【フォロワーシップと就活】ビジネス用語を事例付きで詳しく解説

会社や大学の部活動などで、「フォロワーシップを発揮しよう」というフレーズを聞いた事はないでしょうか。近年では、フォロワーシップというスキルがとても重要視されています。

この章では、フォロワーシップの意味などについて紹介します。
 

フォロワーシップとは

フォロワーシップとは、グループのリーダーを自立的に支援・補佐する行動の事をフォロワーシップと言います。

• 「リーダーがミスを行わないように」
• 「万一ミスをした場合は修正や意見を伝える」

上記のように、リーダーに全てを任せるのではなく、グループのメンバーも目標を達成するために補佐・支援を行うことで、目標達成までのプロセスが明確になり生産性向上が期待できます。
 

フォロワーシップ理論について

米国カーネギーメロン大学教授のロバート・ケリー氏は、フォロワーシップを「批判的思考」と「積極度」の2つの軸に分けました。

また、ロバート・ケリー氏は2つの軸から、フォロワーシップを更に5つのタイプに分けています。

• 独立型
• 模範型
• 消極型
• 順応型
• 実務型

の５つです。
フォロワーシップは、生まれ持った才能ではなく、努力することで身に付くスキルであり、上記5つのタイプに分ける事ができます。
 

フォロワーシップの事例

フォロワーシップに求められる具体的な内容はですが「達成目標を優先的に考えて誠実に行動する」という事が大切です。会社組織で何かを達成しようとする時は、納期などがあり限られた時間内で行う必要があります。

生産性を高める為にも、本来の目的を忘れることなく誠実に取り組む事が大切です。

企業が求める人材の要素として「フォロワーシップ」を重要視している企業がほとんどです。フォロワーシップを発揮できる人材は、将来を期待されるので採用率も高まります。

この章では「フォロワーシップと就活の重要性など」について紹介します。
 

フォロワーシップは就活に活かせるか

フォロワーシップを発揮できる部下(フォロワー)は、就活でも有利になる事が多いです。特に、「学生時代などに自分がリーダーとして、人をまとめた事がある人」はフォロワーシップの能力が高いと期待されます。

自分がリーダーとして上に立った経験があるからこそ、入社後に上司に対して「どういった立ち回りをすれば助ける事(フォロー)ができるか」という事を分かっているためです。

そのため、「学生時代にリーダーとして活動をしていた」という経験は、将来のリーダシップ発揮や入社後のフォロワーシップの発揮などを期待してもらえます。
 

就活でのフォロワーシップの重要性は

これまでの「強いリーダーに従い会社を動かす」という考えだけでは、柔軟な対応ができず生き残る事が難しい時代だと言われています。そのため、上司(リーダー)が間違いを犯していると思えば、「自分の案を提案しつつ、上司の意見を批判する(健全な批判)」といった、フォロワーシップが発揮できる人材が求められています。

「部下が生意気に意見する」というイメージがありますが、例え上司であれ同じ人間です。部下(フォロワー)が上司の間違いやミスを指摘することで、上司が間違いに対して責任を負わずに済みます。

また、チーム全体の目標に対しての軌道修正などの手間も省けるため、企業・チーム・上司を助けることができます。「常に上司の批判ばかりをして言うことを聞かない」というのはフォロワーシップとは呼べません。

「上司が提案した案より良い案がある」という場合は、積極的に提案をして、チーム全体を良い方向に向かう助けをしてくれる、部下(フォロワー)を企業は、強く求めています。

フォロワーシップを就活でアピールするメリット

日本の企業は、フォロワーシップを発揮できる人材を強く求めています。つまり、フォロワーシップに長けているという事をアピールする事で、他の学生と差別化することが可能です。

また、フォロワーシップを発揮できる社員は、上に立っている人に対して「どのような立ち回りをする事が助けになるか」といった事をしっかりと理解しています。そのため、将来の管理職として期待される場合も多く、キャリアアップも行いやすくなるというメリットもあります。
 

フォロワーシップの自己PRの仕方や例文

フォロワーシップを期待してもらえるような例文を紹介します。

【例文】
私は大学時代に文化祭実行委員の委員長として活動したことがあります。
委員長だからといって、自分の意見だけで進めてしまうと、文化祭がうまくいかないと考え、月に一度、メンバーを集めて会議を開きました。

その時に重要視したのは、可能な限りメンバー全員の意見を反映させることです。文化祭を皆で楽しく作っていきたい。その一心で皆をまとめ、そして皆の意見を取り入れることでメンバーのモチベーションも上がり、文化祭を成功させることができました。

「リーダーシップを発揮して文化祭を成功させた」という事をアピールしていますが、部下(フォロワー)の気持ちもしっかりと考えて行動しています。
このアピール文で、「上に立つことの難しさ」「上に立っている人は様々な事に気を配る必要がある」という事を体験しています。

入社後も上司の大変さをすぐに理解する事ができ、自分の能力に合わせて上司や先輩を助けることができるフォロワーシップを発揮できる人材として期待して貰える可能性があります。

近年では、フォロワーシップを発揮できる人材を求めている企業が多いため、フォロワー能力を高めるための研修やサービスが増加傾向にあります。

この章では、フォロワーシップの研修について紹介します。
 

フォロワーシップの研修とは

フォロワーシップの研修を提供している会社によって、内容や日程に違いがあるので、一概にはいえませんが、一般的には1日~2日間でのスケジュールで行われる事が多いです。

また、フォロワーシップ研究のターゲットも様々で、「新人社員向け」・「将来的にリーダーを目指す人向け」など、入社1年の若手~入社5年以上の人を対象にした研修など、様々な研修があります。
 

フォロワーシップの研修は就活に役立つか

誰でも参加できるフォロワーシップ研修を開催している民間企業があります。

時間がある方は、就活生であっても行くことをお勧めします。フォロワーシップ研修では、グループワークなどを行い上司の立場を体験できるカリキュラムもあります。入社後にどういった立ち回りをする事で、上司や先輩、同僚をフォローすることができるかを理解できる研修になっているので、入社後にフォロワーシップを発揮できる人材になることも期待できます。

また、研修に参加している事をアピールポイントにする事で、向上心などを評価される可能性もあるので、参加して損することはありません。
 

フォロワーシップの研修にはどんなものがあるか

研修内容は提供会社によって様々なので、全ての研修で同じ事をするわけではありません。しかし新人社員向け研修の場合、部下である社員に求められる役割を理解してもらい、必要なスキルを取得する事が目的です。

また、研修では上司の立場に立って、部下の役割を考えるというカリキュラムもあるので、上司が求めている事などを理解する事もできます。そのため、仕事を円滑に進めて成果を出せるような社員育成が期待されます。

フォロワーシップに意味があるメンバーシップ。同じ意味として認識されていることも多いです。
 

メンバーシップとは

メンバーシップとは、グループやチームで自分の役割を責任を持って果たすことです。また、「自分から進んで仕事を行う人もメンバーシップが高い人」という事になります。

グループやチームが、より良い方向へ進んでいく為にも、メンバーシップはとても重要な要素です。フォロワーシップやリーダーシップまとめて、メンバーシップとして扱うことが多く、メンバーシップを更に細かくグループ分けしたものが、フォロワーシップ・メンバーシップになります。
 

フォロワーシップとメンバーシップの違い

メンバーシップとは、グループ・チームのメンバーが、自分の役割・責任を果たして貢献する事をメンバーシップと呼びます。自分から、役割を求める、他のメンバーに協力するなど、グループ・チームが上手く機能するために必要な行動がメンバーシップです。

そのため、リーダーシップ・フォロワーシップは、メンバーシップの一形態となります。

日本の企業だけではなく、世界中の企業や、その他組織でも重要視されているフォロワーシップ。大きな組織になればなるほど。フォロワーシップは必要不可欠な要素と言われています。

また、フォロワーシップを発揮できる人材は、必然的にコミュニケーション能力も高くなります。コミュニケーションが苦手という方は、フォロワーシップを意識して行動することで、仲間と円滑なコミュニケーションを図ることができます。

フォロワーシップは誰にでも身に付く能力なので、率先して身に付けたい能力です。