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未経験でも研究職へ転職はできるのか?狙うならやっておきたい事は?

異業種や未経験だけど、年収も高くやりがいもあると聞いた研究職に転職してみたい、と考えている方に向けて、実際に異業種・未経験で研究職に転職をすることができるのかどうか、そして転職を狙うにあたってやっておくべきことをまとめてみました。

未経験から研究職への転職は難関

結論から言うと、未経験の方が研究職へと転職するのはかなり難しいです。


そもそも研究職自体が供給過多

研究職は全般的に募集が少ないにもかかわらず希望人数が多い供給過多状態で、新卒にとってすら狭き門となっています。

研究職は専門性がかなり高く、企業が用意しているポストがそこまで多くありません。

例えば研究開発では第一線に位置するキヤノン株式会社は多くの応募があるにもかかわらず、技術系人材の採用は毎年300人を超えることはありません。応募人数を10000人と仮定すると採用倍率はゆうに30倍を超える計算になります。

そのうえ、研究職には高い志を持って入る人が多く、なかなか辞めることがないためすでに埋まっているポストが空くことも少ないです。


求められるスペックが未経験の方にとって不利

ポストが空いて募集があったとしても、例えば大学や前職でどのような開発をしてきたか、など未経験者にとって不利な形でハードルが高くなりやすいです。

大学や前職では研究などしてこなかった、という場合はその要求を満たすために研究職に転職する前に、前の職業で働きつつ社会人大学院に通って研究を行うというのも手ですが、これは誰でもできるものではありません。

これだけ書くと未経験の方が研究職へ転職するのは絶望的のように思えますが、全く不可能というわけではありません

就職への第一歩は企業が求めている人材に近づくことなので、まずは企業がどのような人材を求めているのか、それを詳らかにするために研究職がどのような職業なのかを次項から解説していきたいと思います。

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研究職の年収は600万円超!

研究職は企業の研究開発部門に所属し、さまざまな研究を行って市場のニーズに合わせた商品を開発することで企業に利益を発生させる職業です。

専門性が高く、高度な知識を求められるため替えが利かず、企業にとっては他社との競争を勝ち抜くために必要な役職であるため収入も高くなり、同じ理由で部署移動もほとんど発生することはありません。

しかし、中央以外に研究所を持つ企業では研究所間での転勤は発生するようです。


研究職はやはり転勤や部署移動は少ないのでしょうか。

研究職の方へ

研究職はやはり転勤や部署移動は少ないのでしょうか。

中央の基礎研究所以外に事業所の開発研究所があるところは、転勤はよくあると思います。
本社の技術部的なところとの異動もあります。

異動や転勤があるかどうかは、職種でなくキャラで決まると思います。他の部署で務まらなそうな人は呼ばれませんからね。

また、研究職の平均年収は600万円前後と日本のサラリーマンの平均年収である420万円と比べると高く、勤める企業や昇進のスピードによっては30代から1000万円を目指すこともできる職業です。

参考:マイナビ平均年収ランキング

やりがいもあって年収も高く、研究職は人気の職業になっています。

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4つのタイプに分けられる研究職

一口に研究職と言っても、勤めている場所によって大きく

  • 研究所
  • 教育機関
  • 民間企業
  • 公的研究機関

の4つに分けることができます。

詳しくは研究職ってどんな仕事をしているの?研究職の4つの働き方とは?でまとめているので、こちらも合わせてご覧ください。

今回は簡単にまとめていきたいと思います。


研究所

研究機関に所属して研究を行う研究職です。

例えば理化学研究所や日本原子力研究開発機構といった独立行政法人である研究所に所属する研究者がこれに含まれます。

民間企業などでは研究内容が縛られてしまいますが、研究所で研究を行う場合、製品開発などの目標を据えることなく、自由に研究を行うことができ、それが大きな特徴でかつ強みとなります。


教育機関

大学で職員をしながら研究を行う研究職です。

ポストドクターとして大学に勤めた後、助教、准教授、教授と昇進していくのが基本的な出世ルートですが、ポストドクターから助教授への昇進がとても倍率が高い上に教授まで上り詰めるには10〜15年必要になると言われています。

また、そもそもポストドクターになるには博士号の取得が必要なので異業種から教育機関へ転職するのはほとんど不可能でしょう。


民間企業

民間企業でも、研究開発部門として研究職を募集しています。

研究開発部門に所属し、企業に利益をもたらす製品を開発することを目標にして研究開発を行います。

民間企業であるがゆえに、企業に利益をもたらすという目標から逸れる研究を行うことはできません

そのため、自分の行いたい研究が企業利益が見込めないものであった場合、諦めるかもしくは上司に必要性を訴えかける必要があります。


公的研究機関

研究所勤務の研究職とあまり変わらないようですが、こちらの場合は公的研究機関なので公務員という形で研究することになります。

公的研究機関は、例えば警察の科学捜査研究所や海上保安庁の海上保安試験研究センターといった国が所有している機関の下部組織が多くを占めます。

国家公務員なので、就職するためには国家公務員総合職試験に合格する必要があります。

この国家公務員総合職試験が大変難易度が高い試験で、理系の合格率は約10%前後文理合わせた全体の倍率は18倍も登ります。

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未経験でも研究職を狙うためにやっておくべき3つのこと

上記の通り研究職は特に優秀な人材であることが要求されるので、研究職への転職を狙うならば基本的に自分をスキルアップさせることが一番有効な手段です。

特に研究職に求められるスキルを中心に、

  • 資格の取得
  • 論文を読み書きできる英語力の取得
  • プレゼン能力の向上

という3点に関して理由とともに解説していきたいと思います。


資格の取得

前述したように研究職は専門性の高い分野であるので、専門分野を修了したという証明になる資格を所有していると転職の際にアピールポイントになります。

例えば薬品を扱うことの多いバイオ系の研究職では、危険物取扱者の資格を取っておくこと、また食品系メーカーの研究職では食品衛生管理者の資格を所有しておくことが推奨されます。


論文を読み書きできる英語力をつける

研究者という職業には高い英語の能力が必要です。

他人の論文を読む際には英語、また自分で論文を書く際にも英語、自分の研究を発表する際には英語と、とにかく研究関連で英語を使わざるを得ない状況が多くなります。

自分が研究している範囲外の分野に関する論文を支障なく読み込むためには900点以上のTOEICスコアが推奨されますが、実際は自分の研究分野の論文を読むこととなるので700点後半〜800点代のスコアで十分な機会が多いです。


プレゼン能力の向上

なんとか転職に成功して研究者という仕事ができるようになっても、企業の研究開発部に勤めている場合、自分の好きな研究を行うことができないかもしれません。

それではせっかく研究職に就くことができたのに研究し続けるモチベーションを維持できなくなってしまうでしょう。

そこで求められるのは、いかに自分がやりたい研究が企業に利益をもたらすことができるかを伝えることができるプレゼン能力になります。

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まとめ

以上からわかることは、やはり未経験・異業種でそのままでは研究職に転職することは難しいだろうということでした。

しかし、英語力を身に着けたり資格を取ったりして少しでも企業が求める人材に自分を近づけることが研究職への転職というゴールへの確実な第一歩となるでしょう。

本記事の初回公開日は2019年10月24日です。

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