【ブルーカラーの年収】高年収の特徴やホワイトカラーとの比較も！

ブルーカラーとは、製造業、建設業などの生産現場で、生産工程や現場作業に従事する労働者を指します。

もともと肉体労働に従事する人たの作業服や制服が青色であったことが由来し、この様な仕事に関する人たちを「ブルーカラー」と呼ぶようになりました。

ブルーカラーと呼ばれる職種には、以下のような職種が挙げられます。

１製造業２建設業
３農林水産業
４鉱業（溶接、材料技術、エンジニア）

ブルーカラーの大卒労働者の年収とは

厚生労働省が発表している令和元年度賃金基本統計調査によると、ブルーカラーの職種の25〜29歳の平均年収は下記の通りです。

製造業：約283万2千円
建設業：約306万円
運輸業：約290万4千円
卸売業：約292万8千円
宿泊業：約270万円
サービス業：約278万4千円

ブルーカラー労働者の多くは、学歴よりも経歴や技能によって給与が変動することもあります。

ただ、例えば同じ製造業の中でも、「生産労働」か「管理・事務・技術労働」かによって給与の違いが出てきます。

年収にすると30万円前後の違いがあり、「管理・事務・技術労働」の方が年収が高くなります。

大卒労働者は、「管理・事務・技術労働」に就くことが多いことから、業種によっては上記の平均年収から30万円前後高い水準にあるということです。

ブルーカラーで高年収の人の年収と特徴

ブルーカラーは他の職種に比べて低収入というイメージが強く、業種によっては実際そのような統計は出ています。

しかし業種・職種によっては高収入のケースも多くあります。

特殊な技能や知識を必要とする職種に多くみられ、海外メディア「CareerTrends」がまとめた高収入なブルーカラーの職業トップ20をみると、全て年収500万円を超えており、かなり高収入であることがわかります。

その中でも特に高収入なものが、第一位の配電配給業の749万円です。

給電指令所で電気の供給や調整をコントロールするのが主な仕事内容で、学歴を問わず専門性が重視される代表的な例です。

大企業のブルーカラー労働者は高年収

学歴での差異は大きくないとはいえ、企業規模や雇用形態によって年収は大きく変わります。

大手企業の工場では、40代の大企業のブルーカラーの年収が500〜700万円という場合もあり、現場での経験や技能を積むことで、生産・製造系のブルーカラー職種でも高収入が見込めます。

車メーカーの工場勤務を例にすると、40代の平均年収額は下記のように調べられています。

トヨタ：約740万円
日産：約705万円
スズキ：約680万円

上記の金額は、ホワイトカラーと呼ばれる頭脳労働と大佐もなく、職種よりも大企業での正社員ポジションというステイタスが収入に大きく影響することがわかります。

ブルーカラーの仕事で高収入を得る方法とは

先述のようにブルーカラーは低収入というイメージが強くありますが、職種によっては頭脳労働のホワイトカラーよりも高収入という場合があります。

特殊な技能・技術が重要視されるブルーカラーの職種では、高収入を目指すには、下記のことがポイントになります。

• 特殊な技能・技術が求められる業界を選ぶ（電気関連・インフレ関連など）
• 自身でも資格などの技能・技術を取得する

ブルーカラー労働者におすすめの資格とは

ブルーカラーの年収は、資格などの技能・技術によって大きく変わります。

そのことから、より実用的な技術系の資格を持つことが強みになります。

例えば、電気工事士・フォークリフト運転技能・危険物取扱者などは需要も高くおすすめです。

ほかにも、無線技術士やエネルギー管理士・安全衛生管理者・高圧ガス製造保安責任者など専門性が高くなると、高収入に結びつく可能性は広がります。

ブルーカラーと対比されるホワイトカラー。

平均年収ではどのような違いがあるのかみてみましょう。

中小企業で働くホワイトカラー労働者の年収とは

ホワイトカラーとは、頭脳労働を意味し、主に専門職・管理的職業・事務職などが挙げられます。

企業の本社や支社での内勤が多く、その年収は企業規模によって大きく変わります。

中小企業労働者の男性を例にすると、大企業では約460万円である一方で、約380万円と大きな開きがあります。

ブルーカラーの年収と比較すると、おおよその職種においてホワイトカラーがやや高いです。

しかし、専門的なブルーカラーの仕事や、大手企業で働くブルーカラーの年収を比較すると、場合によってはブルーカラーの年収の方が高額な場合もあることが分かります。

ブルーカラーとホワイトカラーの初任給比較

ブルーカラーとホワイトカラーの初任給はどのくらい違うのでしょうか。

以上の表でブルーカラーとホワイトカラーの比較をしていきます。

比べてみると、初任給に大きな違いはみられないことが分かります。

ブルーカラーは一般的に年収が低いと思われがちですが、ホワイトカラーと比較して初任給に大きな違いはみられないと理解できました。

ホワイトカラーの労働者になりたい人はどうすればよいのか

ホワイトカラーの職種に就きたい場合は、まず企業がそのような仕事内容のポジションを求めているかを十分に調べる必要があります。

企業によっては、学歴を重視する可能性はありますが、履歴書よりも大切なのは職務経歴書です。

職務内容が大きく異なる場合が多く、ブルーカラーの労働者の場合は役に立っていた資格が全く役に立たないことも十分考えられます。

ホワイトカラーに満足いく転職をしたい場合、必要な資格などをあらかじめ取っておくことが良いかもしれません。

ブルーカラーの仕事で人気の職種とは

最近では、新卒などの若手人材はブルーカラー職種で重宝され、労働環境や福利厚生がホワイトカラーよりも好条件というケースもあります。

最近人気が出てきているのが、これから成長すると見込まれてる業界の現場職です。

アメリカでは、グリーンエネルギー産業といわれる、発電所のメンテナンスや太陽電池の保守などの仕事で、その専門性から高収入であることも、人気の要因でしょう。

日本でも、電気関連の現場職は、ブルーカラーの3Kのイメージを払拭しつつあり、ホワイトカラーと差異ない年収が提示されるので、人気が高くなりつつあります。

これらの情報から、ブルーカラーに将来性はあり、過去のイメージと比較してより働きやすくなると考えられます。

ここでは、ブルーカラーという言葉が生まれたアメリカの労働者についてご紹介します。

アメリカと日本の労働者の平均年収について

まず、国税庁「民間給与実態統計調査」をもとにした、日本の労働者の平均年収をみてみましょう。

20代平均　約292万円
30代平均　約385万円
40代平均　約443万円

一方アメリカでは

20代平均　約340万円
30代平均　約490万円
40代平均　約650万円

全体的に日本よりも平均年収は高いことがわかります。

これは、女性の給与が日本に比べて高く、幹部クラスでも活躍していることが理由のひとつと考えられます。

アメリカの労働者の年収を職業別に解説

アメリカでは、学歴が給与に大きく影響する学歴社会といわれています。

また、同じ業界でも物価の高さの違いから州によって異なる場合があります。

アメリカ全体の年収の中間値が約500万円。

年収が高い職業は、医者・営業・弁護士という順位です。

ランキングでもトップの内科医・外科医は$214,700（約2,254万円）で、興味深いのは営業が第3位です。

営業は歩合制であることが多く、人によっては額面は異なります。

その他にも、IT関係のソフトウェア開発者やITシステムアナリストも平均1,000万円を超えており、現代のトレンドを投影しています。

一方、サービス業や清掃業といったブルーカラーは年収250万円台のケースが多く、格差が大きいことがわかります。

しかし、先ほど述べたようにブルーカラーも労働環境の改善、社会的地位の向上に伴う年収増加が見られています。

日本だけでなく、アメリカでも、低収入のイメージがあるブルーカラーで高収入のケースが多くみられます。

企業規模にはよりますが、やはり待遇を大きく左右するのは「あなたには何ができるのか」という経験・技能です。

これからのキャリアプランを考える上で、学歴だけを気にするのではなく、スキルアップを重視していきましょう。