。
なるべく早くということなので最優先でやると、早過ぎてビックリされますし、後回しにすると催促されると言うことが繰り返し起こり、一体何を目安に処理すれば良いのか分からなくなってきました…。
みなさん、「なるはや」と言われたら何時間、何日を想定して動きますか?
言われると困りますよね、とても分かります。
他の仕事もありますし、そもそも大体の仕事がなるはやが1番ですし。
いつまでですか?と聞いてもいいと思いますが、それだと相手の都合に振り回されてしまいますよね。 なので…続きを見る
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