厚生労働省の調査の結果、研究者の平均年収は635万円です。研究者は、医学・科学・生物・ロボット・薬学といった様々な分野でそれぞれが活躍し、年収も異なります。今回は、業種・企業別の研究者の年収や、海外との比較も解説してるので、ぜひご覧ください。
令和2年に実施された厚生労働省の調査によると、研究者の平均年収は660万円です。
研究職の分野や種類によって年収に差はあるようですが、研究者の年収相場は約550〜650万円とされています。
また研究職という職種は、2010年頃から理系を中心に人気が上がり続けているようです。
研究者の平均年収 | 660万円 |
---|---|
研究者の平均年収(手取り額) | 476~540万円 |
研究者の平均月収 | 25.7万円 |
研究者の平均月収(手取り額) | 19.2~21.8万円 |
日本の平均年収 | 461万円 |
参照
職業情報サイト
民間給与実態調査
doda 手取り
研究者の平均年収を参考に、研究者の給料詳細を算出しました。
国税庁が公表している日本の平均年収461万円と比較すると、研究者の平均年収は日本の平均年収より200万円近く高いです。
続いて、研究者の初任給や年収が他の産業と比較して高いのかどうか、見ていきましょう。
研究者の年収が高いのか低いのかを知るために、研究者の初任給と全産業の平均とを比較してみましょう。
【大学卒の初任給】
【大学院修士課程修了の初任給】
上記から、研究者の初任給は概ね平均的であることがわかります。
※推定年収はボーナス込み。
ボーナスは基本給の2.5ヶ月分と想定して算出。
参照
人事院 民間給与の実態調査(令和3年)
次に、研究者の年収の内訳を見てみましょう。
収入源として、所属する研究所の給与以外に次のものがあります。
・講演料
・特許料
・コンサルティング料
・原稿料・印税
・役職手当
これらはいずれも研究者として実績がないと得られない収入です。
特許収入は特許権の存続間中(出願から20年間)であれば、特許を使用する個人・法人から支払われるので、研究者にとっては魅力的な収入だと思われます。
順位 | 企業 | 平均年収 |
1位 | SONY(ソニー) | 1,044万円 |
2位 | 富士フィルム | 1,002万円 |
3位 | 住友化学 | 885万円 |
4位 | JAXA | 868万円 |
5位 | NEC | 815万円 |
6位 | ライオン | 692万円 |
参照 : 各企業の有価証券報告書
今回紹介している企業は、研究職の人気が高いと言われる企業の平均年収ランキングです。
企業に就職した場合は、研究分野によっては高給取りの研究者になることができます。
またJobQ には、研究者の年収に関する口コミが集まっているので、一部ご紹介します。
さらに、各企業について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
関連記事
▶︎【JAXAの年収】学歴・職種別の給料を紹介!
▶︎【社員に聞いた】日本電気(NEC)の年収
▶︎【ライオンの平均年収は692万円】年収は低い?
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日本の研究者の初年度の年収は以下のように推定されています。
これは海外の研究者と比べると、どの程度の水準なのでしょうか。
まず、アメリカと日本の研究者の年収を比較してみたいと思います。
参考となるのは、ポスドク(博士研究員)と呼ばれる、博士号取得後に大学などの研究機関で研究活動を続ける研究員の年収データです。
アメリカのポスドクは実力主義で、報酬は研究成果にもよるため、年収400~800万円以上と幅があります。
これに対して日本のポスドクは年功序列制で、基本的に教授の研究・論文の手伝いや雑用を行うことが多く、30代でも年収300万円未満の研究者が多いと言われています。
順位 | 研究所(国) | 年収 |
---|---|---|
1位 | ロスアラモス国立研究所(アメリカ) | 約1,200万円 |
2位 | スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス) | 約1,000万円 |
3位 | 宇宙航空研究開発機構(JAXA)(日本) | 約900万円 |
4位 | Australian Institute of Physics(オーストラリア) | 約800万円 |
5位 | 北京大学カブリ天文学天体物理研究所(研究所) | 約800万 |
6位 | カブリ数物連携宇宙研究機構(日本) | 約700万円 |
7位 | Miller Research Fellowship(アメリカ) | 約700万円 |
8位 | マサチューセッツ工科大学 (アメリカ) | 約600万円 |
9位 | 日本学術振興会 海外特別研究員(日本) | 約600万円 |
10位 | 海洋研究開発機構(JAMSTEC)(日本) | 約600万円 |
日本と世界各国の研究者の年収を比較するうえで、世界中のポスドクの年俸を独自に調査した結果、日本の一般的なポスドクと言われる日本学術振興会の特別研究員-PDは、18位で400万円という結果でした。
研究者の種類 | 平均年収 | 月収 |
医学研究者 | 661万円 | 26万円 |
土木建築工学研究者 | 661万円 | 26万円 |
バイオテクノロジー研究者 | 661万円 | 26万円 |
薬学研究者 | 661万円 | 26万円 |
情報工学研究者 | 661万円 | 26万円 |
ロボット研究者 | 583万円 | 27万円 |
植物研究者 | 508万円 | 22万円 |
エコノミスト | 661万円 | 26万円 |
化学捜査 | 661万円 | 26万円 |
参照
厚生労働省 職業情報サイト
厚生労働省が公表している研究者(業種別)の平均年収は以上の通りです。
研究者との就職先は大学だけではなく、国や民間の研究機関で働くため、就業先によって年収は異なります。
また、企業に属している研究者であれば安定した給料を得ることができるようですが、その分上限も決まってしまうことがデメリットとしてあげられるようです。
大学卒業後、あるいは大学院修士・博士課程修了後の研究者の就職先には、主に大学・企業・研究所があります。
各就職先の年収についてみていきましょう。
大学の研究者は、先ほどもご紹介したポスドク(博士研究員)例に挙げてみます。
2015年の研究者の平均月収は41万円で、推定される平均年収はボーナス込みで600万円となりました。
統計データのある2008年から2015年までの8年間、600万円前後を推移しています。
(年収ラボ調べ)ポスドクのままでいた場合、生涯年収は平均的なサラリーマンを大幅に下回るとされています。
ただ、大学で研究を続ける場合は昇進を重ねれば、助教授で年収500~700万円、教授に就任すれば1,000万円以上も可能といわれているようです。
研究機関で就職先として人気が高いのは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や理研(理化学研究所)などですが、これらの研究所は年収も高いことで有名です。
厚生労働省が実施した賃金構造基本統計調査をもとに、自然科学系研究者(研究機関で医学・薬学・食品化学・電気工学などの研究を行う研究員)の平均年収を割り出したところ、2017年の平均年収は673万円でした。
役職 | 平均年収 | 平均年齢 |
領域長等(部長) | 1,286万円 | 53.9歳 |
上席研究官等 | 1,293万円 | 53.2歳 |
主席研究官 主任研究員 |
947万円 | 45.5歳 |
研究員 | 574万円 | 33.4歳 |
参照
独立行政法人国立環境研究所の役職員の報酬・給与等について
独立行政法人国立環境研究所によると、役職別の研究者の平均年収は以上の通りです。
表の通り年齢に比例して役職や平均年収が上がっていて、このことから研究所も年功序列制度を採用していると考えられます。
【JAXA】
JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)が公表している職員の年収調査によると、研究職の本部部長の最高年収は約1,426万円です。
また、本部部長の年収相場は約1,138万円~となっており、水準としてはかなり高いことがわかります。
JAXAの詳しい年収について詳しく知りたい方は、以下の記事からご覧ください。
関連記事
▶【JAXA】の年収
学歴
研究実績
語学力
研究者として高い年収を得るためには、「学歴」・「研究実績」・「語学力」が鍵になると言われています。
上記でも解説した通り、研究者は卒業した区分「学士卒」と「修士卒」で、初任給が2~4万円程異なるようです。
特に研究者は年功序列制度を採用している研究所もあるため、最終学歴は年収を上げるためにかなり重要度が高いことが考えられます。
しかし、研究者として大きな研究実績を残すことができれば、役職や年収を上げることできるかもしれません。
また、語学力のある研究者は、海外での論文発表会にも参加できるので活躍の場が広がります。
研究者になるには、大学卒以上の学歴が求められます。
方法は、以上の2つが挙げられます。
大学に残る場合は、准教授や教授になることで年収が大幅にアップしますが、非常勤講師から常勤講師、講師から准教授、准教授から教授になるなど、長い時間をかけてキャリアアップをしていくことになるそうです。
研究者は特定の専門分野で調査・実験を行い、新たな発見を行うための研究活動を行います。
また、研究結果を論文にまとめたり、学会や講演会で発表したりすることもあります。
研究者というと理系のイメージが強いかもしれませんが、文系の分野でも研究者は活躍しています。
例えば、経済学者・社会学者・考古学者など「○○学者」と呼ばれる専門家も研究者に分類されるようです。
勤務先は、大学・研究機関・メーカー(医療・製薬・食品・化学・バイオ・化粧品・自動車)などが挙げられます。
また、美術・考古学・科学技術・動植物の分野では、博物館の学芸員の進路という選択肢もあります。
日本の研究者は20代・30代ではあまり高年収を見込めないかもしれませんが、キャリア次第では年収1,000万円以上稼ぐことも可能です。
国内で研究職としてかなり高い報酬を得ている例として、JAXAの職員の最高年収が1,400万円を超えることもご紹介しました。
研究者として年収を上げていくためには、学歴・実績・語学力の3つを柱として自身の強みを活かしていく必要があります。
国内の研究機関で働き続ける上で年収を上げることも可能ですが、英語圏での生活・研究に問題がないのであれば、日本と比べて研究者の平均年収が高いアメリカで働くことも視野に入れてみるとよいかもしれません。
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