
自主的なサービス残業について|自主的な残業もやってはいけない理由をご紹介
昨今サービス残業の強要が問題になっていますが、たとえ自主的であってもサービス残業は行ってはいけないのです。では、その理由は何でしょうか。本編では、サービス残業に関する基礎知識とサービス残業を自主的にでも行ってはいけない理由について説明をいたします。ぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
サービス残業について
まずはサービス残業とは何なのかについて、確認するときも含め説明をしていきたいと思います。
サービス残業とは
時間外労働、深夜労働、休日労働は原則行ってはならないということが、労働基準法という法律により定められています。
ただし、どうしても残業、休日出勤が必要な状況は当然想定されます。
その場合は、例外としてその労働分の手当を支払えば労使間の合意が前提とはなりますが良いとされています。
ただし、サービス残業とは、上記の手当てを支払わないでただで違法な働き方をさせる事を指すのです。
すなわち、会社は、時間外労働への対価を支払わないことでサービス残業が発生すると認識を持っていただきたいです。
サービス残業が起きる原因
次に、なぜサービス残業が発生するのか、その原因について説明します。
経営者が労働基準法を理解していない
残業をさせたら残業代が発生する、それを知らない経営者はいないでしょう。
しかし、 法律をしっかり認識していないことにより、知らず知らずサービス残業をさせているケースも中にはあります。
コストカットのため
大前提として、大半の企業の経営者は、サービス残業を違法だと当然分かっています。
一方で、人件費を削減させたいとかんがえるものです。
その人件費削減のための方法としてサービス残業をさせるケースは非常に多くあります。
他の会社もやっているから
赤信号みんなで渡れば怖くないという言葉があるように、サービス残業はあらゆる会社で行われていることから、自社でもやっていいと考える経営者が存在していることも理由として挙げられます。
サービス残業は違法!罰則について
サービス残業をさせたら、会社はどのような処分を受けるのかを説明をいたします。
懲役6ヶ月以下又は30万円以下の罰金労働基準法違反をすると、懲役6ヶ月以下又は30万円以下の罰金になる旨法律で定められています。
ただし、いきなり刑事罰になることはあまり多くなく、最初は指導からスタートし、それでも一向に改善しない、もしくは極めて悪質なケースにのみ刑事罰が科されるのが通常となることは予め認識いただきたいです。
自主的な残業でもやってはいけない理由
一方で、仕事を進めたいから自主的に残業したいと考える方もいらっしゃる方もいらっしゃることでしょう。
しかし、自主的な残業でも行ってはいけません。では、なぜそうなのかについてお話しをいたします。
自主的なサービス残業が会社にもたらす影響
仕事の指示を出す上司は決められた時間でやってもらうことを想定しています。
しかし、サービス残業をして仕事を完了させることで、正しい時間管理ができません。
では、どんな問題があるのかというと、例えば、5時間で頼まれていた仕事が実際は7時間かかるとして、2時間分をサービス残業で賄うと仮定しましょう。
すると、その仕事を頼んだ上司はその仕事は5時間で終えられる仕事だと認識します。
結果、上記の労働時間で仕事ができるということが上司側に認識され、他の同僚達にも残業しなければ終わらない仕事を振り分けることになります。
仕事は基本的にチームワーク、相互協力のもと成立します。
そのため、ただ自分の仕事をするだけではなく、正しい工数管理を上司にさせることも大事なことなのです。
自主的なサービス残業が違法になる可能性
前提として長時間労働は強いられるものと役所側は考えます。
そのため、会社側が全く指示していない自主的なサービス残業であったとしても、残業代を会社が労働者に支払っていないとみなされ、労働基準法違反を指摘されるケースも想定されます。
自主的なサービス残業を行うことで、会社側が正しい労務管理が会社ができなくなります。
自分のみのことならず、会社のことも考え、会社の迷惑にならない行動が必要と言えます。
サービス残業が当たり前になりやすい仕事
最後にサービス残業が当たり前になりやすい仕事がありますのでご紹介いたします。
IT関連
ITは想定しない障害が多く、かつ、仕事が大変で高い技術が求められることから人手不足の業界だとしられています。
また、納期に関しても非常にシビアなため、一人辺りの負荷が多く長時間労働になりやすくなります。
しかも、ITに関してはコストカットをする傾向にあり、その人件費を浮かせるための施策がサービス残業に繋がるのです。
チェーン飲食店
飲食店は粗利が低く、人件費は会計を圧迫にされる傾向にあります。
そのため、少しでも人件費を削減しようと、社員、アルバイトともにサービス残業がよく起こり、問題視されることも多いのです。
なかには、家に何日も帰れないということもありますので、外食産業で働くには事前の確認が必要と言えます。
建設関係
工事の進捗は遅延も当たり前にあります。しかし、納期が決まっており、請負の仕事になるため、限られた予算で完成させなければなりません。
結果、スケジュール遅延分の人件費残業代として支払うと利益を圧迫させてしまいます。その分をサービス残業で賄っているという現状があるのです。
保育士
保育士は賃金が決して高くはありません。しかも、大変な仕事なので成り手が少なく、一人当たりの負荷が大きくなります。
加えて、業務時間中は子供の対応に追われ、ます。そのため、業務時間外で雑務を処理しなければならず、その労働分をサービス残業に充てられる傾向にあります。
介護士
介護士も保育士同様に賃金が低く、慢性的な人手不足です。
また、雑務の時間がサービス残業に充てられる傾向にあります。
保育士と同様の理由で、サービス残業が多い仕事であると言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、自主的なサービス残業についてご紹介しました。
ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
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約90%の質問に回答が寄せられています。
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