
【CM制作会社】職種別の仕事の内容や政策の流れを徹底的に解説
広告業界と一口にいっても、媒体が多様化している現代においては、様々な会社や仕事内容があります。その中でも今回は、皆さんが一日に何度も目にするCMを作っている、CM制作会社の仕事内容や企画から制作までの流れ、そして仕事の魅力についてご紹介します。CM制作会社での仕事内容が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
CMとは
CM制作会社は、その名の通りCM制作をしている会社です。
CMとは「commersial message」の略で、直訳すると「商業的メッセージ」という違和感のある日本語になります。
テレビ番組やネット動画の間などに流れるCMですが、働きとしては広告主の「何をみんなに知ってもらいたいもの」を「幅広く、正確に伝えること」です。
今では、CMで使われているフレーズや歌が話題になったりと、CMの及ぼす影響力は大きいものです。
広告主は有名なタレントなどを起用して、多くの人々の関心を集めようとします。
CM製作会社の仕事内容とは
まず、CMを作る仕事には、大きく分けて「企画」と「制作」の2段階があります。
企画とはCMのアイデア、ストーリーを考えることであり、制作とはその企画に基づいて、撮影などを行い実際にCMを作り上げることです。
企画を行うのは主に広告代理店のCMプランナーという職種で、それを専門にしていたり、コピーライターやクリエイティブディレクター、フィルムディレクター(監督)、アートディレクターなどを兼ねていたりします。
CM制作会社の仕事内容とは
CM制作会社はほとんどの場合、制作のみを行います。
CM撮影には専用機材や専門的な技能が必要なので、広告代理店では制作を行わず、制作会社に発注するのが一般的です。
また、CM音楽制作会社、音響制作会社、CG制作会社、芸能プロダクションなど様々な外部の会社も関わってきます。
重要なのは、企画と制作の両方に関わる職種が、制作会社にはあまりないことです。
CMプランナーやコピーライターなど、CMアイデアの根幹に関わる職種では撮影現場で指示をしたり、撮影した素材の加工(ポストプロダクションといいこれを専門に行う会社もあります)まで立ち会ったりします。
しかしプロデューサーなどCM制作会社のスタッフは、企画の担当スタッフからCMストーリーを説明したコンテ(提案書)を渡され、それをどう仕上げるかという事だけを行います。
例えば「大声で歌いながら商品名を連呼する」というコンテを渡されたとします。
ここで制作会社が行うのが、大声を出すのに活かせる場所(海や崖など壮大なロケーションがいいのかどうかなど)や、その商品にあったイメージの大声が似合うキャスティングを考えます。
見合った人がいなければ、CG処理や音声だけ別録りにするなど他の方法を考えたりと、CMとして成立するための段取りを行うのです。
CM制作会社は華やか?
JobQに投稿された質問から、CM制作会社に関連するものを紹介します。
CM製作会社は華やかなイメージがありますがどんな仕事内容ですか?
CM製作会社は実際にどんな仕事をしているのですか?華やかなイメージはありますが、地味な仕事ですか?
テレビ局での勤務経験はありますが、CM制作会社はないので、推測です。
職種によると思いますが、CMそのものを企画するプランナーや、デザイナー、プロデューサー、カメラ、照明、スタイリスト等がいると思います。
直接、俳優やモデル(彼らの所属会社含む)と出演交渉をしたりするのは、ビジネスなので、華やかではないと思います。
実写のCMであれば…続きを読む
たくさんの人が一つのCMを作り上げており、失敗が許されない環境はプレッシャーが重そうです。
とはいえ、大変やりがいのある仕事とも言えるのではないでしょうか。
CM制作会社の中の職種
以上のような仕事は、主にこれらの6つの役職で分担されています。
CM制作会社内の職種をご紹介
- プロデューサー(P)
- プロダクションマネージャー(PM)
- プランナー(PL)
- ディレクター(D)
- カメラマン(CAM)
- ライティング(照明)ディレクター(LD)
今回はこの中でも上層部となる、プロデューサー・プロダクションマネージャー・プランナー・ディレクターの4つの役職を紹介していきます。
役職1. プロデューサー
制作会社が行う全ての作業を指揮するのが、プロデューサーです。
広告主によって企画されたものを、どのように映像として表現すればいいのかを考得るのが仕事です。
スタッフの配属やロケーションの手配、編集や録音スタジオへの立ち合いなど、広告代理店を通じて、クライアントである広告主から依頼されたCMの制作の作業全般に行っていきます。
役職2. プロダクションマネージャー
プロダクションマネージャーは、主にプロデューサーをサポートする仕事です。
広告主や広告会社などの発注者と、ディレクターなどの制作スタッフの双方の意図を汲み取り、スケジュール、予算、クオリティに配慮しながら映像制作の進行を担当します。
役職3. プランナー
CMプランナーとは、クライアント(広告主)が宣伝したいと考えている商品やサービスに対して、どうやったら魅力が伝えられるか、認知度が上げられるかなどを考える仕事です。
主に、アイデアをクライアントにプレゼンするため、コンテ(提案書)を制作します。
役職4. ディレクター
ディレクターは、企画を映像化するにあたり、どのような手法が最適か考える仕事です。
絵コンテを描くのもディレクターの仕事であり、場合によっては企画の段階から参加することもあり、映像のクオリティ面の総責任者でもあります。
この他のカメラマンとライティングディレクターは、その名の通り、カメラ位置やフォーカス、照明の明るさや角度を駆使して、より商品を魅力的に演出する仕事です。
センスと経験が命な職種です。
CM制作会社の仕事の流れとは
では、このようにいくつかの役職で働く人たちは、どのタイミングでどのような動きをしているのでしょうか。
CMができるまでの流れをまとめてみました。
CM制作会社の仕事と流れについて
- プレゼンテーション
- 企画決定
- PPM(Pre Production Meeting)
- 撮影
- オフライン編集・試写
- 本編集・録音広
- 告主試写・納品
では、具体的にどのような仕事をしているかも確認してみましょう。
1.プレゼンテーション
まずプロデューサーとプランナーが、広告会社の依頼に応じ、企画打ち合わせや企画コンテ作成にともなって、制作費・スケジュール・撮影方法の情報提供などを行います。
2.企画決定
そして、プロデューサー、プロダクションマネージャー、ディレクターが広告主に対して、決定した企画の内容・条件等の確認を行い、ディレクターをじめスタッフ構成及び出演者を決定します。
その後、演出コンテ作成や演出コンテ決定、スタッフミーティングや撮影準備を行います。
3.PPM(Pre Production Meeting)
PPMとは、簡単に言って会議のことを指し、
プロデューサー、プロジェクトマネージャー、ディレクターが、広告主に対して、広告会社と決定した撮影プランを提出する段階です。
4.撮影
広告主からのOKが出たら、PPMの提出内容に沿って、広告会社と共に撮影を行います。
ここにも、プロデューサー、プロジェクトマネージャー、ディレクターは立ち合います。
5.オフライン編集・試写
そして、演出コンテをもとに広告会社とプロデューサー、プロジェクトマネージャー、ディレクターで撮影素材を編集します。
試写には、広告主が立ち合い、修正箇所のご指示や、撮影の時には決まらなかった様々な演出候補決定をします。
6.本編集・録音
5の段階で広告主が決定したものをもとに、
プロデューサー、プロジェクトマネージャー、ディレクターが広告会社と協議して、最終の編集・録音を行います。
7.広告主試写・納品
プロデューサー、プランナー立ち合いのもと、広告主が試写を行います。ここで広告主のOKがでれば、納品できます。
CM制作会社で仕事する魅力とは
CM制作会社の魅力にはどのようなものがあるのでしょうか。
クリエイティブに活動できる
CM制作会社の魅力の一つに、自分のアイディアを存分に発揮できる点が挙げられます。
CM制作会社は忙しいというイメージがありますが、自分のアイディアを存分に詰め込んだCMが世に発信され、大きな反響が得られることは、CM制作会社ならではの魅力といえます。
人々の心に残るようなCMを製作することは決して簡単なことではありませんが、難しい分達成できたときの喜びはなんともいえないでしょう。
広告主の利益に貢献できる
自分のアイディアがたくさん詰まったCMによって、依頼主の売り上げに貢献できるのは、CM制作会社にしか味わうことのできない魅力です。
売り上げに繋がらねくても、宣伝効果として素晴らしいものだったと評価されることが多いようです。
依頼主の満足度が高ければ、新たな仕事の発注に繋がり、再び依頼されたときはCM製作会社にうとって誇らしいものです。
CM制作会社の仕事内容まとめ
いかがでしたでしょうか。
CMというとドラマの合間に流れているもので、多くの人が普段は気にも止めないようなものだと思います。
しかし、実際には、ドラマや映画と同じようにプロデューサーやディレクターなどの多くのスタッフによって、緻密に計画がされ、何千万という巨額のお金を使って制作が行われています。
たった数十秒の中で、どうすれば商品の魅力を伝えることができるのかと試行錯誤を繰り返しているのです。
『広告業界で働きたい!』とぼやっと考えているかたは、より多くの人の目に留まりやすい、CM制作会社も検討してみてはいかがでしょうか。
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