【さとり世代の年齢とは】特徴からお金の使い方まで徹底的に解説

さとり世代は1987年〜2004年生まれを指すことが多い

生まれた年代別に特徴を一括りにする「〇〇世代」という表現がありますが、さとり世代は1987年〜2004年生まれの人を指すことが一般的です。

「若者の〇〇離れ」とよく言われるように、例えば酒やタバコのような嗜好品を好まず、恋人を欲しがったり結婚を願望をもったりせず、旅行に行くような贅沢もしたがらないなど、すべての欲求を捨てて悟りの境地に達したような様子から、さとり世代と呼ばれるようになりました。

さとり世代に該当する人には、バブルが崩壊してから数年後の時代に生まれたという背景があります。

このころの世の中は、それまでの華やかな時代と打って変わって、派手に高級品を買いあさったり、暇を見つけては旅行に行ったりするような時代ではなくなっていたのです。就職市場もバブル景気の時代と正反対に、学歴と実力主義の買い手市場になってしまいました。

こういった背景から、できるだけ倹約した生活を送って貯金を蓄えて置き、一時の楽しみより将来の安定を優先する考え方が形成されていったのです。

さとり世代を表す定義には諸説ある

先ほど、さとり世代は1987年〜2004年生まれを指すことが多いとご紹介しましたが、その詳細には諸説あります。

「1987年〜1996年生まれ」をさとり世代とする説や「ゆとり世代の次の世代がさとり世代」とする説もあり、どの年代をさとり世代とするかの明確な定義はありません。

さとり世代とは曖昧な定義なのです。

関連記事
▶︎【さとり世代の特徴とは】優秀なのに批判されてしまう理由とは

ゆとり世代とは

さとり世代と似たような言葉に、ゆとり世代があります。

ゆとり世代とは、2002年〜2010年にゆとり教育を受けた世代、つまり1987年〜2004年の間に生まれた人たちを表現するのが一般的です。これは、義務教育の方針が変更され、新たにゆとり教育が施行された期間に生まれたことからきています。

とはいえ、一言でゆとり世代と言っても、世代によってゆとり教育をしっかり受けた世代もあれば、かじる程度しか受けていない世代もいます。そのため、特に1987年から1996年生まれに限定してゆとり世代と呼ぶこともあります。

さとり世代とゆとり世代の大きな違いはない

さとり世代は「1987年〜2004年生まれ」を表すことが、ゆとり世代は「2002年〜2010年にゆとり教育を受けた世代、つまり1987年〜2004年生まれ」を表すことが一般的な見解だと解説しました。

このことから、さとり世代とゆとり世代が表している世代は大差がなく、ほぼ同義であることが分かります。

さとり世代は、すべての欲求を捨てて悟りの境地に達したような様子が、ゆとり世代はゆとり教育が由来になっているため、さとり世代おゆとり世代の違いは由来にありますが、大きな違いはありません。

続いて、さとり世代の特徴についてご紹介していきます。

ここで、ご紹介するさとり世代の特徴は、絶対的なものではなく、通俗的によく言われているものであるため、参考程度にご覧いただけたらと思います。

さとり世代の特徴①物事に消極的

さとり世代を表す特徴として、物事に対し願望が少ないことがよく言われています。

酒やタバコのような嗜好品を好まず、恋人を欲しがったり結婚を願望を持たない人も多く、旅行に行くような贅沢も控える人も目立ちます。
 

さとり世代の特徴②ITリテラシーが高い

さとり世代の人々は、生まれた時からSNSやインターネットに触れてきており、ネット上のコンテンツを好む傾向にあるようです。

小さい頃から、スマホを持っていたり、分からないことがあればすぐに検索して調べるなど、ITリテラシーが高いことがさとり世代の特徴の1つと言えそうです。

さとり世代の特徴③コミュニケーションが苦手

ITリテラシーが高い反面、コミュニケーションにおいても、対面よりもSNS上でのやりとりが増えたのもさとり世代です。

退職する意向など、本来直接伝えるべきことでも、メールやLINEで伝えたことで話題になっているように、伝えにくいことを伝えるのが苦手な傾向にあるようです。

さとり世代の収入は少ない

物欲がなく、消費活動を行わないさとり世代ですが、その理由の一つに収入の少なさが挙げられるでしょう。

実質所得というものがあります。これは、その年ごとの平均収入と物価を考慮して算出された所得です。20歳から24歳の実質所得に焦点を当ててみると、バブルが崩壊した1991年以降は年々減少していき、現在ではピーク時の80％ほどにまで減っています。

やはり、ここ数十年で若者の収入が減ったことと、さとり世代の無欲な生き方は相関関係があると言えるでしょう。

少ない収入で生活をやりくりしなければいけませんから、必要以上にお金を使わずに貯蓄に回すという生き方は合理的と考えられます。

さとり世代が本当にお金を遣いたい物とは

生きていくのに最低限のものにしかお金を使わないというさとり世代ですが、全く何もしたくないというわけではありません。恋人や物を欲しがらないさとり世代が求めるものは、のんびりとしたプライベートの時間なのです。

仕事が終わってからはすぐに自宅に帰り、好きなことをしてくつろぎます。休日も同様に、旅行や買い物でお金と時間を消費するようなことはせず、家の中でリラックスした時間を送りたいという欲求があるのです。

今回はさとり世代の特徴を、ゆとり世代と比較しながら解説していきました。いかがでしたでしょうか。