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創業400年の和菓子屋『虎屋本舗』が挑むSDGs!和菓子が起点の取り組みに注目

広島の老舗企業『虎屋本舗』のSDGsへの取り組みを、代表取締役社長の高田海道さんに取材!老舗和菓子屋ならではの視点をもったSDGsへの取り組みについてお聞きしました。

『虎屋本舗』のSDGsは“和菓子を通じて子ども達に伝えたい事”から始まる!

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JobQでは、SDGs目標8「働きがいも経済成長も」の視点から、社員に向けたSDGsや「働きがい」に取り組む企業を取材していきます。

今回ご紹介するのは、『虎屋本舗』。

広島県福山市で創業400年を迎える和菓子屋です。

“和菓子を通じて子ども達に伝えたい事がある。”を企業理念に掲げ、SDGsにも独自の視点で取り組んでいます。

それでは『虎屋本舗』について、代表取締役社長の高田海道さんに詳しくインタビューをしていきます!

広島の老舗企業。『虎屋本舗』は創業400年!

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編集部
『​​虎屋本舗』は地域密着型の和菓子屋として、長い歴史をお持ちですね。

高田さん
当社は創業から400年になりますが、長年地域社会と強固な顧客関係を築いてきました。
江戸時代からの銘菓「とんど饅頭」「虎焼」は、天皇・上皇陛下献上菓として全国百貨店の郷土棚に名を連ねています。

編集部
広島県の和菓子屋さんならではの商品もあると伺いました。

高田さん
広島の瀬戸内素材を使用した「れもんけーき」「はっさく大福」など、年間300品目ほどの和洋菓子を製造しています。
その他では、工芸菓子をアレンジした「そっくりスイーツ」が当社の特徴的な商品です。
「そっくりスイーツ」がSNSやマスコミで露出したことにより、EC(インターネット上での販売)やカタログ展開の契機となりました。

編集部
さまざまなSDGsに取り組んでいますが、どのようなきっかけでスタートしたのでしょうか。

高田さん
当社の経営理念として、近江商人の精神である「三方よし」という考えがあります。
売り手よし・買い手よし・世間よしの三方よし」で創業当時から商売を続けてきました。
2015年ごろからSDGsが登場し、「三方よし」を「SDGs」という言葉でお伝えするようになりました。

和菓子×SDGs!『虎屋本舗』の取り組み

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編集部
貴社は和菓子×SDGsの取り組みで「第2回ジャパンSDGsアワード」を受賞されたと伺いました。
受賞されたお取り組みについて詳しく教えてください。

高田さん
白石島(瀬戸内にある離島)にある学校の先生から、お電話を頂いたのがきっかけでした。
当社は以前から、高齢者雇用や環境経営など、CSRに則る経営をしています。
その経営の中で、高齢者(ベテラン)の職人と公民館を回る「出張和菓子教室」を行っていました。
白石島の学校より相談を受け、島の生徒に向けても和菓子教室を行うことになったという背景があります。

編集部
和菓子教室の内容について教えて下さい。

高田さん
島の名産品である「桑の実」を使ってお菓子を作りました。
お菓子を作る過程で、郷土文化の継承や瀬戸内ならではの独特の文化が活かされていることを目の当たりにし、非常に面白く感じました。
この経験を通じて、他の島でも同様に和菓子教育を行うことは出来ないかと思い、当社のSDGsへの取り組みの一つとなりました。

編集部
和菓子教室は「瀬戸内和菓子キャラバン」というプロジェクトとして、実施されていますね。

高田さん
瀬戸内の魅力を世界に発信したいという気持ちで「瀬戸内和菓子キャラバン」と名付けました。
瀬戸内の島々には白石島の桑の実や、はちみつ・レモン・塩など、それぞれの島が特産物や文化を持っています。

編集部
まだあまり知られていない魅力がたくさんあるんですね!

高田さん
瀬戸内がもつ魅力を形にして、都市圏の百貨店やECサイトにて販売しています。
そうすることで、都市圏の人にも島の魅力をもった商品を伝えることができます。
またその売り上げをもとに、他の島や地域にも同じ取り組みを実施しています。
この活動が、地方でしかできない循環型社会を形成するきっかけとなればと思っています。

「そっくりスイーツ」はベテラン職人発案!虎屋本舗が考える高齢者雇用

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編集部
貴社は2014年に、経産省「ダイバーシティ経営企業100選」に選定されています。
実践しているダイバーシティの取り組みについて教えてください。

高田さん
当社では⾼齢者活躍ダイバーシティを推進しています。
地方の高齢化に伴い、和菓子職人の高齢化も進んでいます。
少し視点を変えて、高齢者が活躍できるようにと考えたのが当社のダイバーシティ経営です。

編集部
高齢化の問題に対して、前向きに取り組まれているのですね。

高田さん
もちろん高齢の社員だけではなく、若手の社員も平等に活躍できることが大切です。
そのため当社では、和菓子教室を高齢者と若手で一緒に開き、技能継承をすることで世代間の伝統技能を伝えています。
同じ「和菓子作り」という共通の場にもっていくことで、新しい化学反応が生まれたら面白いと思っています。

編集部
⾼齢者活躍ダイバーシティを推進する中で、高齢の社員からうまれたヒット商品が多くあると伺いました。

高田さん
「はっさく大福」や「そっくりスイーツ」は、高齢の社員が中心となって開発した商品でした。
当社では高齢者は伝統的な存在で、若手は革新的な存在です。
入社する若手社員は、熟練の職人から知恵を盗もうとして、相互に刺激し合っています。
高齢者と若手の両者でバランス良く取り組みができれば、今後さらに面白い商品が出てくると思っています。

瀬戸内から世界へ!和菓子から展開するSDGsのコミュニケーション

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編集部
貴社は国内だけではなく、世界各国の社会課題解決に向けても、和菓子を軸にして取り組まれていると伺いました。

高田さん
JICA(国際協力機構)と、SDGs×和菓子の共同文化セッションを実施しました。
和菓子を用いてお茶体験をしながら、JICAの海外研修員さんたちとお互いの国のSDGsについて話し合いました。

編集部
SDGsをテーマに、海外の方とお話しされていかがでしたか?

高田さん
先進国と発展途上国で、SDGsの考え方に違いがあると感じました。
発展途上国は、先進国よりもSDGsの目標達成を大きなマーケットとして捉えているという印象がありました。
それぞれの国がおかれているステージによって考え方が違います。
和菓子という文化的な切り口をもとに、世界に向けて色々なイベントを広げていきたいです。

『虎屋本舗』の変わらない思い。就活生や転職を考えている方に向けてのメッセージ

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編集部
SDGsの取り組みを行って、会社やスタッフに変化はありましたか?

高田さん
あまりないです(笑)
拍子抜けされるかもしれませんが、当社には損得より善悪を考えるという理念が浸透しています。
そのため「今までやってきていることとそれほど変わらないね」というリアクションでした。
私たちは地元の子供たちの笑顔や、ECを通じて出会うお客様の笑顔のために商売をしています。
2030年以降、SDGsに代わる目標も出てくるかもしれません。
それでも私たちが「何に商売をしているか」の本質は変わらないと思います。

編集部
最後に就活生や転職を考えている方に向けて、メッセージをお願いします。

高田さん
就職先を選ぶ際に、お給料、お休みなど自分にとって大切な条件はたくさんあると思います。
私が大切にしているのは「仕事を通じて自分の心に残るものがあるか」です。
仕事の95%が大変でも、子供の笑顔が5%見られるのであれば頑張れます。
「自分の心にひっかかる何か」がある企業を、就職先の候補として考えてみるのもいいと思いますよ。

編集部
自分の好きなことを探求して、深掘りすることは大切ですよね。

高田さん
あとは瀬戸内の離島にもぜひ遊びに来てください。ここでしかわからない地方のよさがあります!


虎屋本舗には、広島県という地域の老舗和菓子屋だからこそできる、SDGsの取り組みがたくさんありました。

また創業当初の江戸時代から、SDGsと親和性のある経営理念を続けていることには驚きです。

来年2022年は寅年。

「壬寅(みずのえとら)」という干支で、「厳しい冬を越え、新しい成長の礎」として縁起が良いようです!

寅にちなんだ『虎屋本舗』の商品に注目してみてはいかがでしょうか。

より深く知りたい方は、虎屋本舗をぜひチェックしてみてください。

▼JobQのSDGs特設ページはこちら!

SDGsへの取り組み | JobQ[ジョブキュー]

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