
養護教諭の年収はいくら?勤務先別・年齢別・都道府県別に詳しく
養護教諭は、いわゆる「保健室の先生」です。小中学校で働く養護教諭の年収を中心に、養護教諭になる方法や、仕事のやりがいと大変さも解説します。公的資料において養護教諭の項目が独立してない場合があるため、本記事では年収が類似する小中学校教諭のデータを参考にしています。
養護教諭の年収とボーナス・初任給
公立学校と私立学校それぞれに勤務した場合の、養護教諭の平均年収とボーナス、大学卒・短大卒別の初任給について解説します。
【公立】平均年収は約505万円
公立の小中学校・高等学校・専修学校で働く養護教諭の平均的な年収は「約504万円」です。
公立の学校に勤める養護教諭は、地方公務員です。2022年度の「学校教員統計調査」によれば、計算式は以下になります。学校教員統計調査は3年ごとに行われており、2025年現在の最新情報は2022年度の調査結果です。
【公立学校の場合】
- 平均給料月額30万6,000円×12カ月+ボーナス137万7,000円=約504万9,000円
※平均年収は「平均給料月額」に12カ月分を掛けたものと、ボーナスとして平均給料月額に4.5カ月分を掛けたものを足して計算しています。
出典 :学校教員統計調査 令和4年度 第1部 高等学校以下の学校及び専修学校|文部科学省
【私立】約645万円前後
私立学校の場合、養護教諭の年収は約645万2,500円前後だと考えられます。
公立学校は、地方公務員のため自治体ごとに給与が決まるのに対して、私立学校は学校ごとに給与や昇給の基準を定めているので、年収やボーナスの額にばらつきがあります。
2022年度の学校教員統計調査では、私立学校で働く養護教諭の年収を明らかにしていませんでした。そのため、厚生労働省の2023年「賃金構造基本統計調査」の「小・中学校教員」。そして「企業規模計(10人以上)」の「きまって支給する現金給与額」「年間賞与その他特別給与額」を参考にすると、次のようになります。
【私立学校の場合】
- きまって支給する現金給与額41万6,300円×12カ月+145万6,900円=約645万2,500円
- 年間賞与その他特別給与額約145万6,900円
実際に私立へ就職・転職を考える際は、求人情報の給与や賞与を基に年収を計算してみることが大切です。
出典:賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 |厚生労働省
※平均年収は「平均給料月額」に12カ月分を掛けたものと、ボーナスとして平均給料月額に4.5カ月分を掛けたものを足して計算しています。
養護教諭の初任給は約18万~21万円
養護教諭の初任給は約18万~21万円であると推測できます。「令和5年4月1日地方公務員給与実態調査結果」の初任給から、小中学校教諭を参考にすると以下の金額が予測できます。
結果を見ると、東京都とそれ以外の都道府県にほとんど差がないことが分かります。