
【アグリーの意味】ビジネスシーンでよく聞くこの言葉を解説します
ビジネスの場で使われる和製英語には、本来の英語の意味とかけ離れたものも存在します。人によって受け取り方が異なる場合があるというデメリットがある一方、ビジネスシーンでの会話をスムーズにし、会話がスマートに進むというのがメリットです。今回はビジネスの会話で一耳にしたことがあるかもしれない「 アグリー」という言葉についてご紹介いたします。
アグリーの本来の意味
アグリーという言葉は英語の「agree」「agreement」に由来しており、本来の意味は「賛成する」「同意する」「支持する」といったような意味があります。
そのため、本来の意味では相手の言うことに異論がないという場合に利用することになります。
ビジネスシーンでのアグリーの意味
ビジネスシーンにおいて「アグリー」という言葉は、英語本来の意味とほとんど同じ意味で利用されます。
「意見や提案に同意します」「あなたの考えを支持します」という場合に利用されます。
まだ「アグリー」という言葉は深く世の中に浸透しているわけではありませんが、一部の企業では当たり前のように利用されています。
では、どのような形で利用されているのか、使い方と例文をご紹介していきます。
【アグリーの意味】ビジネスシーンでの使い方と例文
では、ビジネスシーンにおいて「アグリー」という言葉はどのように使われるのでしょうか。
3つのシチュエーションで使用例を見ていきましょう。
例文① 提案や考え方に賛成する場合
会議で議論をしている際に、相手の考えに「同意します」「同感です」という場合に利用できます。
「会社の今年度の目標の中に売り上げ5%アップというものがあります。8月現在までに実施した対策が功を奏していないように思いますので、12月の年末商戦に向けて何か起爆剤が必要ではないでしょうか」
「その考えにはアグリーです。○○に関するフェアを実施するのはどうでしょうか。うちの商品はクリスマスプレゼントとしては人気がありますから」
このように、相手の考えに異論がない、完全に同意であるという意志を示す場合に利用されています。
例文② 意見に同調する場合
相手の意見に同調する場合にも「アグリー」という言葉を利用することができます。
「最近売り上げの伸びが良くないんですよね。年末商戦に差し掛かっているというのに」
「アグリーだよ。完全に競合他社の商品に流れて行ってしまっている。来年は何か対策を打たないと。」
相手が自分に判断を求めていないような場合でも、相手の考えに同調するために「アグリー」を利用することができます。
例文③ 賛成か否かを問う場合
相手が賛成か否かを確認してきた場合に、「賛成です」という意思表示をするために「アグリー」を使うこともあります。
「部長、来季の目標に関することなのですが、以前問題となっていた○○の解消について追加したいと思うのですがどう思われますか?」
「アグリーだよ。大きな課題だし、是非来期で解消したいと思っていた。本部長には私から伝えておくよ。」
このように、相手の意見に全面的に賛成できる場合にも使ってみましょう。
【アグリーの意味】アグリーの反対語は?
「賛成です」「同感です」という場合には「アグリー」が使えますが、同意できない「アグリー」ではない場合には、その反対語は何があるのでしょうか。
英語での反対語及び、ビジネスでどの様に「同意できない」ということを伝えるのかをご紹介します。
英語での反対語は?
英語での反対語は「dis-agree(ディス・アグリー)」です。
「賛成しない・できない」「相手の意見に疑いがあり否定的な意見を持っている」ということになります。
しかしながら、ビジネスで利用する際に「ディス・アグリー」といってしまうと否定の意味合いが強く聞こえてしまい、「あなたは私の意見を全面的に否定するのか!」と誤解されるようなトラブルに発展しかねません。
ビジネスシーンで使う場合は?
そのため、ビジネスで利用する場合には「アグリーできない」「アグリーしかねる」「アグリーするのが難しい」という形で利用することになります。
「その提案には○○という点でアグリーしかねます。」
「あなたがそういう風に考えているのはわかった。しかし、全面的にはアグリーできないね。もう一歩踏み込んだ考察がほしいな。」
「上司とも相談したのですが、○○技術の開発着手に関しては今期中にアグリーするのが難しいようです。」
というような表現にすると、きつさが取れて相手に誤解を与えにくいでしょう。
【アグリーの意味】使い方に注意!
現在徐々に「アグリー」という言葉が使われるようになってきた日本のビジネス界ですが、使い方には注意しなければなりません。
社風や上司の考えによっては「賛成です」といいなさいといわれたり、中には和製英語を嫌う人もいます。
もし会社内で「アグリー」という言葉が常用されていたとしても、一歩社外にでると誤解を招くケースもあります。それは「英語を話す人に対して使う場合」です。
英語を話す人に対しては誤解を招くこともある
「アグリー」は和製英語で、最初に解説したようにもともと英単語の意味から由来しています。
しかしながら同じような発音の英語で「Ugly(アグリー)」という単語があります。これは「醜い・ブス・ブサイク」という意味で、「Agree」のように良い意味ではありません。
日本人は言語発音的に「L」と「R」の違いを明確にすることが苦手ですので、「(その提案に)同意です」と言ったのに「(その提案は)醜いね(ダメだねというようなニュアンス)」で言ったと受け取られてしまう可能性もあります。
特に外国語を話す人に対して使うときは注意が必要ですし、どうしようか迷うような場合には場合には「同意です」「賛成です」と日本語を使ってしまったほうがスムーズな場合もあります。
最後に
いかがでしたでしょうか?
最近出てきたビジネス和製英語の「アグリー」。利用している人は少ないかもしれませんが、流行に敏感なビジネスマンは利用している場合があります。
利用できるかどうかは社風や上司の方針にもよるのですが、取引先から「アグリーです!」といわれて戸惑わないよう、知識だけでも頭に入れておきたいものです。
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約90%の質問に回答が寄せられています。
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