
稟議とは?意味も簡単にわかりやすくまとめ
稟議の「稟」には「申し出る」の意味があり、「議」には「相談する」といった意味のある字です。稟議とは、事柄をまとめて相談し承認を得るといった流れがあります。この記事では、稟議の意味や注意点など具体的にご紹介します。
稟議の意味とは?
この章では、稟議の意味について次の通りにご紹介します。
- 稟議とは
- 稟議の3つの種類とは
- 稟議書とは
- 「稟議」と「決済」の違いとは
稟議とは
稟議はビジネスにおいて欠かせないプロセスです。
自身に決定の権限が与えられていない事柄を書類にまとめて、上層部に提出し承認を得ます。
あらゆる場面で行われるフローであり、ビジネスマンにとって常識といえることです。
社内に稟議制度を設けている会社もあります。
さまざまなビジネスシーンにおいて稟議が必要になるのです。
そのため、稟議の意味を理解しておくことは大切です。
それでは稟議とは何なのかより詳しく説明しましょう。
稟議とは
稟議とはこれから決定したい事項に関する書類をまとめて上層部に確認依頼し承認を得る行為です。
基本的に稟議は会議などを通す必要のない軽微な事項で実施されます。
日本のビジネスにおいては、重要性の低い案件で稟議にかけるのが一般的な慣習です。
海外では同様の制度はなく、日本独自の慣習とされています。
書類に必要事項をまとめて関係者に回すことで効率的に決裁を進められるのです。
稟議制度とは
稟議制度とは上層部からの承認を得てビジネスの決定や判断をしていくための制度です。
稟議に関する制度を整えている会社はたくさんあります。
稟議制度が導入されている会社では、自己の権限を超える事項に関して書類にまとめて上層部にチェックしてもらい、意思決定を進めます。
稟議制度があれば会議を行うことなく決裁ができ、スムーズにビジネスを進められるのがメリットです。
日本独自のシステムとされています。
社内稟議が必要になるビジネスシーン例とは
ビジネスのさまざまな場面において社内稟議が必要とされます。
社内稟議が必要になるシーンの具体例は以下の通りです。
- 新入社員の採用
- 事務用品や備品の購入
- 外部企業との契約締結
- 接待費用の申請
幅広い場面で稟議にかけられます。
企業によって、稟議にかけるべき案件の具体的な条件が違うことが多いです。
制度として厳密に基準が設けられている場合もあります。
稟議の3つの種類とは
稟議には以下の3つの種類があります。
稟議が求められるシーンによって種類分けされています。
【稟議の種類】
- 契約稟議
- 購買稟議
- 採用稟議
それぞれ役割が異なっており、記載する内容も違います。
ビジネスにおいて稟議をする場面を種類分けした場合に、上記の3つに種類分けできるのです。
3つの種類の内容を理解しておけば、実際のビジネスで正しく稟議を進められるようになります。
どんな違いがあるのか、何を記載すれば良いのか正確に理解しておきましょう。
それでは、稟議のそれぞれの種類を詳しく解説します。
契約稟議とは
契約稟議とは契約を締結するために行う稟議です。
契約締結では、日程や費用、担当者、返品のルールなどを明確にすることが求められます。
企業に与える影響が大きいため、上層部のチェックが必要になるため、詳細な条件を書面にまとめるのです。
契約をする度に契約稟議のフローが発生します。
契約稟議をかけた結果として契約の締結をやめるケースもあるのです。
契約稟議で関係者からの承認を得られたならば、実際に契約を締結します。
購買稟議とは
購買稟議とは社内で利用する備品などの購入をするかどうか決めるための稟議です。
車やパソコンなど高額な備品の購入などで実施されます。
備品の購入を管理することが目的です。
稟議にかけずに備品購入を認めてしまうと年間予算をオーバーするケースがあります。
また、決裁承認の過程を書面に残しておくことで備品の購入をした事実を後で客観的に証明できます。
税務調査で指摘を受けた際にも書面があると安心です。
採用稟議とは
採用稟議とは従業員の採用に関して決裁を求めることです。
正社員だけではなく派遣社員やパート・アルバイトなどを雇う場合も含まれます。
企業の求める人材か、採用条件は適切かといった点をチェックできるのがメリットです。
注意点として採用稟議に時間をかけると応募者から断られるケースがあります。
特に優秀な人材の場合は複数の会社を併願しているケースが多いため、採用稟議にかけている間に他社から内定を出される可能性があるのです。
稟議書とは
稟議書とは稟議を通すために提出する書類のことです。
稟議書には稟議の事柄や目的、理由などが記載されています。
稟議書には稟議を通したい背景や経緯をきちんと記載しましょう。
費用対効果やリスクといった点を明確にすることが大切です。
プラス面だけではなくマイナス面も明確にして、リスクへの対応策も記述します。
稟議を通すためには、稟議書の内容に工夫を凝らすことが重要です。
漠然とした内容ではなく、内容を簡潔にまとめてスムーズに承認の判断を下せるようにします。
「稟議」と「決済」の違いとは
稟議とは関係者に稟議書を確認してもらい段階を踏んで承認を得ることです。
一方、決裁は何らかの事柄に関する最終判断を下します。
稟議を進めていき、最終的に決裁権限者が承認するかどうか決める段階が決裁です。
ただし、会社によって稟議と決裁の区別には違いがあります。
たとえば、直接決裁のみの会社もあるのです。小さい規模の会社の場合は、わざわざ稟議を回すのは手間がかかるため、権限者による直接決裁のみを取り入れています。
稟議制度の良い点とは?
稟議制度のメリットは次の3つです。
- 会議の削減
- 短時間で内容を把握できる
- 後で事実確認ができる
会議の削減
稟議制度を導入することで無駄な会議を削減できます。
承認を得るために会議を開く必要はなく、関係者に稟議書をチェックしてもらうだけで済むからです。
複数の部署にいる関係者を集めて会議を開くのは、スケジュール調整だけでも手間がかかります。
稟議制度の場合は、書面を回すことで決裁がスムーズに進められる点がメリットです。
会議の時間を削減すれば、重要な業務に割ける時間が増えるため、業務の質の向上に寄与します。
短時間で内容を把握できる
稟議書の内容をまとめて上司に提出することで、上司は内容を短時間で把握できるのがメリットです。
口頭で説明するよりも、情報がまとまった稟議書を確認する方が内容を理解しやすくなります。
承認したい内容や目的が一目瞭然であり、上司は内容の検討作業をスムーズに進めることが可能です。
より短時間で承認するかどうか返答できます。
稟議書として内容がまとまっていれば、改めて計画そのものをスムーズにチェックできるのもメリットです。
稟議書があれば最終判断の直前に関係者全員が内容を再確認することも容易に行なえます。
後で事実確認ができる
稟議書として記録に残すことで後でトラブルが起きたときの対処がスムーズになります。
承認に至るまでのプロセスがすべて記録されているため、トラブルの原因を検証する際に役立つのです。
複数の部署に対して稟議書を回すと、多くの人が関わるためトラブルが起きるケースがあります。
稟議の過程が書類として記録されていれば、いつ誰が何をしたのか明確になるのです。
トラブルを解決するためには事実確認が重要なため、書面として記録が残ることにメリットがあります。
稟議制度の注意点とは?
稟議制度のデメリットは次の2つです。
- 責任の所在が曖昧
- 稟議に時間がかかるケースがある
責任の所在が曖昧
稟議制度では何人もの権限者に対して稟議書を回して承認を得ます。
そのため、1つの事柄について承認したものが複数存在するのです。
この場合、後でトラブルが起きたときに責任の所在を特定するのが難しくなります。
特定の1人の責任者がいるわけではないからです。
また、稟議を回す場合は他にも承認をする人がいるため、それぞれの責任感が薄れる可能性があります。
よく検討せずに承認をするケースもあるのです。
稟議を回す際には責任の所在を明確にしておきましょう。
稟議に時間がかかるケースがある
稟議を回すのに時間と手間がかかる場合があります。
事前にしっかりと稟議書を作成して、関係者に回して1人1人から承認を得る必要があるからです。
稟議に時間がかかってしまうと、せっかくのビジネスチャンスを逃すリスクがあります。
事前に稟議を回す際のスケジュールを整えておくことが大切です。
稟議を承認する者の予定を把握しておき、スムーズに稟議が回るようにスケジュールを立てておきます。
申請が滞らないような工夫が必要です。
稟議書の上手な書き方とは?
この章では、稟議書の上手な作成方法をご紹介します。
次の通りです。
- 件名|簡潔で具体的に記載する
- 目的・理由|申請をする理由を明確にする
- メリット・リターン|承認することに価値があるとアピールする
- 必要な予算・コスト|重要な判断基準になる
- 懸念事項と対応策|マイナス面も書いておく
件名|簡潔で具体的に記載する
稟議書には申請内容を表すために件名を記載します。
件名はひと目見て内容が明確に分かるようにしましょう。
たとえば、「パソコン購入について」「新規採用について」などです。
稟議書の中で一番最初に読まれるのは件名と考えましょう。
件名を読んだだけで内容がすぐにイメージできれば、決裁者の負担を軽減できます。
後で書類を整理する際にも、わかりやすい件名がついていればすぐに目当ての書類を見つけられるのです。
誰が読んでも一目瞭然でわかる件名にしましょう。
目的・理由|申請をする理由を明確にする
稟議書には目的・理由をわかりやすく書いておきます。
目的・理由の書き方によって、承認を得られる可能性が大きく変わるため注意が必要です。
価値がないと判断されれば、即却下されるケースもあります。
目的・理由を工夫することで、検討の必要性があると思わせられるでしょう。
稟議書の内容に真剣に目を通してもらうために目的・理由は慎重に書きましょう。
背景から説明して、実施後の効果にまで言及すれば、説得力があります。
メリット・リターン|承認することに価値があるとアピールする
提案した内容を承認することで会社にどんなメリット・リターンがあるのか明確に説明しましょう。
メリット・リターンが不明瞭であれば、承認する必要性がないと判断されます。
稟議書の内容をアピールするためにメリット・リターンの記載は重要なポイントです。
具体的に数字としてメリット・リターンを記載すると良いでしょう。
提案した内容にはリスクやコストがかかるのですが、それ以上のメリット・リターンがあると示すことが大事です。
必要な予算・コスト|重要な判断基準になる
稟議書には提案内容を実現するために必要な予算やコストについて記載します。
予算やコストの記述がなければ、提案を承認するかどうか判断に困るからです。
具体的にどのくらいのコストがかかり、どの程度の予算を見込んでいるのか具体的に示しましょう。
稟議書の段階では予算やコストを正確に示すことは難しいです。
それでも、可能な限り具体的な数値を示して、根拠も説明することで、承認を得られやすくなります。
細かく項目に分けて数字を示せると説得力が上がるでしょう。
懸念事項と対応策|マイナス面も書いておく
稟議書はプラス面だけではなくマイナス面も書いておきます。
提案内容について予想されるリスクを記載しておき、対応策も示しておくのです。
マイナス面が一切書かれていない稟議書は疑いを持たれます。
どんな提案にも必ずリスクは伴うものだからです。
正直にマイナス面についても記載して、さらに懸念事項を解決する提案も含めておけば提案を信頼してもらえます。
懸念事項を書いておくことで多角的な視点から考えられた提案であると思われるでしょう。
稟議書を作成する際の注意点・ポイント
稟議書作成の際の注意点を、次の通りご紹介します。
- 稟議書を提出する前に根回しをしておく
- 平易な表現を心がける
- 結論から分かりやすく説明する
- 具体的なデータを用意する
- 必要な情報を過不足なく含める
稟議書を提出する前に根回しをしておく
いきなり稟議書を提出しても唐突であり警戒される恐れがあります。
特に大きなお金が関係する提案であれば、事前に根回しをしておかないとすぐ却下される可能性が高いです。
関係者に対して事前に説明をして、提案が通りそうか感触を確かめてみましょう。
あらかじめ上司などに説明しておけば、提案の問題点や解決すべき課題などを提案してくれます。
提案を見直した上で改めて稟議書として提出すれば、しっかりと検討してくれるでしょう。
平易な表現を心がける
稟議書は他部署の人間も目を通すものであり、相手が専門用語に習熟しているとは限りません。
誰が読んでも簡単に理解できるように平易な表現を心がけましょう。
専門用語を使う場合は注釈をつけて説明を補足する必要があります。
難しい表現や専門用語を多用すると内容を理解するのに手間取り、承認の判断にまで影響する恐れがあるのです。
第三者が読んで理解できる表現になっているのか、事前に何度も見直しをすることをおすすめします。
結論から分かりやすく説明する
稟議書では重要な結論から分かりやすく説明することを心がけましょう。
最初に結論を示すことで、何の提案をしたいのか伝わります。
一読して内容を大まかに把握できるように書かないと、承認に時間がかかり稟議が通らない可能性もあるのです。
最初に何を承認してもらいたいのか簡潔に示して、その上で理由や背景などを説明していきます。
そうすれば、上司などが稟議書の内容をスムーズに理解することができ、稟議の時間を短縮できるでしょう。
具体的なデータを用意する
稟議書には具体的なデータを含めることを心がけましょう。
データを根拠として示すことで稟議の内容に説得力を持たせられます。
稟議にかける際には、背景から理由、メリットまで数値を交えて説明することで承認を得やすくなるのです。
具体的にどのくらいの期間でどの程度の利益を見込めるのか、その根拠はどこにあるのか具体的なデータを交えて説明しましょう。
提案にかかる費用は事前に見積もりをもらい、明確な金額を記載しておくと良いです。
必要な情報を過不足なく含める
稟議書には必要な事項をすべて含める必要があります。
情報に漏れがあると稟議の内容を承認するか決めるための判断材料が不足するため、稟議に通らない可能性があるのです。
基本的に稟議書には以下の項目を必ず含めるようにします。
【稟議書に含める必須の項目】
- 提案の具体的な内容
- 提案をする目的・背景
- 提案を実行するのにかかるコスト
- 提案を実行することで得られるリターン・メリット
- 提案を実行するリスク・懸念事項
プラス面からマイナス面まで十分な情報を記載すれば、説得力が増します。
稟議についてよくある質問とは
稟議についてよくある質問は、次の通りです。
- 稟議とはどういう意味ですか?
- 稟議の読み方は?英語訳は何?
- 稟議という言葉の使い方・例文とは?
- 電子稟議とは?
- 稟議の申請フローを電子化するメリットとは?
- 稟議が通りやすい人の特徴とは
- 稟議が通らない場合の原因と対処法とは?
- 稟議の目的とは
- 稟議の仕組みとは
- 「稟議」と「起案・上申」の違いとは?
稟議とはどういう意味ですか?
稟議とはビジネスの提案をまとめた書類を関係者に回して承認を得ることです。
稟議の稟は「申し出る」という意味であり、議は「相談する」という意味があります。
したがって、稟議は申し出て相談するという意味です。
ビジネスにおける稟議の意味は決裁権のない立場の社員が上司など決裁権を持つ者に対して提案を行い承認を得る過程といえます。
他社との契約や設備導入などの提案をする際に稟議にかけるケースが多いです。
会議をすることなくビジネスの意思決定を進められます。
稟議の読み方とは?英語訳は何?
稟議は日本語では「りんぎ」と呼びます。
実は本来の読み方は「ひんぎ」なのですが、稟議を「ひんぎ」と呼ぶ人はほとんどいません。
そのため、誤用でありながらも稟議は「りんぎ」という呼び方で定着しました。
稟議を英語に訳すと「internal memo」と呼ばれることが多いです。
ただし、稟議制度そのものは日本独自の習慣のため、稟議を完全に英語に訳すのは難しいとされています。
たとえば、「the ringi system」と日本での名称をそのまま活用するケースもあるのです。
稟議という言葉の使い方・例文とは?
稟議という言葉は、次のように使います。
使い方 | 意味 |
稟議を通す | 稟議にかけて承認された |
稟議が下りる | 稟議にかけて承認された |
稟議にかける | 承認を求める |
稟議 する | 承認を求める |
稟議が通る | 稟議にかけて承認された |
稟議がおりる | 稟議にかけて承認された |
稟議に上げる | 承認を求める |
稟議を申請する | 承認を求める |
稟議を申し上げます | 承認を求める |
稟議いたします | 承認を求める |
稟議 申請 いたします | 承認を求める |
また、「稟議」を使った例文は次の通りです。
- 稟議を通すために、アピールが必要だ。
- 備品購入のために、稟議にかけた。
- 稟議は、すべての関係者から承認を得るために必要になる。
稟議は上記のように使いましょう。
電子稟議とは?
電子稟議とは稟議の一連の流れを電子化したものです。
稟議書の作成だけではなく、稟議書の回覧や稟議の承認まですべてのプロセスをデジタル化しています。
たとえば、稟議書への印鑑は電子印鑑や承認ボタンに置き換えられているのです。
電子稟議であれば紙に出力する必要はなく、スムーズに稟議を進めて完結できます。
従来の稟議には手間がかかるというデメリットがあったのですが、電子稟議は問題点を解決しているのです。
そのため、電子稟議の導入を進める企業は増えています。
稟議の申請フローを電子化するメリットとは?
稟議の申請フローを電子化すれば意思決定の効率化を図ることができます。
関係者に素早く稟議書を見てもらい、承認を得られるからです。
また、紙に出力する必要がなくなるためコストの削減にもつながります。
電子化によって申請から承認まですべての状況が可視化されるため、内部統制の強化の効果も期待できるでしょう。
電子化されていれば後から決裁に至るまでの過程を素早く確認できます。
監査を受ける際に決裁データの開示を要求された場合は、稟議を電子化しているとスムーズに対応できるのです。
稟議が通りやすい人の特徴とは?
稟議が通りやすい人の特徴は以下の通りです。
【稟議が通りやすい人の特徴】
- 実績がある
- 物事をまとめるのが上手い
- 結論を先に伝えられる
- 数字で効果を示せる
- 根回しが上手い
仕事の実績のある人は稟議が通りやすいです。
実績のある人はすでに上層部から信頼されており、稟議の内容も信用してもらえます。
また、物事をまとめるのが上手い人や結論を先に伝えられる人は稟議に通りやすいです。
根回しが上手い人も有利になります。
事前に根回しをして信頼を集められるからです。
稟議が通らない場合の原因と対処法とは?
稟議が通らない原因として考えられる理由を以下にまとめました。
【稟議が通らない原因】
- 必要な情報が抜けている
- 十分なリターン・メリットを示していない
- リスクや対策を説明していない
- わかりにくい
- 事前の根回し不足
必要とされる情報が抜けていると信頼されないです。
たとえば、リターン・メリットやリスクと対策といった項目が抜けていると説得力に欠けます。
わかりにくい書き方をしていて要点が伝わらないケースも多いです。
稟議の目的は?
稟議をする目的は会議の手間を省くことです。
会議で決めるほど重要性が高くない事柄については、稟議を回して決裁した方が効率が良くなります。
わざわざ人を集めて会議を行うのは時間とコストがかかるため、デメリットが多いです。
稟議制度を導入することで無駄な会議を極力省けます。
また、情報共有も稟議の目的の1つです。
関係部署に稟議書を回して承認を得ることで、関係者にスムーズに情報共有できます。
稟議を回す過程でさまざまな意見やアイデアをもらうことができる点もメリットです。
稟議の仕組みは?
稟議の仕組みは稟議書を関係者に回してチェックしてもらい、全員の承認を得て許可とすることです。
そのため、稟議の仕組みにおいて稟議書は重要な役割を果たします。
稟議書がきちんと書けているかどうかが稟議の結果を左右するのです。
場合によっては承認を得るまで稟議書の書き直しを求められるケースもあります。
稟議書は要点を簡潔にまとめることが重要です。
提案のメリットからデメリット、懸念事項への対策、費用まで稟議書にまとめます。
「稟議」と「起案・上申」の違いとは?
起案とは正式なもののもとになる案や文を作ることです。
そのため、稟議書を作成することは起案と呼べます。
実際に稟議書の作成者が起案者と呼ばれる場合があるのです。
稟議と起案はほとんど同じ意味で用いられることもあります。
上申とは上のものに意見や状況などを申し述べることです。
稟議をするためには上申しなければいけません。
上申の中に稟議が含まれていると考えられます。
上申は必ずしも承認を求めるだけではなく、組織の問題点を指摘するといったことも上申に含まれるのです。
まとめ
稟議についてご紹介しました。
- ビジネスのさまざまな場面において社内稟議が必要であり、日本独自の習慣
- 稟議書を提出する前に根回しをしておく
- 会議を開かずにスムーズに進められる
- 実績があると稟議が通りやすい
完成度の高い稟議書を作成することにより、自身のビジネススキルのアピールにもつながりそうです。
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