留年をしたら就活で不利になると不安を感じている就活生も多いことでしょう。確かに、就活において留年は不利に働くことが多いです。しかし、留年中の過ごし方や面接での伝え方次第ではアピールポイントになることがあります。今回は、留年をしても就活で不利になりにくい過ごし方や面接での伝え方のポイント、答え方の例文をご紹介します。
今回のテーマは「就活と留年」についてです。
留年という言葉のイメージから「留年をすると就活で不利になるのではないか」と不安に感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
一説によると、大学生の卒業率は80%とも言われており、20%程度の大学生が留年をしているようです。
世間のイメージの割には、留年をする大学生の割合は多いのです。
果たして、留年をすると就活で本当に不利になるのでしょうか。
結論からすると、留年をしたことで就活が不利になるとは必ずしも言えません。
留年をしても、企業から内定をもらうことは十分に可能です。
もちろん、留年をした理由が「内定が決まらなかったから」や「卒業に必要な単位を取得できなかった」など自分の落ち度によるものだった場合には、評価が下がってしまう可能性があります。
一方で、留年をしたことで何か自分にプラスになったものや経験があれば、評価に繋がることがあります。
留年をすること自体が就活を不利にするのではなく、留年をすることになった理由や留年中の過ごし方が就活の有利不利に影響していると言えるでしょう。
ここで、就活が不利になるか否かについての質問・回答の投稿がJobQにありましたのでご紹介します。
現在就職活動をしている短大2年の者です。
実際、各学年ごとに1年ずつ、計2回留年をしてします。
この場合でも、取ってくださる企業様は現実的に考えてあるのでしょうか。
また、留年理由はどのように言えばベストなのでしょうか。
当然不利に働くでしょうね。
ただ理由にもよるかと思うので、人事の人が納得出来る理由を(可能であれば)履歴書に追記するなり面接で説明すればいいかと思います。
留年理由はありのままを書くべきかと思います。
あとから嘘がばれたら…続きを見る
以上のような質問・回答がありました。
就活では、留年をしたとしても企業が納得できるような理由があれば、不利になることはないと推測できます。
前述でも説明しましたが、卒業に必要な単位不足であったり、内定が決まらなかったからなど自分の落ち度が理由で留年したケースだと、就活で不利になる可能性があると言えます。
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何かに没頭していた系の理由だと、就活で留年が不利になりにくいケースと言えるでしょう。
例えば、引退まで部活動やサークルにのめり込んでいたり、卒業論文や研究で忙しかったり、アルバイトでリーダー的ポジションを任されていて、取り組んでいるうちに選考が終わってしまうなどのケースが想定できます。
就活に時間を充てられなかった理由を明確にし、就活を差し置いてまで没頭していた熱意を伝えることができれば、むしろ最後までやり遂げる人だと評価に繋がる可能性があります。
続いて、就活で留年をした理由を聞かれるのはなぜかについて説明していきます。
留年をした場合、就活では必ずと言って良いほど留年をした理由を聞かれます。
留年をした理由を企業が聞くのには、次のような意図があると言えるでしょう。
それでは、就活で留年した理由を企業が聞く理由についてそれぞれ説明していきます。
留年する大学生の中には「卒業単位不足」「前年の就活の失敗」というだけではなく、「海外留学」や「課外活動」に熱中したために留年したという理由の就活生もいるものです。
留年中に何に取り組んでいたのか、どういう考えでそれを優先したのか、その経験が自分にどう活きているのかを説明すると良いです。
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留年した理由を企業側が聞くのには、就活生の健康状態・体調を知るという目的があります。
仮に、交通事故に遭ったり病気にかかってしまったために大学の講義を受けられず、その結果留年してしまった場合を考えてみましょう。
内定を出したのに十分に働けなくなったという時に、企業側は必要なリソースを確保できず採用計画からずれるということになります。
その可能性をできるだけ最小化するために、企業側は留学をした理由を聞くことで、就活生の健康状態・体調を知るという目的があります。
留年をした理由を企業側が訪ねるのには、就活生の失敗への向き合い方を知るという目的があるとも考えられます。
自分の失敗の結果、留年をする羽目になったとしたら、留年という大きな失敗を経験した上でどう考えし、どう改善に取り組んだかを企業は知りたいのです。
人は誰しも失敗するもので、それは社会人になっても同じことです。
しかし、その失敗に対しどのように向き合い、改善していくかが最も大切になります。
企業側には、失敗にどのように対応するのかを留年の経験から見出そうとする狙いがあると言えます。
続いて、就活で留年をどう説明すべきかについて解説していきます。
先ほども説明しましたが、留年をしたら必ずと言って良いほど就活でその理由を聞かれます。
就活では留年をした理由を、どのように説明すべきかのポイントは次の通りです。
それでは、就活で留年をした理由について説明する際のポイントについてそれぞれ確認していきましょう。
留年にネガティブなイメージがあるからといって、面接で虚偽の内容を伝えることは控えましょう。
例え、自分の落ち度で留年をしたとしても、正直に簡潔に話すことで誠実な面をアピールすることができます。
とはいえ、「遊び過ぎて単位を落とした」などあまりにも怠惰な理由の場合は、マイナスの評価につながる可能性が高く、伝え方や言い回しを工夫するようにしましょう。
例えば、遊び過ぎて単位を落とした場合は、他に打ち込んでいたことはないかを考えてみると良いでしょう。
見方を変えることで企業側に納得してもらえる説明ができるようになります。
留年の理由を説明すると、ネガティブな内容になってしまいがちですが、ネガティブな説明を長々と説明しても面接で評価を得ることはできません。
あまりにもネガティブな説明をし過ぎてしまうと、「入社後も同じようにことを繰り返してしまうのではないか」と思われかねません。
なぜ留年をすることになったのかの理由を、客観的に分析した上で簡潔に説明すること求められます。
就活で留年について説明するからには、留年を通して得られたことも伝えるようにしましょう。
留年というマイナスなイメージを持たれがちな経験から、今後活かしていけそうなことを得られれば、就活においてそのエピソードがアピールの武器になります。
単に、留年をマイナスの経験で話すのではなく、得られたことなどプラスの面もあったことを添えることで、好印象を与えることができるでしょう。
留年をネガティブな理由ですることになった場合、留年に対してどう向き合い、改善してきたかを話すようにしましょう。
前述で、企業側は失敗への向き合い方を知るために留年の理由を聞いていると説明したように、留年をしてしまった状況に対しどう考え改善してきたのかが大切です。
失敗を受け止め、次に活かすという姿勢は社会人になっても大切なことであり、その姿勢が伝わるように工夫しましょう。
次に、就活で留年をした理由を聞く質問に対する回答例を、実際にご紹介します。
今回は、「留学で留年したケース」と「自分の落ち度で留年したケース」の2パターンの回答例をご紹介します。
私は、大学3年次にオーストラリアへ1年間の長期留学をしたため、講義のスケジュールを調整できず、留年をしました。
広い視野を持ちたいという想いから、私はどうしても大学時代に留学経験を積みたく、無理のあるスケジュールを立ててしまいました。
留学をしたことで、日本では経験できないようなことや学びを得ることができましたが、大学の講義との両立ができず、結果として留年してしまいました。
この経験以降、やるべきことの優先度付けとスケジュール調整に注意を払うようになり、やるべきことを疎かにしないようになりました。
社会人として仕事をする際も、複数の業務を並行して行っていくこととなると思いますが、優先度付けとスケジュール調整が重要になると考えています。
そこで、やるべきことの棚卸しや先輩方の業務の取り組み方を学ぶなどして、同じ失敗をしないようにしていきます。
恥ずかしながら、私は学生時代にサークルや遊びに時間をかけ過ぎたために留年をしてしまいました。
高校生まで何事もうまくいってきた方で、「大学に入ってもなんとかなるだろう」といった甘い考えをしており、その結果留年をしてしまいました。
自分の不甲斐なさに失望するとともに、二度と同じ失敗はしないということを決心し、それ以降大学の講義は1日も欠席しませんでした。
この経験から、計画的な行動を行うことの大切さと過信の愚かさを学ぶことができたため、今では自分を成長させてくれた貴重な経験だったと感じています。
これから社会人として働く際も、計画性と謙虚さを大切にし、仕事をこなしていきたいです。
留年をすると就活で不利になることが多いですが、過ごし方次第では自分をアピールする武器にもなり得ます。
そのため、留年をした場合、その過ごし方が大切になってくるのです。
もし、留学をしてしまった場合でも、前向きに新しい取り組みや自分を向上させるような活動に取り組むようにしましょう。
ここでは、万が一留年をしてしまった場合でも、就活で不利にならないおすすめの過ごし方について説明していきます。
留年中でも就活に活かせるような過ごし方をしたい人には、長期のインターンシップがおすすめです。
長期インターンシップに取り組むことのメリットとして、次の2点を点を挙げることができます。
長期インターンシップとは、6ヶ月以上の長期にわたり、企業の1メンバーとしてより実践的な業務に取り組むことで、ビジネスに役立つスキルやマナーを身につけることができます。
また、そうした経験を積みながらお給料をいただけるので、お金を稼ぎながら実務的な経験を積むことができるのが長期インターンシップです。
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▶︎【徹底解説】長期インターンに参加するときに準備する持ち物とは
留年した後の過ごし方を就活に活かしたい人には、海外留学もおすすめです。
海外留学のために留年をしたというのは、就活においてはよく見られるケースであり、不利になることはほとんどないと言えます。
むしろ、海外に事業を展開している商社やメーカーなど、グローバルな視点を持った人材を欲しい企業にとってはアピールポイントになるでしょう。
就職留年をする理由は、「部活や勉強に没頭していた」「志望業界を変更したくなった」「第一志望の企業にもう一度挑戦したい」など様々あることでしょう。
ここでは、留年して同じ企業を受けるのは、すべきことなのかやめるべきことなのかについて解説します。
残念ながら、第一志望の企業にもう一度挑戦したいという理由で留年をするのはおすすめできません。
選考に落ちてしまったのには必ず理由があるはずです。
企業側には選考のデータが残っているもので、その落ちた理由を克服できていないと採用されることはないと言えます。
今回は、就活と留年について解説してきました。
就活では、留年をしていると不利になってしまう可能性は大いにあるものの、過ごし方次第ではアピールポイントになることがわかりました。
就活で留年について説明する際は、留年理由を正直に簡潔に説明し、どう問題に向き合ってきたのか、留年で得られたことは何かを伝えることがポイントとなります。
就活のため、留年を考えている就活生は参考にしてみてください。